
運動のモチベーションを上げるには?トレーナー5つの提案
筋トレを始めた頃はモチベーションが高く、ジムに行く回数も多いものです。しかし、だんだんとやる気が低下していき、三日坊主で終わる人も少なくありません。トレーニングを継続して行うには、強い意志と目標が必要です。
今回はすぐに挫折してしまう、運動を続けられない人に向けて、やる気を引き出す方法をプロスポーツトレーナーが挙げていきます。
運動のモチベーションを維持する5つの提案
1.目標を作ること
トレーニングが習慣づくまでは、目標をしっかり設定することが、長続きの大きなポイントです。
ダイエットの場合は目標とする体重や体脂肪率があり、ジョギングやランニングにはマラソン大会への参加や目標タイムなどがあるでしょう。同様に、トレーニングにも目標を作ることが重要です。
挫折しにくい目標の立て方にはコツがあります。
必ず数値を設定する
このとき、見た目がいいカラダになるというような曖昧な目標設定は避けてください。できれば、数値として目で見えるようなものがよいでしょう。
たとえば「ベンチプレス・スクワットを100kg上げられるようになる」「除脂肪体重を2kg増やす」など、具体的な数字として設定できるものの方が目指しやすくなります。
目標は「達成できそうなあたり」に分解する
大きな目標を設定したら、それを達成するために小さく分解しましょう。できるだけ「少し頑張れば達成できる」「それほど頑張らなくても達成できる」ことから始めます。
アスリートのメンタルケアにくわしい“心の専門家”養成スクール「アイディアヒューマンサポートサービス」のカウンセラーによると、目標はスモールステップで、かつ楽しく取り組めるよう設定すると、変化を嫌う脳にも負担があまりかからないと言います。
「目標を立てようとするときはモチベーションも上がっているので、つい理想を追い求めて高い目標を立てがちです。ただ、高い目標はモチベーションを落とす原因にもなりやすいのです。だからこそスモールステップ、我慢や無理をしすぎないことを意識してみてください。長続きしやすい目標を立てれば、「途中でやめちゃった」という挫折も避けることができるのです」
──ダイエットや筋トレのモチベーション、上げる方法はコレ!心理カウンセラーが考える“やる気が出ないとき”の対処法
目標達成までの期間も設定する
また、目標達成までの期間をしっかり設定することも重要です。達成できそうもない高すぎる目標設定は、モチベーションを低下させる原因になりますので注意してください。
長期的に見た最終目標を設定し、段階的に数値を高めていくようにしましょう。
最近はフィジークと呼ばれる、ボディビルとはまた違った格好いいカラダで競い合う大会なども多く開催されています。
最終目標として、ボディビルまたはフィジークの大会に参加するという目標を立てるのもひとつの方法です。
2.サプリメントを購入してみる
新しいサプリメントを購入するのも、モチベーションの向上につながります。サプリメントを購入するとその効果を試してみたくなり、トレーニングに対する意欲が高まるでしょう。
カラダを大きくしたいという目標の人はプロテインを、筋力の向上を目指す人はクレアチンやBCAAなどのアミノ酸を使ってみてはいかがでしょうか。
今すでにサプリメントを活用している人でも、新しいサプリメントの購入は効果的です。
サプリメントの効果を実感するのには時間がかかります。その間はモチベーションを高く維持でき、トレーニングにもしっかり取り組むようになるのではないでしょうか。
また、効果を実感できれば、さらに効果を得たくなりモチベーションアップにつながるはずです。
3.トレーニング動画を活用する
YouTubeなどを活用し、トレーニング風景などを見るのもよいでしょう。最近は誰でも動画を公開することができるため、トレーナーや個人が公開しているフィットネス動画を簡単に見ることができます。
これまで知らなかったエクササイズのやり方や知識を学べたり、知っているエクササイズでも新しい発見があるでしょう。
とくにボディビルダーやフィジーカーのエクササイズ動画は、カラダづくりをするうえで大変参考になります。
自分の理想としているカラダをしている人の動画を、ぜひ探してみてください。
4.ウェアやグッズを新調する
トレーニングウエアを新調することでもモチベーションが高まります。気に入ったトレーニングウエアを買うだけで、ウエアを着たいという気持ちからトレーニングジムへ足が向くはずです。
トレーニングウエアを選ぶときは、自分好みの見た目だけでなく機能面にも目を向けてみましょう。トレーニング中にかいた汗を素早く吸収し、すぐに乾く“吸汗速乾”素材を使ったウエアを着ればトレーニングの快適さも高まります。
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また、トレーニングを行う際はジャージなどではなく、Tシャツやハーフパンツなどの肌の露出が多いウエアをオススメします。
それは、エクササイズ中に筋肉の動きが見えた方が意識しやすくなるから。決して、鍛えたカラダを見せつけるためではありません。
さらにトレーニング時に使用するシューズやトレーニンググローブ、リストストラップなどの小物も、ウエアと同じように気分を高めてくれることでしょう。
5.考え込む前に思考を止め、ジムに行く
スポーツジムに通っている人は、トレーニングしなくても構いませんのでジムに行ってみましょう。お風呂目当てで行っても構いません。行ってすぐ戻ってもいいですし、途中で引き返してもいいと考えます。
「行きたくない」「面倒だ」という考えが浮かんだら、思考を止めてジムへ移動するのです。
スポーツジムに行く前はトレーニングする気がまったくなくても、ジムに着くと「せっかく来たから、少しくらいトレーニングをやるか」という気が起きてくるものです。
そのためにも、一応トレーニングウエアやシューズなどは持っていくようにしましょう。
筆者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳>