
「スクワットは痩せる」は本当か?消費カロリーや痩せる回数・やり方をトレーナーが解説 (3/3)
スクワットをするとどこが細くなる?
スクワットは下半身と体幹を同時に使うため、全身の引き締めに効果があります。脂肪は部分的に落とすことはできませんが、筋肉を鍛えることで引き締まり、特定の部位が細く見える効果はあります。
特に変化を感じやすい部位は次のとおりです。
太もも
前ももの大腿四頭筋と、裏もものハムストリングスが鍛えられ、脚全体が引き締まります。
お尻(ヒップ)
大殿筋がしっかりと刺激されるので、ヒップアップ効果が得られます。お尻の位置が高くなることで、後ろ姿の印象が変わります。
お腹まわり
正しいフォームを維持するために腹筋が働くため、ウエストの引き締めにつながります。ぽっこりお腹の改善にも役立ちます。
部分的に「痩せる」というよりは、下半身を中心に全体のスタイルが整っていくのがスクワットの特徴です。
スクワットの正しいやり方
スクワットは正しいフォームで行わないと効果が半減し、膝や腰を痛める原因にもなります。基本のやり方を押さえて安全に行いましょう。
基本フォームと正しいやり方
1.足を腰幅に開き、つま先は膝と同じ向きにする。
▲肩甲骨を寄せて下げ、自然な背筋を保つ
2.お尻を後ろへ突き出すように、股関節から折り曲げる。
▲膝がつま先よりも前に出ないよう注意
3.太ももが床と平行になるまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
\動画で動きをチェック/
よくあるNGフォーム
・膝が内側に入る

・背中が丸まる
・つま先より大きく膝が前に出る
・膝を限界まで伸ばす
ポイントは「股関節から動かす」ことと「背筋をまっすぐに保つ」こと。最初は鏡の前で確認しながら行うと安心です。
\動画で内容をチェック/
\15回×3セットにも挑戦/
スクワットに何をプラスすれば、痩せ効果が上がる?
スクワットだけでも引き締め効果は得られますが、痩せるスピードを上げたいなら次のポイントを意識すると効果が高まります。
食事管理を意識する
ダイエットの基本は「消費カロリー > 摂取カロリー」です。まずは自分の基礎代謝や1日の消費カロリー、摂取カロリーを把握して、アンダーカロリーになることで痩せるスピードを上げられます。
体脂肪1kgを減らすには、約7,000kcalの消費が必要だといわれています。運動と食事管理を組み合わせて、少しずつアンダーカロリーの状態を積み重ねることが大切です。
有酸素運動を組み合わせる
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、体脂肪を直接エネルギーとして使う運動です。スクワットで筋肉量を増やし、さらに有酸素で脂肪を燃やすことで、痩せる効果が加速します。
睡眠と休養を大切にする
筋肉は休んでいる間に成長します。睡眠不足や過度な疲労は、せっかくのスクワット効果を下げてしまいます。しっかり眠り、筋肉痛が強いときは軽めの運動や休養を選びましょう。
この3つを取り入れることで、スクワットの「短時間で効率的」という強みを最大限に活かせます。
スクワットに関するよくある疑問(Q&A)
Q. スクワットだけでお腹はへこみますか?
A. 脂肪を部分的に落とすことはできませんが、スクワットで体幹が鍛えられることでウエストが引き締まり、ぽっこりお腹が目立ちにくくなります。
Q. スクワットは女性と男性で効果に違いはありますか?
A. 基本的な効果は同じですが、女性はヒップアップや脚のライン改善、男性は代謝アップや筋肉量増加による体型変化を感じやすい傾向があります。
Q. 40代以降でも効果はありますか?
A. 年齢に関係なく効果はあります。特に40代以降は筋肉量が減りやすいため、スクワットで下半身を鍛えることが太りにくい体作りにつながります。
Q. 毎日30回のスクワットで痩せますか?
A. 30回を毎日続けるだけで劇的に痩せるのは難しいですが、脚の引き締めや姿勢改善などの効果は出やすいです。体脂肪を落とすには食事管理や有酸素運動も組み合わせましょう。
監修者プロフィール
理学療法士・パーソナルトレーナー
安藤 瑞樹
総合病院で約7年間、理学療法士として、スポーツ・一般整形のリハビリに従事。独立後約4年間、パーソナルトレーナーとして勤務。2021年にパーソナルトレーニングジムJuntosをオープン。現在、パーソナルトレーナーの他、高校サッカー部のトレーナーとしても活動中。
パーソナルトレーニングジムJuntos
https://www.juntos2021.com/
トレーニング動画指導・監修
鳥光健仁
フィットネスランニングトレーナー。1991年生まれ、千葉県出身。出張パーソナルトレーナー、SUUNTO 5 アンバサダー、VX4アドバイザリー、(株)BOOSTマネジメント契約、HOKA ONE ONE サポート。
<Edit:MELOS編集部>