【スロースクワット】スクワットをゆっくり行う効果とやり方 (2/2)
効果的に行うポイントは「テンポを守る」 と「呼吸」
もっとも重要なのはテンポを守ることです。タイマーなどを前にして行うとよいでしょう。
呼吸法も重要なポイントになります。腰を下ろすとき(エキセントリックの局面)で息を吸い、立ち上がるとき(コンセントリックに移る直前)で息を吐くのが原則です。
POINT:スクワットを例に考えてみる
立ち上がった状態から腰を下ろすまでの間(エキセントリック)は、重力のおかげで負荷は比較的小さくなります。このときに息を吸うのです。そして、もっとも低い位置までしゃがみ、立ち上がろうとするタイミング(コンセントリック)で、息を吐いて立ち上がります。
この動作と呼吸の関係は、他の筋トレ種目にも共通した法則です。簡単に言えば、一般的に筋トレではバーベルやダンベルを下ろすときに息を吸い、上げるときに息を吐くということになります。
筋トレ効果を高める呼吸のタイミングは?いつ吸って、いつ吐くか より
唯一の筋トレメソッドは存在しない
これさえやればよいという、唯一の筋トレメソッドは存在しません。スロートレーニングとは反対の、すばやく動く「クイックリフト」というメソッドにもメリットがあります。
筋トレスピードを高めることによってトレーニング効果が上がるほか、速いスピードで行う筋トレ、いわゆる「クイックリフト」は健康にもよい効果をもたらすとの研究結果が、ヨーロッパの医学学会で発表されました。
関連記事:筋トレ「クイックリフト」は健康にも効果的。“長生きトレーニング”のポイントとは
クイックリフトとスロートレーニング。どちらかに偏ることなく、ニーズに応じて取り入れてみてはいかがでしょうか。
筆者プロフィール
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
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<Text & Photo:角谷剛>