五月病
2023年5月7日

【五月病になりやすい人】症状と乗り越え方とは?精神科医解説 (2/3)

五月病の乗り越え方

五月病の乗り越え方として、

  • コミュニケーションにおける対策
  • 睡眠における対策
  • 運動における対策
  • 入浴における対策

この4つをご紹介します。

コミュニケーションにおける対策

特定の人と会うと動悸がするなど、ストレスの原因が明らかな場合は、その人物から距離を取るなどの物理的な対処が1番の対策です。

そういった対処が難しい場合は、

  • 間に別の人が入ってコミュニケーションしてもらう
  • プライベートの時間に、気を許せる人に話を聞いてもらう

というだけでも改善が見込めることが多いです。

睡眠における対策

五月病の症状を乗り切るには、疲労を回復し、体に栄養や酸素がいきわたっている状態を作ることが重要です。そして、疲労回復には睡眠の量や質が深く関わってくるので、以下のことを試してみてください。

起床時刻を一定にする

人間の生体リズムは約25時間。1日の24時間より1時間ほど長いと考えられます。この差を修正するためには、以下のことを実践して24時間周期にリセットしましょう。

  • 起床時刻を一定にする
  • 朝、光を目の中に入れる

起床後朝日を浴びる女性

午前中に光を一定時間浴びることで、自律神経や脳神経を正常化するために役立つホルモン・セロトニンの正常な分泌にも役立ちます。

バランスの良い食事を摂る

睡眠の質を改善するために、日々の主菜にたんぱく質などが豊富な肉や魚を取り入れましょう。主食には、GABAが豊富な発芽玄米がおすすめです。他にも、ビタミンB12が豊富なしじみやあさりなどの貝類、グリシンが豊富なエビやウニ、トリプトファンが豊富な豆腐や納豆も積極的に摂ってみてください。

▼栄養素の働き

タンパク質 神経伝達物質を作る
GABA ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる
ビタミンB12 脳神経の正常な働きを助けてくれる
グリシン 体の末端部分の血行量を増やして深部体温を冷やす
トリプトファン 神経伝達物質の原料となる

お酒はNG!カフェインは夜眠る時間の5時間前まで

お酒は睡眠の質を下げてしまい、利尿作用によって就寝中に目を醒ませてしまうなどデメリットが大きいです。神経を覚醒させ、入眠しづらくなってしまうカフェインもNG。摂るならば就寝時間の5時間前までに済ませましょう。

食べ過ぎや油っぽいものはおすすめしません

食べ過ぎや油っぽい食べ物の摂取によって、胃もたれを起こす可能性が……。その結果、身体的負担・精神的ストレスにつながり、睡眠の質を下げる恐れがあります。

食事、特に夕食は腹八分目を心掛けましょう。理想は就寝の3時間前、難しい場合は、2時間前には食べ終えるようにしましょう。

運動における対策

午前中に屋外で15分以上散歩をするなど、ほんのり汗をかく程度の運動がおすすめです。

運動するメリットは、以下の通りです。

  • 身体が疲労回復しようとするため、入眠しやすくなる
  • 全身の血流が良くなり、思考の処理などが行われやすくなる
  • 体力がつき、仕事の集中力・意欲の維持につながる

入浴における対策

春夏の暖かい季節は、睡眠の1時間前までに、38度~40度のぬるめの半身浴で入浴を。20分ほどゆったり浸かりましょう。

副交感神経が優位になりやすくなり、入眠サポートにつながると考えられます。

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