仕事に行きたくないときの拒否反応の症状。乗り切る方法とは[カウンセラー監修] (2/2)
仕事行きたくない……乗り切る方法は?
人間関係が原因で行きたくない場合
- 「仕事でしか付き合わない人」だという事実を認識する
- 「〇時までの辛抱」と自分の中でゴールを決める
仕事で付き合いのある人は「仕事の人、それ以外で会う必要がない人」と割り切ってみると気持ちがラクになるかもしれません。
顔を見るのも辛い人は、相手の鼻の付け根に視点を合わせるのがおすすめです。顔をまっすぐ見ないだけでも、ストレスが軽減するはずです。
仕事のストレスが原因で行きたくない場合
仕事のどの部分にストレスを抱えているのか、自分なりに分析してみましょう。(仕事内容が不満なのか、残業が続くなど仕事量がキャパを超えていないか……など)
そして、分析した内容を自分の言葉で、上司や仕事仲間に相談してみてください。業務量を減らしてもらいたい・期限を延ばしてもらいたいなど具体的に伝えるのがポイントです。
相談してみるだけで、気持ちが軽くなるはず。解決策も見つかるかもしれません。
「相談するのはいけないこと」「どう思われるのかが不安で相談できない」などと相談自体を我慢している人も多いですが、不安や恐れの感情を吐き出してみましょう。
心身の疲労が原因で行きたくない場合
体調が優れないとき、行きたくないという気持ちが出るのは当たり前です。心身の疲れを癒すために、以下の対処法を行ってみてください。
- 思い切って1日休んで、睡眠や入浴に時間を費やす
- 「仕事が終わったらマッサージに行こう」など体を大切にできる対処法を探す
自分のことを大切にできれば、気持ちが前向きになるはず。疲れを感じている方は、「まず休む」ことを実践してみてくださいね。
理由がわからないけど行きたくない場合
理由がわからないけど行きたくないときは、仕事する意味を見失っている、自分を肯定する力が下がっているというタイミングかもしれません。
「理由を見つけられないほど、何か我慢しているのかな」と、フラットな目線でその感情をそのまま受け止めてあげましょう。
誰かと比べたり、自分を責めたりしていないか、確認してあげてください。
仕事行きたくないけど、どうにかして行くには?
物理的な方法
ベッドから起きる時、ガッツポーズする
身体的な動作やポーズは、感情や気分に影響を与えてくれます。そのため、ポジティブなポーズや動作をとることで、気分もそれに合わせて変化する可能性があります自分の元気がでるポーズを探してみましょう。
朝、ホットミルクを飲む
牛乳には、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を合成するトリプトファンという成分が含まれており、精神を落ち着つかせてくれるでしょう。トリプトファンはバナナにも含まれているため、牛乳が苦手な方はバナナもおすすめです。
精神的な考え方
寝る前に明るいことをイメージする
寝る前に「明日も〇〇をしなくちゃ……」など、気が重いことを考えて憂鬱な気持ちでベッドに入っていませんか? 脳は、寝る直前に考えたことをリピート再生し続けながら寝てしまいます。
そのため、寝る前は、「明日はお気に入りのカップでコーヒーを飲もう」など自分が楽しめることをイメージして眠りにつくようにチャレンジしてみてください。
仕事以外の楽しみなことを考える
「今日頑張って出社したら、美味しいランチを食べよう」「週末は映画を見に行くプランを練ろう」など、出勤時間をプライベートな楽しみを考える時間にしてみましょう。
「転職や退職を考えてもいい」と自分に言ってあげる
辞める・辞めないは別として、「ずっとこの状態を続けなくてもいい」のだと考えてみましょう。この機会に適職を本気で考えると、実は諦めていたことがあったのを思い出した・部署の移動をお願いできたという方もおられます。
仕事への拒否反応が出た、休むべき?
仕事への拒否反応が出たら、なるべく早く休みを取ってあげましょう。
拒否反応が出ているということは、無理や我慢のストレスが体に出ている証拠。まずはゆっくり休んで、これからのことを考えましょう。
「仕事に行きたくない」という思いは、甘えなの?
仕事に行きたくないと思うのは、甘えではありません。自分の心が何かに気付かせたくて出しているサインです。
周りの人に「これまで仕事に行きたくなかったと思った経験はある?」と聞いてみてください。ほぼ全員が、YESと答えるはずです。
甘えている・甘えていないという捉え方ではなく、「行きたくないと思っているのは事実」と事実を認め、理由を丁寧に探る時間をとってあげましょう。
休職した方がいいサインは?
- 仕事のことを考えると、吐き気や動悸がする
- 仕事のことを考えると、冷汗が出てくる
- ミスが続くなど、仕事のパフォーマンスがかなり落ちている
- 仕事をしていると「自分は消えた方がいい」などとマイナスなことを強く感じてしまう
上記のような症状が出ている場合は、心療内科の医師やカウンセラーに相談するのが望ましいです。これらのサインを放っておくと、うつ病などの病気につながる可能性があります。
監修者プロフィール
株式会社コレット
代表取締役 田中よしこ
幼少期に母親からの虐待を経験した「虐待サバイバー」が経験を活かし、約7,000人の人生を好転させてきたマインドトレーナー。KADOKAWAより『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』著書。韓国・タイでも翻訳出版。
<Edit:編集部/取材協力:ミルトーク>