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2023年11月13日

二日酔いにコーヒーを飲むと悪化する?アルコールを早く抜く方法[薬剤師監修] (1/2)

ついついお酒を飲み過ぎてしまうこと、ありますよね。そんな後にやってくるのが二日酔い。二日酔いのせいで何度「もうお酒は飲まない」と決意したことか……。

そんな二日酔いにはコーヒーが良いという朗報が! この噂が本当なのかどうか薬剤師さんに聞いてみました。アルコールを早く抜く方法なども解説します。

二日酔いの吐き気や頭痛には、コーヒーが良いって本当?

二日酔いで吐き気がする際には、コーヒーはおすすめできません。かえって悪化させる可能性があるためです。一方で、頭痛の場合は、コーヒーの摂取で症状を軽減できる可能性があります。

また、コーヒーには利尿作用があるため、アルコールの分解で生成された物質の排出を促してくれます。そのため、二日酔いが早く治る可能性があるでしょう。

吐き気:おすすめしない

二日酔いの症状として、吐き気が強い場合にはコーヒーの摂取は控えた方がいいでしょう。

コーヒーに含まれるカフェインには、中枢神経を刺激する働きがあります。そのため、嘔吐中枢をさらに刺激し、吐き気を悪化させる可能性があるためです。

頭痛:症状軽減の可能性がある

二日酔いによる頭痛の原因は、アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」が血管を拡張させ、神経を圧迫することだと言われています。

カフェインには血管を収縮する働きがあるため、アセトアルデヒドによって拡張された血管を抑え、頭痛軽減に働きかけます。

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二日酔いが良くなるコーヒーの選び方・飲み方

二日酔いの時は、以下のコーヒーの飲み方を参考にしてください。飲み方によっては、二日酔いを悪化させてしまうため注意しましょう。

ミルクや砂糖を入れて飲む

二日酔いの時には、前日の飲酒によって胃が炎症を起こしている可能性があります。

ブラックコーヒーは、飲酒で炎症を起こしている胃をさらに刺激してしまうため、ミルクや砂糖を入れると良いでしょう。

ミルクには胃粘膜を保護する働きがあるため、カフェインの刺激を和らげてくれます。

また、アルコールを分解する時のエネルギー源に糖質が使わるため、砂糖を入れて、糖質を補ってあげましょう。

水分補給をする

コーヒーとは別に、水分補給が必要です。

アルコールには利尿作用があり、二日酔いの時には体は脱水状態になっています。コーヒーにも利尿作用があるため、脱水状態を悪化させてしまう可能性があるのです。

コーヒーとは別に、水やスポーツドリンクなどで水分補給を行いましょう。

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紅茶でも二日酔いは良くなる?

紅茶にもカフェインが含まれているため、二日酔いへの効果が期待できます。

紅茶でも二日酔いは良くなる?

紅茶の方がコーヒーよりカフェインの含有量が少ないため、カフェインの摂取量を控えたい場合には、コーヒーより紅茶の方がおすすめです。

▼カフェイン含有量

紅茶 0.03g
コーヒー 0.06g

※紅茶:茶葉5g、熱湯 360mLで1.5分~4分で抽出した場合
 コーヒー:コーヒー粉末10gを熱湯150mLで溶かした場合

二日酔いの頭痛を軽減させたい場合には、紅茶も試してみてください。

コーヒーで「二日酔いが悪化する」という声も。理由は?

症状によっては、コーヒーで二日酔いが悪化する可能性が考えられます。

先述した通り、二日酔いの症状で吐き気がある場合には、コーヒーの摂取で悪化する可能性があります。カフェインには中枢神経を刺激する働きがあるため、嘔吐中枢をさらに刺激し、吐き気を悪化させてしまいます。

コーヒーは、二日酔いによって引き起こされる全ての症状に効果がある訳ではありません。二日酔いの頭痛にコーヒーは効果的ですが、吐き気でつらい時にはコーヒーの摂取は控えましょう。

コーヒー以外の二日酔いに効く飲み物

コーヒー以外では、スポーツドリンクも二日酔いにおすすめです。

アルコールを分解するためのエネルギー源に糖分が使われているため、二日酔いの体は糖分が不足していることが多いです。

そのため、水分だけでなく糖分や塩分を一緒に摂れるスポーツドリンクがおすすめです。

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アルコールを早く抜く方法

アルコールを早く抜くための特別な方法は、報告されていません。

アルコールを抜くには、水分補給をしっかりして、アルコールの分解で生成された物質の体外への排出を促し、休息をとることが重要です。

汗を流してもアルコールを早く抜くことはできません

二日酔いでサウナやスポーツをする人もいますが、汗を流してもアルコールを早く抜くことはできません。むしろ、脱水症状を悪化させてしまうため、二日酔いで汗を大量にかく行動は控えてください。

二日酔いはいつ抜ける?

二日酔いは、24時間後には抜けることが多いものの、2〜3日続く人もいます。

  • お酒を飲んだ量
  • 体質
  • 体調
  • 飲酒後の睡眠状況

これらによって二日酔いが治るタイミングは異なります。

二日酔いになるまで飲みすぎないよう注意しながら、それでも二日酔いになってしまった際には、水分補給や休息をしっかりとって回復に専念しましょう。

二日酔いの予防方法

二日酔いにならないための予防方法を、「飲む前」「飲んでいる最中」「飲んだ後」の3つに分けて紹介します。

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