
眠れないまま朝になった…仕事に行くまでどうする?精神科医の回答 (1/2)
「明日仕事があるのに眠れない」
眠れないまま朝になったときの過ごし方を、心療内科BESLI CLINICの田中奏多先生に聞きました。気持ちをリラックスさせる方法を載せているので、少しでも眠っておきたい方は必読です。
眠れないまま朝になった……どうしよう?
田中先生:数時間後に起きる必要があったとしても、少しでも睡眠をとったほうがよいです。
眠れないのは、不安・緊張などで神経が「興奮状態」になっているせいかもしれません。そんなときは無理に寝ようとせず、一度ベッドから出て、まずは気持ちをリラックスさせましょう。
リラックスする方法としては、以下などがおすすめです。
- 深呼吸をする
- ツボを押す
- ストレッチをする
- 温かい飲み物を飲む
- 本を読む
- 音楽を聴く
気持ちがリラックスしてくると、次第に眠くなることが多いです。「眠れそうだな」と思ったタイミングで、再びベッドに入るとよいでしょう。
リラックス法① 深呼吸は「腹式呼吸」を意識しよう
腹式呼吸で深く呼吸をすると「副交感神経」が優位になり、入眠しやすくなると考えられています。
1.腹部がへこむように口から大きく息を吐く
2.息を吐き切ったところで、腹部が膨らむように鼻から息を吸い込む
数回繰り返す
リラックス法② 「百会」のツボを刺激しよう
頭頂部にある“百会のツボ”を刺激することで、心を落ち着かせる作用が期待できます。
1.両手の「4本の指」や「手の平」を使い、息をゆっくり吐きながら、5秒間程度ツボを押す
2.ツボを押した後、軽く息を吸う数回繰り返す
※気持ちがよいと感じる程度の強さで、優しく押しましょう
リラックス法③ 「ストレッチ」で体の緊張をほぐそう
体の緊張をほぐれてくると、眠りにつきやすくなります。
今日は仕事がある……コンディションを整えるには?
田中先生:仕事でどうしても早く起きなければならないときは、太陽の光を浴びる、コーヒーを飲むといった方法で、眠気を覚ますとよいでしょう。
太陽の光を浴びると、睡眠を促す「メラトニン」というホルモンの分泌が抑制されるため、覚醒度が高まると考えられています。
また、コーヒーには覚醒作用をもつ「カフェイン」が含まれているため、眠気を少しでも抑えたいときにおすすめです。
つらいときは、仕事・学校をお休みしよう
田中先生:睡眠時間が短くなりすぎると、体に不調をきたしやすいものです。起きるのがどうしてもつらいときは、仕事や学校を休むのもよいでしょう。
とくに「起き上がれないほどの倦怠感がある」・「頭痛・めまい・吐き気がある」といった場合には、無理せず休んでください。
次:いつも「よく眠れない人」に考えられる原因とは