ふくらはぎ むくみ
ヘルス&メンタル
2025年6月11日

【部位別ガイド】むくみ解消マッサージ大全|顔・脚・全身をスッキリさせる方法 (2/2)

顔・首周りのリンパを流すマッサージ方法

顔 リンパ マッサージ

顔のむくみには、耳下や鎖骨付近のリンパ節を意識するのが大切です。顔の上から下へ、イラストの赤いリンパの流れに沿って、やさしくなでるようにマッサージして老廃物を押し流していきましょう。

首筋も同様に、耳下のくぼみから上から下へと指の腹を使って滑らせるように流します。鎖骨まできたら肩のほうへ向けてそれぞれ外側に流していきましょう。リンパが流れる方向を意識して、やさしく丁寧にケアすると、首や肩こりの緩和にもつながります。

摩擦はシミやしわ、たるみの原因となるので、オイルやクリームを使用しましょう。短時間でも毎日継続することで、顔や首周りのむくみが目立ちにくくなります。

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セルフマッサージの注意点:逆効果を防ぐコツ

間違った方法でマッサージすると、かえってトラブルを招くこともあります。正しく行うためのコツを押さえましょう。

マッサージを行う際に、大きな力を加えすぎると筋肉や皮膚を傷める恐れがあります。リンパは繊細な器官で、繰り返し強い圧がかかると逆に炎症を引き起こすこともあるため、心地良い範囲で行いましょう。

また、痛みや腫れなどの異常を感じるときは、無理をせずに一度マッサージを中断することが大切です。特に、骨や関節にトラブルがある場合には、専門家に相談のうえでケア方法を検討する必要があります。

セルフケアは毎日継続することで効果を高めますが、短期間で急激な変化を求めるなど、過度な期待を持ちすぎるのも禁物です。適度な頻度とやさしいアプローチを心がけることで、むくみを徐々に改善していくことができます。

むくみ解消効果アップ!簡単ストレッチ&エクササイズ

マッサージとあわせて、ストレッチや軽いエクササイズを取り入れると、むくみ解消効果がさらに高まります。

筋肉を動かすことで、体液の循環を促すことができます。また、ストレッチは血流を良くするだけでなく、筋肉の柔軟性を高めて、関節の可動域を広げる効果もあります。

むくみケアにおすすめの簡単にできるストレッチやエクササイズを、いくつか紹介しましょう。

ふくらはぎ、太もも、背中、足首ストレッチ

特にふくらはぎや太もも、背中の筋を伸ばすストレッチや、足首を回すストレッチはむくみケアに適しています。

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ジョギングやウォーキング

軽いジョギングやウォーキングなど、日常に取り入れやすいエクササイズもおすすめです。激しい運動でなくても、こまめに体を動かすことでリンパの流れが活発化して、老廃物が排出されやすくなります。

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これらのアクションを習慣化して、マッサージと組み合わせることで、むくみが発生しにくい体質へと近づけます。継続するコツは、無理なく続けられるレベルから始めることです。

立ち仕事やデスクワークにおすすめのセルフケア

立ち仕事やデスクワークで長時間同じ姿勢をとる場合、足首の回し運動やかかとの上げ下げといった簡単な動作を取り入れるだけでも血流促進に役立ちます。ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、下半身に滞りがちな血液やリンパを上半身に戻す手助けをしてくれます。

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同時に、軽く肩を回したり、背伸びをする動作なども習慣にすると良いでしょう。上半身全体の緊張がほぐれ、疲労回復の手助けにもつながります。特にデスクワークでは姿勢が前かがみになりがちなので、背筋を伸ばすストレッチが重要です。

無理に時間を作る必要はなく、トイレ休憩や昼休みなど短い時間にこまめに動くことを意識するだけでも十分に効果が期待できます。休憩時のちょっとしたケアを続けることで、むくみや疲れが蓄積しにくい体に近づけます。

ツボ押し・さとう式リンパドレナージなど応用テクニック

さらに効果を高めるために、リンパドレナージュやツボ押しなど、さまざまな手法を試してみましょう。

さとう式リンパドレナージュは、力をほとんど入れずに軽いタッチでリンパを流す独特のアプローチで、むくみ解消に高い効果があるとされています。通常のマッサージが苦手な方や肌に刺激を与えたくない場合にも取り入れやすい方法です。

一方、ツボ押しは東洋医学の観点から特定のポイントを刺激して体のバランスを整える技法です。足裏や足首周辺、耳周り、手のひらなどにもむくみのケアに効くツボがあるため、状況に合わせて取り入れると良いでしょう。

これらの応用テクニックは、慣れると短時間でも効果を実感しやすいのが利点です。自分に合った方法を複数組み合わせることで、従来のマッサージ以上の相乗効果を期待できます。

食事でサポート!むくみを予防・改善する栄養素

むくみをケアするうえでは、食事からもアプローチすることが大切です。必要な栄養素や食材を意識して取り入れましょう。

塩分を控えめにすることは、むくみ対策の基本の一つです。特に夜に外食や加工食品、インスタント食品を多く摂る習慣がある方は、塩分量が過剰になりがちです。味付けの濃い食事を続けると、慢性的な水分滞留が発生しやすく、結果的にむくみの原因となります。

一方、カリウムやマグネシウムは体内の水分バランスを整えて、余分なナトリウムの排出を助ける働きがあります。バナナやアボカド、海藻類、ナッツなどに豊富に含まれるため、日々の食事に取り入れると良いでしょう。

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また、十分な水分補給を行うこともむくみ予防には大切です。適度な水分摂取は体内の循環を促し、老廃物の排出をサポートします。あまりに水分を制限すると体が余分な水分をため込みやすくなるため、バランスを考えながらこまめに水分を摂取しましょう。

塩分との付き合い方とカリウムの摂り方

塩分は体内に水分を抱え込みやすくするため、むくみを引き起こしやすい要因となります。しかし、極端に塩分をゼロにすることも体調不良に繋がるため、適度に控える意識が大切です。外食や総菜を利用する場合は、なるべく低塩分メニューを選ぶか、レモンやハーブなどで風味付けをする工夫もおすすめです。

カリウムは体内の水分バランスを整えるために不可欠なミネラルで、余分なナトリウムを排出する役割があります。バナナやきゅうり、トマトなどにはカリウムが豊富に含まれているので、普段の食事や間食に取り入れると良いでしょう。

食材で取り切れない場合には、サプリメントの利用を検討するのも一つの方法です。ただし、過剰摂取は体に負担がかかることもあるため、栄養バランスを見ながら摂取量を調整していくことが大切です。

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むくみに潜む病気のリスクと受診のタイミング

むくみが慢性的や重度の場合は、病気が潜んでいる可能性も考えられますので、受診の目安を知っておくと安心です。

通常の生活習慣の改善やマッサージを行ってもむくみが改善されない場合は、内臓疾患や甲状腺機能の異常、血管系のトラブルなどを疑う必要があります。特に一部のみ極端にむくむ場合は、専門医の診察を受けることが望ましいです。

むくみのほかに、動悸や息切れ、極度の疲労感などの症状があるときも要注意です。これらは循環器や腎臓に関わる病気が隠れている可能性があり、早期発見・早期治療が重要となります。

少しでも心配な症状が続くようであれば、自己判断せずに医療機関で相談しましょう。医師にむくみの状態や経過を伝えることで、適切な検査や治療プランを立ててもらえるはずです。

監修者プロフィール

医師:峯 陽子

大学病院で乳癌診療を、町のクリニック浅草橋西口クリニックMo(浅草橋駅徒歩0分の総合内科・泌尿器科・皮膚科 | 浅草橋西口クリニックMo)では内科、訪問診療を行っている。ウィメンズヘルスに詳しく、知識も豊富であり患者様に正しい知識を伝えることをモットーにしている。

<Edit:編集部>

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