インタビュー
2017年11月16日

かけっこが速くなる爆売れシューズ「瞬足」。ロングセラーの秘訣と新たに仕掛ける商品とは (2/3)

 子どもたちの間でも、『瞬足』の人気は高まってきました。『はやく走れるようになる靴』というのは、子どもたちにとって魔法のようなもの。もし、そんな“魔法の靴”があるなら欲しい!と思ってしまいますよね。

「自分の子どもが2000年に小学校に入学して以来、他の子どもたちがどんなシューズを履いているかを調べるため、運動会で足元の写真を撮り続けていますが、初めて『瞬足』を履いている場面に遭遇したのは2004年」(津端さん)

 2003年度の売上が24万足、2004年度が54万足と、セカンドモデル、サードモデルと発売する度に売れ行きが加速していき、2005年度には、ついに大台の100万足へ到達。そして2009年度には年間600万足という大ヒット商品へと成長しました。

▲さまざまなモデルがずらりと並ぶショールーム

 ちなみにもともと『瞬足』というネーミングではなかったそう。

「本当は『疾風(はやて)』にしたかったが、他社で商標登録していたので……」(津端さん)

 『瞬足』のキャッチコピーは『コーナーで差をつけろ!』ですが、隠れたコンセプトは、『速い子はより速く、遅い子には夢を』なのだそうです。『瞬足』には、足が遅い子どもたちの、「速くなれるかもしれない」という夢と希望が詰まっているのです。

2018年の新製品は、快適な「上履き」

 『瞬足』がヒットした原因には、デザイン性の高さもあります。特に女子向けのデザインの豊富さ、華やかさには驚かされます。

「競合他社のシューズは女子の選択肢が少ないのですが、『瞬足』は、男子6対女子4ぐらいで、女子にも好評です」。

▲女子用の靴

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