2017年11月14日

宝探しゲームみたい!新感覚ナビゲーションスポーツ「ロゲイニング」の魅力とは

 皆さんはロゲイニングという競技をご存知でしょうか。制限時間内にエリア内のチェックポイントをどれだけ回れたかを競う、オーストラリア発祥の新しい競技です。

 オリエンテーリングと似ていますが、全員が同じルートを通るオリエンテーリングと違い、ロゲイニングは自分たちで回り方を決めることができます。どんな回り方をするかによってスコアが変わってくるので、戦略性が非常に重要。ただ闇雲に走り回ったのではハイスコアは狙えません。レースの状況次第ではルートの変更などの必要性も出てくるので、体力だけでなく知力やチームワーク、的確な判断力が要求される、非常に奥の深いスポーツです。

 日本国内でも徐々に大会などが開かれるようになっています。今回は湘南・江ノ島で開催された「第一回ふじさわ・えのしま観光ロゲイニング」の模様を取材してきました。

 本大会は、団体の部とファミリーの部が開催されました。ファミリーの部にエントリーしたのは総勢28チーム。

 今回は、参加した杉浦さん親子に密着させていただくことに。小学6年生と2年生の娘さんのいる4人家族。2人ずつに分かれて2チームで大会にエントリーしました。取材班はお父さん&お姉さんチームに途中まで同行させていただきました。

 さっそく出発!

 藤沢駅から電車を利用し、隣りの辻堂駅近くにある1つ目のチェックポイントへ向かいます。本大会は、自走もしくは電車・バスでの移動が認められています。

 電車を待ちながら2人で作戦会議。出だしはとても順調!と思いきや……ここで、思わぬハプニングが!

 電車が遅延しているようです。ルートを変更し、当初の予定とは全く別のチェックポイントを回ることも検討した杉浦さん親子。幸いすぐに次の列車が来ることが分かったため、予定通り辻堂駅に向かうことにしました。

 レース中に起きたさまざまな出来事に対して、その場その場でいかに最善の選択をするのか。それこそがロゲイニングの醍醐味の1つでもあります。体力に自信が無い人でも、判断力次第では十分にハイスコアを狙えるのです。

 そんなハプニングがありながらも、無事に1つ目のチェックポイントに到着。

 事前に手渡された地図と同じ構図で写真を撮るとポイント獲得となります。二人もしっかり写真を撮り、次のチェックポイントへ。

 一つ目のチェックポイントから徒歩15分。二つ目のチェックポイントを発見です!

 取材班はここで一度、杉浦さんチームから離れ、ボーナスポイントがもらえる八部公園へ向かいました。本大会では、53箇所チェックポイントが用意されており、その内の3箇所でボーナスポイント(高得点)がもらえます。

 八部公園に到着すると、さっそくファミリーチームが写真を撮っていました。ここでは、主催の公益法人 藤沢市みらい創造財団のマスコットキャラクター「みらぞう」くんと写真を撮るとボーナスポイントがもらえるようです。

 12:00~13:00の時間限定で、しかも高配点ということもあり、その後も続々とチームが集まってきました。

 取材班はその後、江ノ島内にあるチェックポイントへ!湘南・江ノ島ならではの景色を、観光がてらまったりと楽しむチームがたくさんいました。ロゲイニングは、本気でハイスコアを狙う人も、散策気分で参加する人も、誰もが楽しめるスポーツです。

 と、ここで先ほど同行した杉浦さんチームから「ゴール間近」との一報が入り、取材班も再び合流することに!

 どうやら最後のチェックポイントでお母さん&妹さんチームと合流したようです。大会も終盤。1日の動きをお互いに報告し合いながら、ゴールへ向かいます。

 ゴール! 最後にタイマーと写真を撮って競技終了です。杉浦さん親子も4人仲良く写真を撮りました。

 お父さん & お姉さんチームは見事上位にランクイン!「いくつか発見しづらいチェックポイントがあり、宝探しのようでおもしろかった。藤沢に住んでいるけど、まだまだ知らない場所があるんだなと思いました。藤沢を再発見できました」とのこと。

 一方、お母さん&妹さんチームは数ヵ所しか回れなかったのだとか。しかし、それでも良いんです。本気でハイスコアを狙うことだけがすべてではありません。お母さん&妹さんチームは江ノ島方面をゆっくりと散策。途中ポップコーンを買って食べるなど観光を満喫したのだとか。自分のペースで気ままに楽しめるのもロゲイニングの大きな魅力のひとつなんです。我々取材班も今まで知らなかった旧跡を知れたり、よく晴れた江ノ島の海辺を満喫できたりととっても気持ちの良い時間を過ごすことができました。

 3時間に渡り移動し続けた取材班も、足はパンパン!ゆったりとしたペースで回っても、かなり良い運動になります。ゲームを楽しむうちにかなりの距離を移動することができるので、普段は運動をあまりしないという人にも非常にオススメな競技です。ぜひ一度、気軽に大会にエントリーしてみてはいかがでしょうか。

【取材協力】
観光ロゲイニング事務局 かまくRUN
ホームページ http://www.kamakurun.jp

<Interview:福田 悠/Text & Photo:長田楓>