水泳ダイエットの効果とやり方。消費カロリーを増やす泳ぎ方、タイミング (1/2)
「水泳は、効果的なダイエット方法として知られています」と言われることはありますが、その理由を知っていますか?
水泳は、全身の筋肉を使いながら有酸素運動ができるため、カロリー消費が高く、脂肪燃焼効果も期待できます。さらに、水の浮力によって関節への負荷が少なく、ケガのリスクも低いのです。
この記事では、水泳ダイエットの効果や効果的な方法について探っていきます。水中での爽快な運動で、理想の体型を手に入れるためのヒントを見つけましょう。
水泳はなぜダイエットに効果的なのか
消費カロリーが高い
ハーバード大学医学大学院が公表しているレポート(※)によると、水泳(クロール・バタフライ)のカロリー消費量は体重70.3kg、運動時間30分の場合で「409kcal」としています。
水泳の消費カロリー(体重70.3kg、運動時間30分の場合)
- 水泳(バタフライ):409カロリー
- 水泳(クロール) :409カロリー
- 水泳(平泳ぎ) :372カロリー
- 水泳(背泳ぎ) :298カロリー
これらの消費カロリーと同等の運動として、ランニング(時速8km)と自転車(時速19.3~22.4km)もそれに当たります。
参考:運動種類別のカロリー消費量(体重70.3kg、運動時間30分の場合)
自転車(固定、ゆっくり) :260カロリー
ランニング(時速8km) :298カロリー
自転車(時速19.3~22.4km) :298カロリー
水泳(背泳ぎ) :298カロリー
自転車(マウンテンバイク) :316カロリー
ランニング(時速8.7km) :335カロリー
ランニング(時速9.7km) :372カロリー
自転車(時速22.5~25.6km) :372カロリー
水泳(平泳ぎ) :372カロリー
自転車(固定、速く) :391カロリー
水泳(バタフライ) :409カロリー
水泳(クロール) :409カロリー
自転車(時速25.7~30.6km) :446カロリー
ランニング(時速12.1km) :465カロリー
ランニング(時速13.8km) :539カロリー
ランニング(時速16km) :614カロリー
自転車(時速32km以上) :614カロリー
ちなみに、厚生労働省では「メッツ」と「エクササイズ」という単位を用いて消費カロリーを計算しています。運動における消費カロリーは体重によって異なるためです。
※Calories burned in 30 minutes for people of three different weights
水温による消費カロリーアップ
空気よりも熱伝導率が高い水中では、体温を維持するために代謝が活発になります。体温よりも低い温度に設定されているプールでは、体温を上げるためにエネルギーが必要です。
そのため、陸上の運動と比べて消費カロリーが多くなります。
水泳マスターズ世界記録保持者の前田康輔さんは、インタビュー記事にて以下のように語っています。
水は、空気よりも熱伝導が良く、人の体温をすぐに奪います。一方、人には、体温調節機能というものが備わっており、エネルギーを消費して体温を上げようとします。これによって、代謝が上がっていくのです(朝の水泳トレーニングにはどんなメリットがある?ダイエット効果は?専門家に聞いてみた)
水圧による血流促進
水圧がかかることで末梢(まっしょう)部が圧迫され、全身の血液循環がよくなります。血流量や心拍の変化により、呼吸・循環器系の強化へと繋がります。
水中では、常に水圧で抵抗を受けているので、エネルギーを消費するほか、全身の血流が良くなり、体内の有害物質をデトックスすることができるのです。なので、代謝を上げるという意味では、水中に浸かっているだけでもいいかもしれません(朝の水泳トレーニングにはどんなメリットがある?ダイエット効果は?専門家に聞いてみた)
浮力による体への負担軽減
水中では、普段の6~10分の1の体重負荷で運動を行うことができ、関節への加重負担を軽減することが可能です。そのため、関節に痛みがある人や体重が重すぎる人などにとって、カラダにかかる負担を減らせる点はメリットでしょう。
また、陸上では動かせない範囲で関節を動かすことが可能になり、全身運動をより効果的に行うことが可能です。
関節が緩むので、柔軟性が上がり、しなやかな体をつくることができます。また、水泳は有酸素運動なので、呼吸をたくさんします。呼吸をすると肺を使うため、呼吸筋が鍛えられ、疲れを感じづらくなったり、免疫力が高まったりと、健康的なカラダをつくることができます(朝の水泳トレーニングにはどんなメリットがある?ダイエット効果は?専門家に聞いてみた)
水の抵抗の強さによる筋トレ効果
陸上よりも抵抗が強い水の中では、簡単な動きで筋トレ効果を得ることができます。
また、動作スピードを速めると抵抗が強くなるため、個人の体力に合わせてキツさを調節しながら筋肉に刺激を与えることが可能です。
泳げる場合は「クロール」「平泳ぎ」がおすすめ
消費カロリーのみで考えれば、「バタフライ」がもっとも多くカロリーを消費します。しかし長時間泳ぎ続けるのに適している泳法ではないので、有酸素運動を目的として行うのであれば「クロール」か「平泳ぎ」が効果的。
消費カロリーはクロールの方が若干高めですが、自分が泳ぎやすく、長時間続けやすい泳法を選択してください。
水中ウォーキングもおすすめ
泳げない場合は、水中ウォーキングも最適です。
スポーツジムなどでもウォーキング専用のコースが設けられていることが多く、気軽に行うことができます。また、プールによっては、多様なアクアビクス(アクサエクササイズ)のプログラムが組まれているため、楽しみながら水中運動を行うことができそうです。
水泳ダイエットを成功させる3つのポイント
ここでは、水中運動のダイエット効果を引き出すポイントを紹介します。
1.楽すぎない・つらすぎない強度で行う
脂肪燃焼のためには、運動強度の設定が重要です。水泳の場合、途中で立ってしまったり、泳ぎ出すまでの待ち時間が多いこともあるでしょう。そうなると運動時間が少なくなり、強度が不足してしまう場合があります。
また、強度が高くなりすぎても脂肪燃焼はできません。とくに泳ぎがあまり得意でない場合にがんばって泳ごうとすると、運動強度が高すぎて長距離・長時間泳ぎ続けることができません。
それでは脂肪燃焼の効果は低くなってしまいます。そのため、泳力・体力に合わせて水中運動の種目を選ぶようにしましょう。
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