お腹周りの脂肪を落とす方法|お腹痩せは「有酸素運動+筋トレ」が最強
お腹まわりに脂肪が多いことを気にして、ダイエットや筋トレに励む人は多いでしょう。あるいは痩せているのに下腹だけぽっこり出ている人もいます。
なぜでしょうか。お腹太りはどうやったら解消できるのか、もっとも即効性のある方法とは。食事と運動面から追っていきます。
<このページの内容>
お腹がぽっこり出ている原因、それは「脂肪」です
お腹が出ている原因の多くは「脂肪」です。
お腹まわりはほとんど動きがないため、脂肪が蓄積しやすい部位と言われています。お尻も同様の理由で太りやすい部位です。
体や手足は細いのに、お腹だけぽっこり出ているのはなぜ?
痩せているのに下っ腹だけ出ている人は、以下の原因が考えられます。
- 腹筋が弱く、内臓の位置が下がっている
- 骨盤がズレている
お腹痩せには腹筋トレーニングより先に「有酸素運動」
まず有酸素運動を行うべし!
「お腹痩せ」と聞くと、腹筋運動をイメージする人が多いでしょう。しかし、その前に有酸素運動が必要です。
まず、腹筋の上にたっぷりついている脂肪を落とす必要があるのです。
腹筋だけを鍛えても、皮下脂肪の下に隠れているので変化は見えにくく、しかも腹筋トレーニングで脂肪は落ちにくい!
残念ながら「部分痩せ」は都市伝説のようです。
即効性重視でお腹痩せしたいなら「有酸素運動×下半身筋トレ」
お腹痩せをしたい場合、有酸素運動と筋トレを組み合わせるのがもっとも効率的です。
- 体脂肪を落としやすい「有酸素運動」
- エネルギー消費が多く、筋肉量を効率よく増やせる「下半身の筋トレ」
お腹痩せにおすすめの有酸素運動は?
有酸素運動はさまざまありますが、その中でも脂肪燃焼効果が高く、続けやすいものをピックアップしてみました。
ゆっくりジョギング、ウォーキング
ランニングもいいですが、ジョギングやウォーキングのほうが、消費される脂質量が多いことがわかっています。
使われる脂質:糖質の割合
ウォーキング 6:4
ジョギング 5:5
ランニング 4:6
だらだら歩くのではなく、「早足」と「歩幅を大きくする」ことが、減量ウォーキングでは大切です。
バーピー
- 足をこぶし1個ほど開く
- しゃがみ込み、両手を地面につける
- 両足を後ろに伸ばし、すばやく胸へ引きつける
- 高くジャンプしつつ、両手でバンザイする
関連記事:最強家トレ種目「バーピージャンプトレーニング」のやり方
マウンテンクライマー
- 腕立て伏せの姿勢になる
- 片膝を胸に引きつけるように曲げる
- 床を蹴るようにして、左右の足の位置を入れ替える
関連記事:腹筋を割る最強メソッド。筋トレ×有酸素運動「マウンテンクライマー」
HIIT(ヒット)
有酸素運動と筋トレを交互に行い、脂肪燃焼を効率よく狙う「HIIT(ヒット)」は、早く痩せたい人に非常におすすめです。
激しい運動をした後、身体を元の状態に戻そうと酸素の消費が増え続けるアフターバーン効果によって、ダイエット効果が見込めるという仕組みです。
サーキットトレーニング
筋トレ×有酸素運動を組み合わせたサーキットトレーニングも、脂肪燃焼に大きな効果が期待できます。
なわとび
子どもの遊びという印象が強いなわとびですが、最近は大人がトレーニングやダイエット、運動不足解消のために活用するシーンも増えています。
なわとびの運動強度は、8.0~12.0程度。実は、ランニングよりカロリー消費が期待できる種目です。ちなみにジョギング10分未満とウォーキングの組み合わせだと、6.0 メッツです。
お腹痩せに効果的! 下半身筋トレメニュー
先述の通り、下半身の筋トレで筋力を増やしておくことも大切です。消費エネルギー量の増加や基礎代謝アップなどの相乗効果も狙えます。
スクワット
- 肩幅に足を広げる(つま先は少し外側に向ける)
- 背筋を伸ばし、地面と太ももが平行になるまで下げていく
- 膝が伸ばしきらない位置までゆっくりと戻す
膝がつま先よりも前に出ないよう、お尻を後ろに突き出す
実施回数 | 15回×3セット |
ダイエットに「スクワット」がおすすめである理由
ダイエット時の筋トレとしてよく挙げられる理由は、エネルギー消費量の多さにあります。
下半身には全身の筋肉の約6~7割の筋肉が存在しているため、筋肉が多い下半身のトレーニングを行うことで消費カロリーも増え、ダイエットに効果的であると言われています。
そのため、下半身筋トレの王様・スクワットはダイエットに最適なのです。
ランジ
スクワット同様、お尻の筋肉である大臀筋、太ももの筋肉である大腿四頭筋・ハムストリングスに大きな刺激を与えることができる種目です。
- 足を肩幅より大きく、前後に開く。
- 上体をまっすぐにしたまま、股関節とひざを曲げていく。
- 前ひざを90度まで曲げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
実施回数 | 10回×3セット |
関連記事:下半身筋トレ「ランジ」の効果と正しいやり方、負荷を高めるフォーム
ブルガリアンスクワット
通常のスクワットとは異なり、片足で行なう負荷を高めた自重スクワットです。
大臀筋をメインに、大腿四頭筋、ハムストリング、内転筋(太ももの内側)まで鍛えることが可能です。
- イスの座る部分に背を向け、60~90cm離れて立つ
- イスに片足の爪先を乗せ、背筋を伸ばす
- 腰を落としながら、前脚を90度までゆっくりと曲げる
- 曲げた膝を伸ばして元の姿勢に戻す
お尻に手を当てると、使われている筋肉が意識しやすいでしょう。
関連記事:下半身の筋トレ「ブルガリアンスクワット」の効果とやり方、筋肉部位、回数
プランク
体幹トレーニング「プランク」は、胴体まわりだけでなく、腕や背中の筋肉を引き締める効果も期待できます。
- 両肘を床につけ、うつ伏せになる
- 腰を浮かせ、頭、背中全体、腰、かかとを一直線にする
- そのまま30秒キープする
さらにもう1歩! お腹をしっかり割る方法
体脂肪を落としてお腹痩せが叶った、次はシックスパックになりたい。
そう考えている人は、腹筋のなかでも「腹直筋」という部分を強化してみましょう。お腹の筋肉に厚みを持たせ、盛り上がった腹筋を際立たせる効果が期待できます。
腹直筋を鍛える筋トレメニュー
クランチ
- 仰向けになり、膝を曲げる。手は頭の後ろ、もしくはお腹の上に置く
- 息を吐きながら、おへそを見るように上体を起こす
- 限界まで起こしたら、息を吸いながらゆっくり後ろへ倒す(肩甲骨が床につかないところまで)
実施回数 | 10回×3セット |
シットアップ
- 仰向けになり、膝を曲げる。両手は後頭部へ
- 息を吐きながら、おへそを覗き込むように上体を起こす
- 息を吸いながら、肩甲骨がつかない程度にゆっくりと倒す
実施回数 | 10回×3セット |
レッグレイズ
やり方
- 仰向けで脚を伸ばす。両手は地面へつける
- 両脚を浮かせ、かかとをくっつける
- 息を吸いながら、床と太腿が90度になるまで上げていく
- 息を吐きながら、床ギリギリまで脚をゆっくりと下ろし、止める
実施回数 | 10回×3セット |
腹筋ローラー
腹筋ローラーという器具を使って、腹部全体と背中の筋肉を引き締めます。
- 膝を床につけて、上体がブレないようにしっかりと固定する
- おへそを覗き込むイメージでお腹を丸めていく
- 反動を使わないでゆっくりと転がしていく
実施回数 | 10回×3セット |
かなりキツイので、初心者は膝をついた「膝コロ」でも十分に効果があります。
腹筋を割るためには、体脂肪を減らして腹直筋を鍛える
ちなみに、腹筋はもともと割れており、体脂肪を減らすことで割れた腹筋は自然と姿を現してきます。
腹筋が割れて見えてくる体脂肪率は以下が目安です。
腹筋が割れて見えてくる数値(男性の場合)
- 体脂肪率15%以下
シックスパックが分かる数値(男性の場合)
- 体脂肪率10%以下
目標体脂肪率になっても腹筋が割れていない場合は、腹直筋の厚みがないことが原因として考えられます。その場合は、先述の通り、お腹の縦の筋肉「腹直筋」を鍛えることが有効です。
▼参考
(独)国立健康・栄養研究所[2012] 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
<Text:編集部>