ベンチプレスの平均重量|男性の体重・年齢別に解説!何kg上げたらすごい?
胸筋を大きくしたり逆三角形の身体を目指したりする人にとって、ベンチプレスを取り入れることは避けられません。
しかし、今までベンチプレスをやってきたことがない人にとっては、どれぐらいの重量を上げられればいいのか想像つきませんよね。
やみくもにベンチプレスの重量だけを上げても、筋肉がつくどころかまともに上がらず、怪我のリスクだけが増えてしまう可能性があります。
そこで、本記事ではベンチプレスの平均重量について紹介するとともに、ベンチプレスの重量を増やしていくコツや注意点も解説。理想の逆三角形体型を目指していきましょう。
<このページの内容>
ベンチプレスの平均重量はどれくらい?
ベンチプレスを取り組むにあたって、周りのトレーニーはどれくらい上げられるか気になる方も多いはず。しかし、それを意識しすぎると、オーバーワークになり怪我のリスクが高まります。
とはいえ、モチベーションとしてベンチプレスの平均重量がどれくらいなのか知っておきたい! という人のために、ベンチプレスの平均重量をケース別に紹介します。
男性が挙げられる平均重量
九州大学健康科学センターがおこなった調査によると、男性が上げられるベンチプレスの平均重量は40kgとされています。
しかし、ベンチプレスは自分の体重によって上げられる重量が異なります。50kgの方と100kgの方ではそもそものベースが異なるので、鵜呑みにしないことが無難です。
日本の成人男性の平均体重は65kgなので、平均体重をベースにこれからどれくらいの重量を目指していくかをプランニングしていくと良いでしょう。
体重別の平均重量
先ほども触れましたが、ベンチプレスの重量は自身の体重によって異なります。以下は、体重別のベンチプレスが上げられる平均重量です。
体重 | 重量 |
60kg | 34kg |
65kg | 39kg |
70kg | 44kg |
75kg | 49kg |
80kg | 54kg |
85kg | 59kg |
90kg | 64kg |
95kg | 69kg |
100kg | 74kg |
参考:ベンチプレスで持ち上げれる平均重量!男性・女性・体重別に詳しく解説|Fit Map
上記の数値は、筋トレを普段まったくやらない人が、ベンチプレスを1回挙げられる平均重量です。
表のように、体重が上がるごとにベンチプレスの平均重量も高くなる傾向にあります。
筆者は体重65kgで70kg程度の重量を挙げることができるので、ベンチプレスのトレーニングを重ねることで重量をボリュームアップできると考えています(ベンチプレスを最大限に行う方法については後半で紹介)。
年齢別の平均重量
ベンチプレスの重量は、年齢によって異なります。以下の表は、年齢別の平均重量です。
年齢 | 重量 |
20~30歳 | 46.66kg |
30~40歳 | 47kg |
40~50歳 | 44.33kg |
50~60歳 | 38.67kg |
参考:Bench Press StandardsMeasured in kg|STRENGTH LEVEL
年齢別の平均重量は、30〜40代が一番上げられる年齢だと分かります。しかし、これらの平均重量はあくまでも平均値です。
ベンチプレスが初心者の方は、オーバーワークにならないように自分が上げられる重量から始めましょう。
10回が一般的? ベンチプレス初心者におすすめの重量・回数
ベンチプレス初心者は、どれくらいの重量・回数でトライすればいいかわかりませんよね。
先述したように、男性のベンチプレスの平均重量は40kg程度とされています。そのため、はじめての人は40kgのベンチプレスを目指すようにしましょう。
何回やればいい?
また、何回やればいいのかについてですが、筋トレの目的によって回数は異なります。
- 5回:筋力アップ
- 8〜12回:筋肥大
- 12回〜:筋持久力アップ
上記の回数は、自分で限界を迎える回数を指しています。
たとえば、50kgのベンチプレスが10回で限界がくるのであれば筋肥大が期待でき、5回で限界がくるのであれば筋力アップを目指すことができます。
その中で、初心者の設定としては10回で限界がくる重量で行うことをおすすめします。
ベンチプレスの重量は何キロからすごいと言われる?
周りのトレーニーがどれくらいの重量を上げているのかは、当然気になるところです。
しかし、重量があるベンチプレスが上がったところで「すごい」と言われるのは少し違うのではないかと考えます。
なぜなら、ベンチプレスは胸筋をメインに鍛えるトレーニングであって、重量上げの競技ではないからです。
100kgを超えてくると「すごい」と見られることが多い
とはいえ、ベンチプレスを取り組む上で、目安の重量は知りたいですよね。
筆者の肌感ですが、周囲のトレーニーは100kgを超えてくると「すごい」といった目で見てくれることが多いです。
まだ私自身100kgを上げれたことはありませんが、一つの目標としてモチベーションを高く維持してベンチプレスに取り組むことができています。
ベンチプレスのMAX重量を伸ばす方法とは
ベンチプレスのMAX重量を伸ばすポイントとして、以下があります。
プロテインを摂取する
ベンチプレスのMAX重量を伸ばすためには、プロテインの摂取は欠かせません。ベンチプレスだけに関わらず、トレーニング後にプロテインを摂取することで、筋肥大の効果が期待できるからです。
筋肥大が正常に行われることで、体の筋肉量が増えます。筋肉量が増えると一度に出せるパワーが増えるため、ベンチプレスのMAX重量を更新することが期待できます。
また、プロテインにはさまざまな種類がありますが、筋肥大を狙うなら動物性のホエイプロテインを摂取しましょう。吸収スピードが早いので、傷ついた筋肉にいち早くタンパク質を届けることができます。
体の可動域を意識して行う
ベンチプレスの重量をあげるためには、体の可動域を意識した取り組みが必要です。体の可動域を最大限活用することで、胸に効かせながら重量をあげられやすくなるからです。
重りが軽いうちは腕や肩のみで挙げられますが、一定の重量を超えると厳しくなります。
そこで重要なのが体の可動域です。以下のやり方で、体の可動域を最大限に発揮できるでしょう。
- 胸の少し下の部分にバーがくるようにポジションを取る
- 肘が直角になるようにバーを持つ
- 肩甲骨を寄せる
- 顎を引いて(二重顎にするイメージ)息を吐きながらバーベルをあげる
また、バーベルを胸がつくぐらいまで下ろすことで、より胸に負荷を与えることが可能です。
ベンチプレス以外のトレーニングも取り入れる
ベンチプレスのMAX重量を更新するためには、ベンチプレス以外のトレーニングも必要です。なぜなら、ベンチプレスは胸以外にも肩や三頭筋を使うからです。
おすすめのトレーニング例は以下の通り。
とくに、スミスマシンを活用したベンチプレスは補助がついた状態で行うため、怪我を防止しながらも重量を増やすことができます。
もちろん肩や三頭筋のトレーニングも必要ですが、実際にどれくらいの重量なのかを体に染み込ませるためにも、スミスマシンの存在は非常に大きいと言えるでしょう。
重量が伸びない原因に?ベンチプレスを取り入れる際の注意点
定期的にジムに通っているにも関わらず、ベンチプレスの重量がいつまでも伸びないといったお悩みを抱えている方も多いはず。
そこで、ここからはベンチプレスを取り入れる際の注意点について紹介します。
トレーニングを毎日行っている
毎日ベンチプレスを行ってしまうと、筋肉が回復しないまま筋繊維が分解され、筋肥大や筋力アップなどが上手く行われません。
たとえば、ベンチプレスでメインに使う胸筋は、トレーニング後72時間で回復すると言われています。そのため、最低でも三日間は休息を与える必要があるのです。
インターバルが短い
ベンチプレスの重量が伸びない原因として、インターバルが短いことが挙げられます。
インターバルが短いと筋力が回復しきらず、次セットでフルパワーを発揮することができなくなるからです。毎セット、自分が出せる最大限のパワーを出し切らないと、筋肉に新しい刺激を与えられなくなります。
筆者もインターバルをしっかり取るようにしてから、1セットに対する集中力が高まり、短期間で重量を上げられるようになった経験があります。
また、適正なインターバルを取ることでベンチプレスのフォームも崩れにくくなるので、トレーニング効果も最大化されます。
インターバルをしっかり取ることは、ベンチプレスだけでなくトレーニングの質を向上できる重要なポイントです。
食事を気にかけていない
筋肉作りに適した食事を摂ることで、筋肉の成長を効率良く促すことができます。
筋肉を成長させるためには、タンパク質の摂取が必要不可欠です。筋肥大を狙うのであれば、自分の体重×2gのタンパク質を摂るようにしましょう。
タンパク質は肉や魚、大豆製品などから摂取できます。ただ1度の食事で摂取できるタンパク質量は約20gと言われますので、1日の食事中でバランスよく摂取できるようにしましょう。
ここからは、ベンチプレスのトレーニングにまつわるよくある質問について紹介します。
ベンチプレスのインターバル(休憩)はどれくらいがベスト?
1セットごとに2〜3分程度のインターバルを取りましょう。
先述した通り、適切なインターバルを取らないとトレーニング効果を最大化することができません。
もし2〜3分のインターバルで筋肉が休まらなければ、さらに休息を取っても問題ありません。しかし、インターバルが長すぎると次セットへの集中力が低下しやすくなり、思うように力が発揮できない可能性があります。
最大でも4分ぐらいのインターバルにしましょう。
筆者もベンチプレスでかなりのインターバルを取った際、前のセットで取り組んでいた重量が上がらなくなり、重量をひとつ下げてしまい、結果としてトレーニングの質が下がった経験があります。
このようなトラブルにならないためにも、インターバル中にBCAA、EAAといったアミノ酸を吸収して筋肉の回復を早めることが可能です。
初心者はスミスマシンから始める方がいい?
これまでベンチプレスに取り組んでいなかった方は、スミスマシンを使ってベンチプレスを始めることがおすすめです。
スミスマシンとは補助がついているベンチプレスのことで、従来のベンチプレスに比べて怪我のリスクが少ない状態で取り組むことができます。
また、ベンチプレスの正しいフォームを体に覚えさせることもできるため、初心者でも胸筋にしっかりと負荷がかかります。
自分のベンチプレスの平均重量を知ることが成長の第一歩
ベンチプレスの平均重量を知ることで、自分はどれくらいの位置にいるのかを客観的に把握できます。
当然、ベンチプレスだけで身体作りができるわけではありませんが、継続的におこなうために重量は一つのモチベーションとなるでしょう。
トレーニングの頻度やインターバルなどに注意することで、安全に重量アップを目指していきましょう。
執筆者プロフィール
溝渕恵大
本業はサイト運用を担っており、副業ではフリーライターとして150本以上を執筆。車・旅行・転職ジャンルなど、多岐にわたる記事の執筆経験あり。また、体が変化することを楽しみに筋トレを日々の日課としており、週4ペースで朝8時からウエイトトレーニングに励んでいる。朝にトレーニングをおこなうことで、ボディメイクだけでなくその後の仕事が捗ることを実感し始めてから、朝トレがやめられない。
監修者プロフィール
木下幸司(きのした・こうじ)
医療グループ「オルソグループ」が運営するメディカルジムでスポーツ選手から高齢者まで幅広いクライアントに運動を指導。野球、バスケットボール、アメフト、バレーボールなど様々なスポーツチームでの活動に携わり、パフォーマンスアップからリハビリまで種目特性に応じたトレーニング指導を得意とする。
ひろゴンスポーツメディカルジム
https://www.ortho-g.co.jp/tomohirokai/smg/
<資格>
- 日本スポーツ協会 公認アスレティックトレーナー
- NSCA-CPT(パーソナルトレーナー)
<Text:溝渕恵大/Edit:編集部>