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「ベンチプレス」はバーベルとダンベル、どっちがいい?効果の違いは?トレーナーが解説

 上半身を鍛える筋トレ「ベンチプレス」。スクワットやデッドリフトと並んで「筋トレBIG3(ビッグスリー)」と呼ばれ、ターゲットとなる筋肉は胸、肩、腕の広範囲に渡り、複数の関節動作を含むコンパウンド種目でもあります。

 ベンチプレスは、ベンチで仰向けに寝転んで、バーベルの両端に重量プレートで負荷を調節する「バーベル・ベンチプレス」が一般的でしょう。しかし、今回ご紹介するのはバーベルの代わりにダンベルを使った「ダンベル・ベンチプレス」です。

ダンベル・ベンチプレスのメリット

 バーベルの代わりにダンベルを用いることで、以下の利点が挙げられます。

動作範囲が大きい

 バーベルを用いた場合、両手の位置は握ったところに固定されて、動作中に変えることはできません。一方、ダンベルを用いた場合、両腕の動きが自由なので、より大きく腕や肩を伸ばしたり、肘を曲げることも可能になります。動作範囲を広げることで、より多くの筋肉を動員させ、筋肉にかかる負荷を増やすことができるので、ベンチプレスの効果が高まります。

左右の腕にバランスよく負荷をかけることができる

 左右の腕の筋力に偏りがある場合(多くの人は利き腕の方が強くなります)にバーベルを用いると、バーベルがバランスを調整するため、強い方の腕が弱い方の腕を助けてしまい、筋力の不均衡がそのままになってしまうことがあります。その点、ダンベルでは左右の腕がそれぞれ独立して働かなくてはいけませんので、弱い方の腕も鍛えることが可能です。

胸の筋肉をより収縮させやすい

 バーベルの構造上、高重量を用いる場合、両手を握る位置は体より広く取らざるを得ません。その結果、バーベルを持ち挙げる両腕の動きは体の外側に向かいます。一方、ダンベルを持ち挙げるときは、両手を体の中央に寄せることが可能です。両腕を体の外側に伸ばして、次にそれを中央に寄せてみてください。胸や肩の筋肉がより収縮することが分かるでしょう。

ダンベル・ベンチプレスを行うときの注意点

グリップの使い分け

 ダンベルを握った手を足の方に向けるグリップ(pronated grip)があるとよいでしょう。基本的に、ダンベルを握った手はバーベルを握るのと同じ方向に向き、胸の筋肉を鍛える効果的があります。

 ダンベルを握った両手を中央に向けるグリップ(neutral grip)もあります。こちらは肩と腕の筋肉を鍛える効果があります。どちらのグリップが優れているというわけではなく、鍛えたい箇所によって使い分けるのがよいでしょう。

スタートポジションができないときは

 軽いダンベルのときはあまり問題になりませんが、ダンベルが重くなるにつれて、ベンチプレスの最初の姿勢(スタートポジション)が取りにくくなります。そのような場合は、まずは座った状態で両ダンベルを太腿の上に乗せ、ベンチに寝ころぶときに膝を片方ずつ蹴り上げる要領で勢いをつけるとよいでしょう。

ダンベル・ベンチプレスのメニューの組み方

重量は何キロにするか

 ダンベルはバーベルに比べて動作の自由度が高く、そのことが上述したダンベル・ベンチプレスの利点に繋がります。しかし、逆に言えばバランスを取ることが要求され、動作の難易度がやや高くなることも意味します。そのため、ダンベル・ベンチプレスでは、バーベルに比べると扱える重量が軽くなることが普通です。そして、その差は初心者ほど大きくなります。

 以下は、標準的な体格(体重60~90キロ)の一般男性が1回だけ挙げられる重量(1-rep max)の体重比の目安例です。

バーベル・ベンチプレス:初心者=約50~70%、最上級者=約190~200%超
ダンベル・ベンチプレス:初心者=約40~50%、最上級者=約180~200%超

 つまり、体重70キロの男性で筋トレ初心者ならば、ダンベル・ベンチプレスは片方15キロ程度(合計30キロ)が扱える最重量ということ。この値は1回だけ挙げられる重量(1-rep max)ですので、実際には反復回数に応じて、それより軽いダンベルを使うことになります。

反復回数とセット数

 他の筋トレ種目と同様に、ダンベル・ベンチプレスでも反復回数とセット数は目的に応じて変わります。以下を大体の目安にしてください。

最大筋力向上:反復回数=4~8回、セット数=4~6、セット間休息=2~3分
筋肥大:反復回数=8~12回、セット数=4~6、セット間休息=1~2分
筋持久力向上:反復回数=12回以上、セット数=2~3、セット間休息=1分

自宅トレーニーにもメリットがたくさん

 トレーニング効果とは直接関係ありませんが、ダンベルの方がバーベル+プレートより価格的に入手しやすく、ラックが不要なのでスペースを取らないという経済的な利便性も見逃せません。さらにバーベル・ベンチプレス用のラックにはベンチプレス以外の用途がありませんが、ベンチとダンベルがあれば、ベンチプレス以外にもさまざまなワークアウトが可能になります。ジムに通わず自宅でトレーニングする人にとっては、大きなポイントかもしれません。

関連記事:自宅筋トレ用「ダンベル」の正しい選び方。何キロから買うべき?重さ調整できるものがいい?

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani

<Text & Photo:角谷剛>

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