ダンベルショルダープレスはどこに効く?正しいフォームとやり方、角度や重量までとことん解説! (3/3)
片手で行うと、どんなメリットがある?
片手で行うダンベルショルダープレスには、両手で行う場合とは異なる多くのメリットがあります。
片手で行うダンベルショルダープレスのメリット
片手でダンベルショルダープレスを行うと、体幹部の筋肉がより多く使われるため、コアの強化や体全体の安定性が向上します。また、バランス感覚や身体のしなやかさが向上します。
デメリットとしては、体幹の安定性を保つために多くの力が必要になるため、使用できる重量が両手で行う場合に比べて低くなる傾向があります。
このため、使用重量が低下すると、対象となる筋肉(主に三角筋)への負荷も減少し、筋肥大を狙う場合には効果が低下する可能性があります。
目的に応じて片手と両手のエクササイズを適切に使い分けるとよいでしょう。
立って行う? 座ってやる?ベンチなしだと効果は違う
ダンベルショルダープレスを立位と座位で行う場合、いくつかの重要な違いがあります。
体重を支える面積(支持基底面)の違い
まず、支持基底面に着目すると、立位と座位で大きな違いが見られます。
座位: ベンチに座って行う場合、 体重を支える面積が広く、安定性が高くなります。ベンチが体をサポートするため体幹が固定され、重量を扱いやすくなるため、初心者やフォームを確認したいときに適しています。
立位: 立って行う場合、 体重を支える面積が狭くなり、安定性が低くなります。体全体でバランスを保つ必要があり、下半身の安定性も求められるため、より多くの筋肉が動員され、全身のトレーニングとしても効果的です。
関節の動き(運動連鎖)の違い
また、一部の関節が動くことで、離れた関節にも影響が及ぶ「運動連鎖」にも違いが見られます。
座位: 座位では、ベンチによって体幹がサポートされているため、関節の動きが肩や肘などの上半身に集中します。そのため、より集中的に肩や上半身を鍛えることが可能です。
立位: 立位では、足の裏から肩、指先まで広範囲の関節が使われるため、体幹や脚の筋肉も同時に強化され、全体的な体力やバランス感覚の向上に繋がります。ただしトレーニングの難易度は高まります。
安定性を重視したい場合や、肩の筋肉に集中してトレーニングしたい場合は座位を、全身を使ったより高い難易度のトレーニングを行いたい場合は立位がおすすめです。
監修者プロフィール
トレーナー山岸 慎
2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS
・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)
<Edit:編集部>