ダンベルスクワット
フィットネス
2025年6月4日

ダンベルスクワットの効果と正しいやり方|フォーム・回数・重さ

筋トレの王様と言われる「スクワット」を、両手にダンベルを持って行う「ダンベルスクワット」。重りを持つことで負荷が上がり、さらに効率よく鍛えられます。

ダンベルはペットボトルでも代用可。自宅で省スペース、静かにできるところもスクワット種目の魅力です。

しかし注意したいのは「正しいフォームで行わないと、効果がきちんと出ない」こと。

米国準医療従事国家資格を持ち、米国アスレティックトレーナー資格認定委員会公認アスレティックトレーナーでもある山口 元紀さん監修のもと、ダンベルスクワットの基本から応用まで解説します。

ダンベルスクワットの効果とメリット

ダンベルスクワット

ダンベル スクワットを定期的に行うと、体にはどのような変化が訪れるのでしょうか。筋力アップや体質・姿勢の改善など、様々なメリットがあります。

効果1 短期間での筋力アップ・筋肉量増加

ダンベル スクワットは、スクワット動作にダンベルを加えることで、下半身だけでなく「上半身も」同時に鍛えることができます。

この全身を使ったトレーニングは、筋肉を効率的に刺激し、短期間での筋力向上が期待できます。特に大腿四頭筋やハムストリングスといった大きな筋肉が鍛えられることで、全身の筋肉量が増えます。

効果2 基礎代謝が上がり、痩せやすい体質になる

ダンベルスクワットにより、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、日常生活における消費カロリーも増加します。これにより、筋肉量を維持しながら体脂肪を減らすことが可能になります。

筋肉 基礎代謝

基礎代謝とは、何もしていない状態でも消費されるエネルギーのことです。特にダンベル スクワットは、全身の大きな筋肉を鍛えるため、基礎代謝の向上に効果的です。習慣化することで、体重管理がしやすくなり、健康的な体型を維持することができるでしょう。

効果3 正しい姿勢を取り戻して、身体のバランスを整える

ダンベル スクワットは、体幹や背筋を鍛えるため、自然と正しい姿勢を維持できるようになります。また、スクワット動作は、重心を意識しながら行う必要があるため、バランス能力が向上します。これにより、身体のバランス感覚が養われ、日常生活での動作がスムーズになり、怪我の予防にもつながります。

効果4 普段の生活に役立つ「実用的な筋力」がつく

しゃがむ・立つを繰り返すスクワットの動作は、日常生活の動作を模倣しているため、実生活に直結する筋力を養うことができます。例えば、重い物を持ち上げる力や階段を上る筋力が鍛えられます。これにより、日常の動作が楽になり、体力が向上します。ダンベル スクワットを習慣化することで、より活動的で快適な生活を送ることができるでしょう。

ダンベル スクワットで鍛えられる筋肉部位

スクワットで鍛えられる筋肉

ダンベル スクワットは、下半身の筋肉を中心に鍛えることができます。特に、大腿四頭筋(太ももの前側)、ハムストリングス(太ももの裏側)、臀部(お尻の筋肉)が効果的に鍛えられます。また、体幹を安定させるために、腹筋や背筋も同時に鍛えることができるのが特徴です。

これらの筋肉を鍛えることで、日常生活の動作がスムーズになり、基礎代謝の向上にもつながります。ダンベル スクワットを継続的に行うことで、引き締まった下半身を手に入れることができるでしょう。

ダンベル スクワットの正しいフォームとやり方

ダンベル スクワットを効果的に行うためには、正しいフォームで行うことが大切です。負荷よりもまずは正しいフォームを身に付けることを意識しましょう。

ダンベル スクワットの正しいやり方

1. 足を肩幅に開き、つま先を30度外に開きます。両手でダンベルを握り、肩甲骨を寄せた状態で構えます。

2.両足を踏ん張った状態で、お尻を引く意識を持ってしゃがむようにスクワットを行いましょう。足裏全体で床を押す意識を持ちながら、太ももが床と平行になる位置までしゃがみます。

注意点:膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。また、膝から曲げるようなフォームは膝を痛めるリスクがあるためご注意ください。

3.しゃがんだ後は、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。呼吸も大切で、しゃがむ時に息を吸い、立ち上がる時に息を吐くように心がけてください。

基本のダンベルスクワット 5回×3セット(動画)

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ダンベルスクワット男性版

1分の高負荷ダンベルスクワット(動画)

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トレーニング前後のストレッチも忘れずに

トレーニング前後は、しっかりとストレッチを行いましょう。筋肉をほぐすことで、怪我のリスクを減らして、安全にトレーニングを続けることができます。

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重量・回数・頻度の目安

ダンベル スクワットを行う際に、効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントとコツを押さえておくことが重要です。重要・回数・頻度を解説します。

正しいダンベルの選び方と重量設定の目安

ダンベル

ダンベル スクワットを効果的に行うためには、適切なダンベルの選び方と重量設定が重要です。

初心者の場合、まずは軽めのダンベルから始め、フォームを重視しながら徐々に重量を増やしていくことが推奨されます。筋肥大や筋力アップが目的の場合は、8~12回程度で限界を迎える重さを目安に選びましょう。

<重量の目安>

男性: 片手8〜10kg程度が一般的な目安です。自重スクワットが30回以上楽にできるようになったら、軽い重量から試してみましょう。

女性: 片手3〜5kg程度が一般的な目安です。まずは正しいフォームを意識して、無理のない重さから始めましょう。

ポイント: フォームを最優先にして、軽い重量で正しい動作を身につけることが重要です。初心者は鏡を使って自分の姿勢を確認しながら行うと良いでしょう。

<ダンベルの選び方>

試しでやってみるならペットボトルで代用でも構いませんが、習慣化するにはダンベル選びも重要です。

「ダンベルの素材」や「グリップの形状」も、選ぶときの大切なポイントです。滑りにくく手にしっかりフィットするグリップを選べば、トレーニング中の安全性が高まります。自分に合った重量と形状のダンベルを選ぶことで、より効果的にトレーニングを行うことができます。

ダンベルの重さ、何キロがいい?筋トレ初心者におすすめの選び方

1セット何回がいい?トレーニング回数の目安

上述の通り、筋肥大や筋力アップが目的の場合は、8~12回程度を目安に行いましょう。

週何回がベスト?トレーニング頻度の目安

頻度は、一般的には週に2〜3回のトレーニングが理想的とされています。筋肉を十分に休める時間を確保することで、筋力向上が促進されるためです。

目標の立て方は以下を参考に設定してみてください。

無理なく継続可能な運動習慣を目的とする場合:「週1〜2回」がおすすめ

より早い変化を求める場合:「週3回以上」がおすすめ

回数や頻度は筋力がアップして、物足りなくなったら徐々に増やしていくと良いでしょう。

ダンベル スクワットを習慣化させるコツ

ダンベル スクワットを習慣化するためには、「実施タイミング」と「工夫」がカギ。初心者は、無理のない時間帯にトレーニングを組み込むことで、継続しやすくなります。

コツ1 生活リズムに組み込む

例えば、朝起きですぐやる、お風呂に入る前にやる、歯磨きの前にやるなど、生活リズムのなかに組み込むと、ついで・ながらで習慣化しやすいです。

また普段YouTubeを見る人は、お気に入りのトレーニング動画を見つけておくのもおすすめ。やる気の出るトレーニング動画を、再生リストに加えておき、YouTubeを見終わったらやるという習慣化にしてみましょう。

コツ2 「現実的な目標」を立てる

現実的な目標を設定することも続けるコツです。まずは自分が「何キロの重量」を「何回実施できて」「頻度はどれくらいか」を把握して、無理のない範囲で達成可能な目標を立てましょう。

目標は具体的であるほど効果的です。例えば、「1ヶ月後には10回連続で正しいフォームでスクワットを行う」といった具合です。

また、目標を立てる際には、短期的な目標と長期的な目標を組み合わせると良いです。短期的な目標は達成感を得やすく、モチベーションを維持する助けになります。長期的な目標は、あなたの最終的な目的地を示し、モチベーションの大きな支えとなります。これにより、無理なく継続できるトレーニングプランが完成します。

コツ3 記録してモチベーションを維持

日々のトレーニング内容や達成した目標を記録することで、自分の成長を実感しやすくなります。ノートや専用のアプリを活用して、トレーニングの進捗を可視化することをおすすめします。

特にアプリを活用することで、トレーニングの記録が簡単になり、モチベーションを高めるための様々な機能を利用できます。例えば、目標達成時の通知機能や、他のユーザーとの交流機能を通じて、達成感を共有することができます。これにより、日々のトレーニングが楽しみになり、継続する意欲が高まるでしょう。

コツ4.飽きないようにバリエーションを取り入れる

ダンベル スクワットに飽きてしまうと、継続するのが難しくなります。そこで、トレーニングにバリエーションを加えることが重要です。

例えば、足の幅を変えてスクワットを行うことで、異なる筋肉を鍛えることができます。また、ダンベルの重さを変えたり、スクワットのスピードを調整することで、新しい刺激を与えることが可能です。

MELOSには、さまざまなダンベル筋トレや、スクワットのトレーニング動画や記事があります。飽きてきたなぁと感じたら、ぜひいろいろチェックしてみてください。

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ダンベル スクワットに関するよくある質問と注意点

ダンベル スクワットに関するよくある質問をまとめました。効果的かつ安全にトレーニングを行うためのポイントを解説します。

毎日行っても問題はないのか?休養の考え方

筋肉はトレーニング後に休養を取ることで成長して、回復します。このため、毎日行うよりも、週に2~3回程度の頻度で行うことが推奨されます。休養日を設けることで、筋肉の修復と成長を促進し、オーバートレーニングを防ぐことができます。

また、休養日はただ休むだけでなく、軽いストレッチやウォーキングなどのアクティブレストを取り入れると、筋肉の柔軟性を保ちつつ回復を助けることができます。自分の体調や疲労感に応じて、適切な休養を心がけましょう。

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腰や膝に痛みを感じた時の対処法と注意点

ダンベル スクワット中に腰や膝に痛みを感じた場合は、まずトレーニングを中止して、痛みの原因を確認することが重要です。フォームの誤りや過度な負荷が原因であることが多いため、正しいフォームを再確認しましょう。特に膝がつま先より前に出ないように意識すると良いでしょう。

痛みが続く場合は、専門家に相談することをおすすめします。また、痛みを感じた部位を冷やすことで炎症を抑えることができますが、長引く場合は医療機関での診察が必要です。無理をせず、適切な対処を心がけることで、安心してトレーニングを続けられます。

ダンベルスクワットで筋肉痛の時におすすめのトレーニング

ダンベル スクワットで下半身が筋肉痛の場合は、別の部位を鍛えましょう。

上半身の筋力アップ

例えば、プランクやプッシュアップは体幹や上半身の筋力を鍛えるのに効果的です。これらのエクササイズを組み合わせることで、全身の筋力を均等に発達させることができます。

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内太ももの筋力アップ

内転筋を強化するには、内転筋マシンやサイドランジを取り入れると良いでしょう。ヒップアブダクターについては、ヒップアブダクションマシンやバンドを使用したエクササイズが有効です。

「サイドランジ」で内ももを引き締める。効果的な下半身トレーニング

これらのトレーニングを組み合わせることで、全身のバランスを整え、より効果的な筋力アップが期待できます。

ダンベルブルガリアンスクワットの効果と正しいやり方

監修者プロフィール

Dr.トレーニング代表取締役
山口 元紀トレーナー

Dr.トレーニング代表取締役 山口 元紀トレーナー日本国内に店舗を展開するパーソナルジム「Dr.トレーニング」社長。医学的根拠のあるトレーニングで「運動の無駄をゼロにする」というコンセプトのもと、500種類以上のトレーニングを提供する。

<保有資格・所属学会>
BOC ATC(米国アスレティックトレーナー資格認定委員会公認アスレティックトレーナー)
NASM-PES(パフォーマンス エンハンスメント スペシャリゼーション)
保健体育科教員免許

<Edit:編集部>