インナーマッスルを鍛える筋トレ|鍛え方とおすすめトレーニングメニュー (2/2)
ワンレッグプランク(片足プランク)
1.腕を肩幅分広げてつま先を立てて、上半身を起こし下半身を持ち上げる
2.左右どちらかの足を浮かせてバランスをとってキープする
3.左右交互に行なう
ハイリバースプランク
1.仰向けに横になり、手ひらを地面に置く
2.上半身を上げていく
3.頭から足先まで一直線をキープして上を向く
ロッキングプランク
- 前腕とつま先で体を支え、プランクの姿勢になる
- つま先と腕の位置を固定し、体を前後に動かす
- この動きを繰り返す
ドローイング
インナーマッスルを鍛えられるトレーニングとしておすすめのドローイング。腹式呼吸をしながらお腹を凹ませていきます。
- お腹に空気をため込む意識で、息を大きく吸う
- 姿勢は常にまっすぐにし、力まないようにする
- 限界まで吸ったら、息を止めて一時キープする
関連記事:ぽっこり下っ腹、へこませるには有酸素運動と筋トレどちらが効果的?メガロストレーナーが解答
インナーマッスルを鍛えるにはやはり「筋トレ」
実のところ、インナーマッスルは普通に筋トレをすれば鍛えることができます。ベンチプレスや懸垂(チンニング)、スクワット、デッドリフト。どれも、インナーマッスルが鍛えられるエクササイズです。
より効率よくインナーマッスルを刺激したいのであれば、エクササイズのメニューをチョイスしましょう。
「CKC(末端部は地面に接して力を発揮している)種目」が有効
スクワットやデッドリフトなど、末端部は地面に接して力を発揮している筋トレが、インナーマッスルをより刺激できます。
なお、このようなエクササイズは「CKC(Closed Kinetic Chain:クローズド・キネティック・チェーン)」と呼ばれます。
インナーマッスルを強化したいと考える人は、以下のようなCKCエクササイズを中心に行うとよいでしょう。
CKCのエクササイズ例
- プッシュアップ(胸)
- ディップス(肩)
- チンニング(背中)
- スクワット(下半身)
- ランジ(下半身)
- カーフレイズ など
参考:「開放運動連鎖(OKC)」と「閉鎖運動連鎖(CKC)」とは?筋トレ用語を解説 より
インナーマッスルにまつわるウワサを解説
インナーマッスルについてはいろいろな情報が流れていますが、ここでは誤解しやすいウワサについてご紹介しましょう。
インナーマッスルは重要、アウターマッスルは鍛えなくていい?
インナーマッスルとは逆に、表層にある比較的大きな筋肉たちのことを「アウターマッスル」と呼びます。胸の「大胸筋」や背中の「広背筋」、お尻の「大臀筋」や太ももの「大腿四頭筋」などはアウターマッスルです。
このアウターマッスル、あまり鍛えなくていいという噂があります。インナーマッスルという言葉が一般的に広がったときによく聞いた内容です。
インナーマッスルをしっかり鍛えていれば、アウターマッスルはそれほど鍛えなくてもいい。それは、本当でしょうか。
もちろん、これは正しい情報とはいえません。たしかにインナーマッスルは重要ですが、それと同様にアウターマッスルも同じくらいの重要性を持ちます。
インナーマッスルが流行ったときには、プロのアスリートを指導するトレーナーでさえインナーマッスルの方が重要だと語っている人も多かったようです。
しかし、それはあくまでも、自分が教えているプログラムの効果の高さをアピールする意味合いが強かったのではないでしょうか。
もし「アウターマッスルは使えない筋肉。動けるカラダになるためにはインナーマッスルが重要」などというトレーナーがいれば、要注意です。
負荷の高いエクササイズではインナーマッスルを刺激できない?
インナーマッスルをピンポイントで刺激するためには、軽い負荷で行う必要がある。これも、インナーマッスル人気が高いときによく聞いた言葉です。しかし、実際はそうではありません。
高負荷のトレーニングでも、しっかりインナーマッスルを刺激できます。むしろ、そちらの方が刺激されるでしょう。アウターマッスルだけ刺激される、インナーマッスルだけ刺激されるということはないのです。
インナーマッスルもアウターマッスルも、双方が力を発揮することでカラダがスムーズに動きます。
インナーマッスルを鍛えれば痩せる?
インナーマッスルを鍛えることによって代謝が上がり、痩せることができると紹介されているダイエットグッズがあります。しかし、これは大いに疑問です。
インナーマッスルは小さい筋肉です。そんな小さな筋肉を鍛えることでどれだけ、本当に代謝量が増えるのでしょうか。
代謝量を増やしたいなら大きな筋肉を鍛える方が効果的であることは、ダイエット経験者であれば誰もが知っているはずです。
インナーマッスルトレーニングに役立つ器具
バランスボール
バランスボールは不安定な性質を持つため体幹部にかかる刺激が多くなり、筋肉のバランスを整える効果が高まります。
また、バランスボールの弾性を活用することによって、床の上ではできない動作が可能となり、筋肉を刺激する範囲もそのぶん広がります。
また、ボールの上に寝そべるだけで、腹筋や背筋を気持ちよく伸ばすことができます。
関連記事:バランスボール、乗るだけで痩せる効果はある?メガロストレーナーが解説
BOSU(ボス)
「BOSU(Both Sides Up:ボス)」は、通常のバランスボールとは異なり、半円形となっています。
バランス感覚の向上と体幹強化が期待でき、バランスボールが難しくて扱えない初心者にオススメのアイテムです。
関連記事:半円形バランスボール「BOSU(ボス)」の効果的な使い方と、体幹トレーニング5種目
筆者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Edit:編集部/Text:和田拓巳、編集部>