バレエダンサーから学ぶ、二の腕を細くする簡単筋トレ (1/3)
二の腕の下側、よく「振り袖」と呼ばれる箇所は鍛えにくく、たるみやすいと悩む女性は多いもの。バレエダンサーのたるみ知らずの腕は、どのようにして鍛えられているのでしょうか? 大人のためのバレエスタジオ「BALLET GATE」吉祥寺スタジオの主任教師・山口愛先生にお訊きしました。
バレエダンサーの腕はなぜ細い?
「バレエでは、筋肉を固めずに、長く伸ばしながら使うのが特徴です。上半身の動きでは『ポール・ド・ブラ』と呼ばれる腕の運びが重要で、筋肉を繊細に動かして感情表現につなげています。
腕は背中から使うように意識しますが、そのときに大切なのが、二の腕の下側にある上腕三頭筋です。外側にある上腕二頭筋だけで踊ると、肩が上がってしまい、やわらかな腕の運びを表現することができません。
肩甲骨から肩、ひじ、手首、指先までを分断させず、つなげて踊るためには、上腕三頭筋を鍛えることが不可欠なのです」(山口さん)
◆上腕二頭筋を鍛えると逞しくなるが、上腕三頭筋を鍛えればしなやかで細くなる
上腕二頭筋は、腕を曲げたり、ものを持ったりするときに使う筋肉で、日常的によく使う筋肉です。腕にできる“力こぶ”は、上腕二頭筋のこと。ここを鍛えすぎると、ムキムキと太い腕になってしまい、優雅さとは離れてしまいます。
一方、上腕三頭筋は、手でものを押したり、腕を体の後方に引いたりするときに使う筋肉で、日常生活では使いにくい箇所。ここを鍛えれば“振り袖”のたるみを軽減でき、ダンサーのように細くてしなやかな腕に近づけるはず。
今回は、上腕三頭筋を効果的に鍛えるエクササイズを教えてもらいます。
「押す」動きで、二の腕の下側の筋肉を目覚めさせる
1.手首を直角に曲げ、ひじを伸ばしてバー(台の上でOK)に手をつきます。腕は両肩の幅に広げ、両足はそろえて立ちます。
2.二の腕の下側を意識しながら、上半身を前に倒していきます。ひじが体の横に来るまで倒したら、少しキープします。ゆっくりペースで、10回ほど行ってください。
◆ポイント
「押す動作をすることで、上腕三頭筋を目覚めさせます。力を入れる必要はありません。二の腕の下側がピリッとして、効いている感覚があったら、そこで少しキープしましょう。上半身が崩れやすいので、腹筋と背筋を使って、まっすぐな上半身を保つこと。背中が反り返らないよう、注意しましょう」(山口さん)