フィットネス
2023年6月6日

「内もも(内転筋)」を鍛えて太ももを細くする方法|バレエダンサーはなぜ細い?バレエに学ぶ筋トレ&ストレッチ (1/3)

ほどよく筋肉のついた、しなやかで細いバレエダンサーは憧れの的。ハードに踊るための筋力がありながら、なぜあんなにほっそりと美しい体と美脚を持てるのでしょうか? その秘密は、バレエならではの体の使い方にありました。

今回は「脚」に特化し、バレエダンサーが日々おこなっているエクササイズを教えてもらいました。

バレエダンサーがムキムキで太い体にならない理由

広い舞台をいっぱいに使い、ポワント(つま先立ち)で体を支え、難しい振付を長時間踊りこなすバレエダンサーには、アスリートばりの体力が必要です。

もちろん、幼いころからのレッスンを通して培ってきた筋力があってこそ。でも、ダンサーはムキムキと硬い体というより、ほっそりとしなやかな体つきが特徴です。あれほどの筋肉を必要としながら、なぜ細い体を養えるのでしょうか? 

大人のためのバレエスタジオ「BALLET GATE」吉祥寺スタジオの主任教師・山口愛先生にお訊きしました。

「その理由は、バレエ独特の体の使い方にあります。私たちは筋肉を固めて使うのではなく、長く伸ばしながら使っています。そのために必要なのが、体の『引き上げ』です。いつでもつま先に立ち上がれるように、内もも(内転筋)や腹筋など、体の内側にある筋肉を使いながら踊っています。そのため、外側の筋肉を固めずに伸ばして使うことができ、しなやかな筋肉を養えるのです」

引き上げた状態であれば、普段は使いにくい内側の筋肉を効率よく動かせるそうです。

「太ももで言えば、外もも(大腿二頭筋)は鍛えやすい筋肉です。強度があって張りやすく、鍛えれば鍛えるほどガッシリと、太くなってしまいます。一方、その内側にある内もも(内転筋)は、普段の生活で使いにくい筋肉。内ももを鍛えると、脚を閉じる力を養えるので、外ももにかかる力を軽くできます。それによって、外ももの発達したムキムキの脚ではなく、まっすぐでしなやかなラインの脚に整えられるのです」

「内ももは意識しないと動いてくれない箇所。レッスンを重ね、踊るなかで意識できる体を作 つく っていきますが、普段もエクササイズを取り入れることで、さらに踊りやすくなります」と山口先生。ちなみに内転筋を鍛えると、むくみ解消にも効果的!

今回は、美脚を手に入れるために必要な内もも(内転筋)を効果的に鍛えるエクササイズを教えていただきます!

床を使って内ももを鍛えるエクササイズ

内ももを鍛えるエクササイズ《1》

【1】左脇を下にして、床に横たわります。左手と左足はまっすぐ伸ばしましょう。転がりやすい姿勢なので、右手と右足は体の前に置き、しっかりと床につけて体を支えます。


【2】左足を軽く持ち上げ、上下にバウンドさせます。このとき、かかとから足を持ち上げ、内ももを右のももに寄せるイメージを持つと効果的です。

ゆっくりと10回バウンドさせたら少し休み、3セットおこなってください。その後、反対側を向いて、右足も同様におこないます。

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