トマトの栄養と食べるメリット。トマトジュースやケチャップでも効果ある? (1/2)
トマトを加熱して食べると、美容や健康に嬉しい効果が期待できます。食べ方にひと工夫加えるだけで、トマトの栄養をより引き出すことができます。
健康と美容に役立つトマトの栄養と効果を、おすすめの食べ方とともにお伝えします。
トマトのカロリーと栄養素
トマトのカロリーは、通常サイズ1個あたり約40kcalです。食物繊維やビタミンC、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
トマトのカロリーと栄養素(100g)
カロリー:30kcal
タンパク質:1.1g
脂質:0.1g
炭水化物:7.2g(食物繊維:1.4g)
ナトリウム:4mg
カリウム:290mg
カルシウム:12mg
マグネシウム:13mg
リン:29mg
鉄:0.4mg
亜鉛:0.2mg
ビタミンA(β−カロテン当量):960μg
ビタミンK:7μg
ビタミンB1:0.07mg
ビタミンB2:0.05mg
ナイアシン:0.8mg
ビタミンB6:0.11mg
葉酸:35μg
パントテン酸:0.17mg
ビオチン:3.6μg
ビタミンC:32mg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
トマトの驚くべき効果とは
トマトは野菜のなかでも栄養価が高く、健康にも美容にもおすすめの食べ物です。ここでは、トマトの効果についてご紹介します。
老化の抑制
トマトに含まれるリコピンやβカロテン、ビタミンEなどには、抗酸化作用があります。抗酸化作用とは老化の原因となる活性酸素を抑える働きのことで、老化の抑制につながります。
生活習慣病の予防
トマトに含まれるリコピンには、インスリンの働きをよくして血糖値を下げる作用があります。つまり、リコピンの摂取は糖尿病や肥満などの生活習慣病の予防に役立ちます。
また、トマトに含まれるカリウムは、からだの中の余分なナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧や動脈硬化の予防にも効果があります。
美肌効果や風邪予防
美肌効果や風邪予防において注目したい栄養素は、ビタミンCとA。
トマトには、美肌効果や風邪予防が期待できるビタミンCが豊富に含まれています。また、トマトに含まれるビタミンAには肌や粘膜を健康に保つ働きがあるのです。
トマトの効果的な食べ方とは
ここからは、トマトに含まれる栄養素を余すことなく摂取するための、おすすめの食べ方をご紹介します。
加熱して食べる
トマトを加熱すると細胞壁が壊れ、含まれているリコピンが外に溶け出します。そのため、加熱せずに食べる場合に比べて、加熱することでリコピンの吸収率が高まるのです。
トマトを煮込んだり炒めたりなど加熱して食べると、さらなる抗酸化効果や老化抑制効果が期待できるでしょう。
オリーブオイルと一緒に食べる
トマトはオリーブオイルと一緒に摂ることで、栄養素を効率よく摂取できます。
オリーブオイルは健康によいとされるオメガ3脂肪酸を豊富に含んでおり、これにはトマトのリコピンの吸収率を高める作用があります。トマトのリコピンは脂溶性であるため、油と一緒に摂取することで吸収率が高まるのです。
ただし、オリーブオイル自体も高カロリーなので、摂り過ぎには注意が必要です。適量を心がけましょう。
関連記事:ビタミンの効果を台無しにする“もったいない食べ方”とは
ダイエットならスープにする
ダイエットにトマトを活用するなら、ミネストローネといった野菜スープに仕立てるのがおすすめ。温かいスープを摂ることでからだが温まるので、代謝をよくする効果が期待できるでしょう。
トマトの栄養を損ねる調理法や食べ方
皮を剝いてしまう
トマトは皮を除いて食べると、大切な栄養が損なわれます。なぜなら、トマトの皮には、リコピンや食物繊維が豊富に含まれているから。
調理する際には、皮を取り除かず、一緒に食べることがおすすめです。
トマトジュースやケチャップでもトマトの栄養は摂れる?
トマトジュースやケチャップにもトマトの栄養素が含まれています。多少減少している場合もありますが、それでも十分な量が含まれていることが多いです。
ただし、トマトジュースやケチャップには砂糖や保存料などの添加物も使用されています。
健康的な食生活を送るためには、トマトジュースやケチャップに含まれる栄養素や添加物、カロリーや塩分などを考慮しながら摂取することが大切です。
関連記事:ビタミンC、ビタミンA…多く含む食べ物は?効果的なとり方、サプリ活用術[管理栄養士監修]