「心が壊れそう、助けて」と思うあなたへ、臨床心理士が伝えたいこと (2/2)
疲れた心の癒し方、大切な2つのポイント
心が壊れてしまった人は、その心を大切に直すために、以下の2つを実践してみてください。
- まずはとにかく休む
- 少し落ち着いてきたら、規則正しい生活を心がける
心が壊れている人は、やらなければいけないことに精一杯で苦しくなっていることが多いです。
このような人は、交感神経が活発になり過ぎているので、休むことができず、常に身体にエンジンがかかっている状態と言えます。車もエンジンをかけっぱなしにしていては、壊れてしまいますよね。それと同じです。
たまにはエンジンを切って、ガソリンやオイルを十分に補充してあげる必要があるのです。
まずはとにかく休む
仕事・家事・勉強などから一切離れ、食べる・休む・寝るに注力し,何もせずゆっくり過ごす時間を意識しましょう。
スマホやTV、パソコンなどSNSからも離れ、「何もしない、ただ生きるために最低限必要なことだけをする」のがポイントです。
これで、まずは心を休めながら、交感神経の昂りを抑えます。
規則正しい生活を心がける
なんとなく回復してきたかな、少し落ち着いたかもと感じたら、次は規則正しい生活を心がけましょう。同じ時間に寝て起きて、食事を摂りましょう。
朝日が昇れば、太陽の光をしっかり浴びること。億劫に感じても、歯磨きや入浴は行いましょう。
自律神経のバランスを整えるためには、体内時計を整えるのが大切です。太陽の光を浴びると体内時計をリセットできるので、1日15分は日の光を浴びると良いでしょう。
監修者プロフィール
大阪カウンセリングセンターBellflower
町田 奈穂
同志社大学大学院 心理学研究科修了。在学時より滋賀医科大学附属病院にて睡眠障害や発達障害に苦しむ人々への支援や研究活動を行う。修了後はスクールカウンセラーやクリニックの臨床心理士を経験。2020年、父の病気を機に父が経営する機械工具の卸売商社へ入社。そこで多くの企業のメンタルヘルス問題に直面し、大阪カウンセリングセンターBellflowerを設立。現在は、父の後を継ぎ機械工具の卸売商社の代表を務めるほか、公認心理師・臨床心理士として、精神・発達障害の人が活躍できるインクルーシブな職場づくりをサポートする人事コンサルタントとしての活動や支援者支援をテーマとした研究や臨床活動を行っている。
<Edit:編集部>