ダイエットは生理後がベスト!するっと痩せやすくなる理由と、痩せるための食事・運動
女性がダイエットをするには、生理後が最適な時期だと言われていますが、なぜでしょうか。
生理後のダイエットが痩せる理由や、ダイエットを成功させるための食事や運動を解説します。また、生理前と生理中におすすめの過ごし方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<このページの内容>
生理後のダイエットが痩せる3つの理由とは
なぜ生理後にダイエットをするのが効率的なのでしょうか。痩せやすくなる3つの理由があります。
卵胞ホルモンの分泌量が多く、代謝が上がっている時期だから
女性ホルモンには以下の2種類があります。
- 卵胞ホルモン(エストロゲン)
- 黄体ホルモン(プロゲステロン)
「卵胞ホルモン」は、生理が終わってから産出され、子宮内膜を厚くし妊娠に備える働きをします。代謝をアップさせ、血管や脳、筋肉を健康に保つ働きもあります。
生理後は卵胞ホルモンの影響で活動代謝がアップしているため、運動によって痩せやすい体となっているのです。
●水分が排出されやすく、むくみも解消されている
また、生理が終わると黄体ホルモンの影響で体に溜めこんでいた水分が排出されるため、体重も自然と減っていきます。
体が軽く、運動しやすい時期だから
生理が終わると運動がしやすいのも、痩せやすい理由のひとつです。
生理中は生理痛や頭痛に悩まされ、運動する気持ちになれない方もいるでしょう。貧血による立ちくらみで、運動による怪我のリスクも高まります。
生理痛や頭痛、貧血にならない方も、ナプキンを付けていると蒸れやすく、運動が憂鬱だと感じることもありますよね。
一方、生理が終われば生理痛や頭痛もなくなります。女性ホルモンの影響で気持ちも晴れやかになるので、運動へのモチベーションも維持しやすく、痩せるための運動ができるでしょう。
食欲をコントロールしやすい
生理前は、黄体ホルモンの影響で食欲が増すと言われています。
黄体ホルモンは、妊娠を維持する働きをするため、体に栄養や水分を溜め込もうと食欲を増大させる働きをします。
摂取した栄養や水分も体内に留めるため、生理前は体重が増えやすくなります。生理前にイライラして、食欲が増してしまうという方がいるのは、こうした理由からです。
一方、卵胞ホルモンはそうした働きをしません。精神的に安定しているので食欲もコントロールしやすく、食べ過ぎを防げるでしょう。
上記の理由から、生理後はダイエットに最適な時期です。では具体的に、生理後のどのタイミングでダイエットを始めるとよいのでしょうか。
生理後のダイエット、始めるならいつから? 「生理が終わった直後から」が最適
ダイエットは、生理が終わった直後から始めるといいでしょう。
生理が終わって排卵日を迎えると、卵胞ホルモンよりも黄体ホルモンの分泌量が増え、また痩せづらい時期に入るでしょう。
そのため、ダイエットをするなら、生理直後から排卵日を狙うのがおすすめです。
一般的な生理周期は25~38日です。生理が終わってから次の生理が始まるまでの半分の期間で排卵日が来るので、自分の生理周期を把握することが痩せやすいタイミングの把握につながります。
たとえば生理周期が30日の方なら、生理が終わってから15日後が排卵日だと推測できます。
基礎体温でも生理周期が分かる
もう少し正確に自分の生理周期を把握したい方は、基礎体温をつけましょう。排卵後は体温が上がるため、自分の排卵日がわかります。
排卵日や生理開始予定日の把握により、ダイエットだけではなく、旅行や外出の予定も立てやすくなりますよ。
生理後のダイエット、こんな食事メニューがおすすめ
痩せやすい時期がわかったなら、さらに効率的に痩せるために、生理後の食事にも意識しましょう。おすすめの食べ物は以下の通りです。
タンパク質が豊富な食材を意識しよう
生理後は、タンパク質を意識的に摂りましょう。タンパク質は筋肉や肌、髪などの元になる栄養素です。
生理後の活動代謝がアップする時期は、ぜひタンパク質を摂って筋肉量の維持・増加を目指しましょう。筋肉がつくと基礎代謝が高まり、痩せやすい体になります。
●タンパク質が多い食べ物
- 肉類
- 魚介類
- 卵
- 大豆製品(納豆、豆腐)
- 乳製品(牛乳、チーズなど)
イソフラボンを含む大豆食品で痩せやすい体作りをサポート
イソフラボンが含まれる大豆食品を摂るのもおすすめです。
イソフラボンは腸内でエクオールという物質に変換されると、卵胞ホルモンと似た働きをすると言われています。
イソフラボンをエクオールに変換できる体質かどうかは個人差がありますが、エクオールに変換できる場合、老廃物を溜め込みづらい体を目指すことができます。
仮にエクオールに変換できる体質ではない場合でも、大豆は栄養価が高く、疲労の回復や集中力の増加といった効果がある食材です。健康のためにも、適量を摂りましょう。
生理後は血が足りない! 貧血を予防する食べ物も摂ろう
生理が終わった直後は、経血とともに鉄分が失われるため貧血気味になる方もいます。
貧血を予防する鉄分を摂取しましょう。鉄分はレバーや赤身の魚に多く含まれます。
●ビタミンCも一緒に摂ると吸収率アップ
野菜や果物に多く含まれるビタミンCは鉄の吸収率をアップさせるため、一緒に意識して摂りましょう。
生理後のダイエットにおすすめの運動
ダイエットを成功させるためには、食事制限だけではなく運動をすることも大切です。生理後のダイエットにおすすめの運動として、以下が挙げられます。
脂肪を落とす有酸素運動
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、水泳のように長時間継続する運動です。
食事から摂取したグリコーゲンの余剰分は中性脂肪として体内に貯蔵されます。運動中はそのグリコーゲンを消費しますが、貯蔵したグリコーゲンが尽きると脂肪を燃焼してエネルギーを産出します。
体温が高くなると脂肪は燃焼しやすくなるため、長時間の運動によって体温が上昇し、血流が多くなるほど痩せやすい体へと整っていきます。
ダイエットでは有酸素運動を長時間続けることが成功の秘訣となります。もちろん小刻みに運動しても効果はあるので、できる範囲内で行ってくださいね。
筋トレで体の引き締め、ボディラインを作る
脂肪を燃焼させて痩せる有酸素運動と同時に、筋トレも行い、基礎代謝を高めましょう。
基礎代謝は寝ているだけでも消費されるエネルギーのことで、筋肉量が多いほど基礎代謝も高まります。そのため、筋トレで筋肉量を増やすことで、短期間で痩せやすい体に繋がります。
●体の大きい筋肉を鍛える
筋肉量を増やすなら、大きな筋肉を鍛えることが効率的です。以下の筋肉を優先して鍛えるとよいでしょう。
- 胸の筋肉「大胸筋」
- 背中の筋肉「広背筋(こうはいきん)」
- 肩の筋肉「三角筋」
- 太ももの前の筋肉「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」
- お尻の筋肉「大臀筋(だいでんきん)」
- ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」
何から始めてよいか分からない場合は、スクワットから始めるとよいでしょう。
女性の「痩せやすい時期」「太りやすい時期」はいつ?
女性にとって、生理後~排卵日までは痩せやすい期間です。では、生理前と生理中はどうでしょうか。
それぞれのダイエット効率と、ダイエットのためのおすすめの過ごし方を紹介します。
生理前のダイエットは非効率!
生理前は代謝を促進する卵胞ホルモンではなく、黄体ホルモンの分泌量が増える時期です。
先述の通り、黄体ホルモンは栄養や水分を体に溜め込むため、むくみやすくなります。食欲もアップし、イライラして食欲のコントロールもしづらくなるため、太りやすい時期です。黄体ホルモンによって腸の運動が低下し、便秘になる方もいます。
生理前に体重を減らすことは難しいため、便秘やむくみを予防することを意識しましょう。
●生理前、太らないための過ごし方
便秘を予防するために、食物繊維を摂りましょう。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く摂ります。
- 水溶性食物繊維:乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善に役立ちます。昆布やわかめに多く含まれます
- 不溶性食物繊維:便のかさを増して腸を刺激し、便通の改善に役立ちます。豆類やきのこ類に多く含まれています
むくみを予防するためには、カリウムの摂取がおすすめです。カリウムは体内の余分なナトリウムと水分を尿として排出する働きをします。
イチゴやほうれん草、かぼちゃに多く含まれるので、意識的に摂ってください。
生理中のダイエットは無理をしない
生理中は貧血気味になる方も多く、ナプキンをつけていて動きづらいので、運動がしづらい時期です。無理して運動をせずに、体重を維持することを意識しましょう。
食事の質を整えたりストレスを解消したりして、生理が終わったときに動ける準備をしておく時期だと考えるのがおすすめです。
●生理中、太らないための過ごし方
生理中に不快に感じる症状によって、過ごし方を決めましょう。
生理痛がひどい方は、体を温めることが大切です。根菜類を食べたりスープを飲んだり、腹巻を使ったりして、体を冷やさないようにしましょう。
貧血がひどい方は、前述の通りレバーや赤身の魚を摂るのがおすすめです。
気分が落ち込んだりイライラしたりする方は、カルシウムとマグネシウムをバランスよく摂取するのが効果的。
カルシウムは牛乳やチーズ、マグネシウムは納豆やほうれん草に多く含まれます。
女性がダイエットを成功させたいなら、生理周期に着目することが大切です。基礎体温を測って自分の生理周期を把握しつつ、ダイエットに最適な時期を見極めてくださいね。
監修・執筆者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
<Edit:編集部>