トクホ(特定保健用食品)のお茶って痩せるの?管理栄養士に聞いた、ダイエットに効果的な飲み方 (1/5)
コンビニやドラッグストアの棚にズラリと並んでいる飲料水の数々。健康や体脂肪、カフェインなどが気になる人は「せっかく飲むなら身体にいいものにしたい」と思うはず。そんなときにおすすめなのが、トクホ(特定保健用食品)の商品です。
トクホの飲料の中でも手軽にとりやすいのが、緑茶や麦茶、烏龍茶などのお茶でしょう。今回はコンビニやドラッグストアで買えるトクホのお茶11種類を、効能タイプ別に分類。
実際に試飲して、気になる苦みや渋みの有無、飲み心地などをお伝えします。ダイエットにおすすめのものはどれなのでしょうか。
さらに、管理栄養士の那須由紀子さんに効果的な飲み方などもアドバイスしていただきます。
※飲み比べの味の評価はあくまでも筆者個人の感想です。
トクホ(特別保健用食品)とは
トクホとは“薬”ではなく、あくまでも“食品”。特にからだの生理学的機能などに影響を与える“保健機能成分”を含んだ食品を指し、その成分を食べたり飲んだりすることで特定の保健の用途に効果を期待できるものをいいます。
特定の保健の用途があることを表示したり、トクホのマークを表示するためには、消費者庁による審査を受け、認可を受けなければなりません。
トクホのお茶の効能は大きく5つに分けられ、主に生活習慣病予防に適するとされます。
- タイプA:脂肪を減らすのを助ける
- タイプB:脂肪の吸収を抑える
- タイプC:糖の吸収をおだやかにする
- タイプD:コレステロールを減らす
- タイプE:血圧の上昇を抑える
トクホのお茶、おすすめの飲み方は? 管理栄養士に聞いた
トクホのお茶には特定の効能があり、からだに良いことは確かです。しかし、それらはどのように摂取するのが効率的なのでしょうか。管理栄養士の那須由紀子さんに飲み方のアドバイスをいただきました。
――トクホのお茶と、家庭でお茶っ葉から煎れたお茶とは違いがあるのですか?
急須で入れたお茶は、温度や香りが楽しめます。緑茶にはもともと、カテキンがある程度含まれていますが、トクホのお茶はさらにカテキンを増量して、効果を持たせているものがほとんどです。さらに、難消化性デキストリンなどの成分は家庭で入れるお茶には含まれていませんから、特定の効果は期待できません。
――トクホのお茶は毎日継続して飲んだほうがいいのでしょうか?
特保のお茶は“薬”ではありません。ですから毎日継続して飲んだほうが効果的です。
――それでは1日にどのくらい飲んでいいのでしょう?
どのメーカーも1日1本を推奨しているものが多いです。カフェインが入っていないものは飲みすぎても害はないと思われますが、難消化性デキストリンは飲みすぎるとお腹が緩くなるので注意が必要です。
――お茶も水分ですから、飲み過ぎればお腹を壊しますよね。効果的な飲むタイミングはありますか?
トクホのお茶は、食事の中の糖や脂肪の吸収を抑えるものが多いため、基本的には食事中に飲むと効果が期待できます。特に難消化性デキストリンの入ったものは糖質や脂肪の吸収を穏やかにするので、食前・食中がおすすめです。一方、茶カテキンはいつでもいいのですが、飲みすぎると胃を荒らす可能性がありますので、空腹時は避けたほうがいいでしょう。
――運動と合わせることはどうでしょう?
もちろん運動することで効果が上がります。ぜひ、運動と合わせて健康増進に役立ててください。
それではタイプ別に飲み比べてみましょう。
タイプ別・トクホのお茶11種類を飲み比べ!
タイプA:脂肪を減らすのを助ける
特定の成分によって、からだについた脂肪を分解・消費しやすくし、ダイエット効果も期待できるタイプです。
同じ脂肪でも、花王の「ヘルシア緑茶」は内臓に付く内臓脂肪をメインに、一方、サントリーの「伊右衛門 特茶」は内臓脂肪と皮下脂肪を合わせた体脂肪全体をターゲットにしています。
ヘルシア緑茶/ヘルシア緑茶 うまみ贅沢仕立て(花王)
花王の「ヘルシア緑茶」は、脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含んでいるため、脂肪を代謝する力を高めます。脂肪をエネルギーとして消費してくれるので、内臓脂肪が多めの人に適しています。
[1]【ヘルシア緑茶】
<飲み心地>
お茶の苦味がしっかりありますが、同時に旨味も感じられてバランスがとれています。
<渋み・苦味度>
★★★★☆
<成分表>※1本(350ml)当たり
[原材料]緑茶(国産)、茶抽出物(茶カテキン)/環状オリゴ糖、ビタミンC、香料
[栄養成分]エネルギー14kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物3.9g、食塩相当量0.1g
[茶カテキン]540mg
[カフェイン]80mg
[2]【ヘルシア緑茶 うまみ贅沢仕立て】
<飲み心地>
3種類の茶葉を使用しているためか、苦味が抑えられて飲みやすくなっています。香りも良し。
<渋み・苦味度>
★★★☆☆
<成分表>※1本(500ml)当たり
[原材料]緑茶(国産)、茶抽出物(茶カテキン)/環状オリゴ糖、ビタミンC、香料
[栄養成分]エネルギー15kcal、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物3.5g、食塩相当量0.1g
[茶カテキン]540mg
[カフェイン]80mg