インタビュー
2018年2月26日

NGT48・本間日陽「バレエは体を使った芸術表現だということを学んだ」(前編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#9 (2/2)

そうですね。あるとき発表会があったんですけれど、そこで本部に通うお姉さんたちのバレエを見て、「自分もこんなふうに上手になりたい!」という気持ちが生まれました。

——でも、いきなり高いレベルでの練習になると大変ですよね。

最初にレッスンを受けたときは、まったくついていけなくてショックでしたよ。本当に悔しくて、家に帰ってからもレッスンで教わった動きを何回も繰り返し練習しましたね。

——できる人たちと自分をくらべると何が違ったのでしょうか?

体の柔らかさはもちろんですが、実は筋力がとても大切で。腹筋・背筋があると姿勢が美しく見えるんですよ。あと、バレエのレッスンっていくつかの動きを組み合わせて行うんですけれど、やったことのないパターンだと全然できなくて。そういった部分で差があるなと感じましたね。でも、身近に目標となる人がたくさんいたので、良い環境だったと思います。

——特にライバル視していた人はいたのでしょうか?

実力の差が大きかったのでライバルとかではないんですけれど、ひとつ上の学年にすごく上手な先輩がいて、ずっと憧れていました。そんな人と中学1年生のときに同じ作品で踊る機会があって。『コッペリア』という作品の中に「チャルダッシュ」という楽曲があるのですが、ソリストとして真ん中で踊れたんですよ。すごくうれしかったですね。それに、このときのことがきっかけで平日も教室に通うようになったんです。

——やはりステージに立つときがいちばん楽しいんですか?

楽しいですね! もちろん緊張もするんですけれど。先生がよく「バレエは動く芸術」だとおっしゃっていたのですが、まさにその通りで。バレエって体を使って物語を表現するものなんです。その部分はいまでも大切にしていて、ひとつの作品に出たら、どんな小さな役だとしても「この人はどうやって主役をお祝いするのかな」「主役に対してどんな気持ちを持っているんだろう」って考えるようにしています。

——逆に、つらかった記憶はありますか? 厳しい練習もあると思うのですが。

練習がつらかったことは一度もないですね。レッスンもすごく楽しくて、ピアノの先生が曲を弾いてくれると「あ、このアレンジはいつもと違うな」「あ、この曲はあの作品のアレンジだ」って考えたりしていました。

——では、好きな練習はありましたか?

私、飛ぶのが大好きなんです! だから、グランワルツという大きくジャンプする動きの練習は得意でした。逆に回転するのが苦手で。クラシックバレエの経験があると「じゃあ、回ってみてください」って言われるじゃないですか。でも、申し訳ないくらい回るのが下手で、ちょっと困っちゃうんですよね。以前も『AKBINGO!』というテレビ番組でダンスバトル企画があってバレエを披露したんですけど、それをTVで観ていたバレエの先生から「ちょっと回るところがね……」って痛い指摘を受けました(笑)。

▼後編はこちら

NGT48・本間日陽「バレエを通じて演じることの楽しさを知った」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#9 | 趣味×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
本間日陽(ほんま・ひなた)/NGT48 チームNⅢ
1999年11月10日生まれ、新潟県出身。2015年7月に、新潟を拠点として活動するNGT48の第1期生オーディション最終審査に合格。2017年のAKB48選抜総選挙では、前年の圏外から13位に大躍進。4月11日リリースの3rdシングル「春はどこから来るのか?」ではセンターを務める。特技は小学校1年生から始めたクラシックバレエ。CDの特典映像やテレビ番組でたびたび披露している。

<Text:森祐介/Edit:村上広大/Photo:時永大吾>

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