プランク
フィットネス
2025年9月11日

【初心者OK】体幹・腹筋に効く!ダイエット向きプランク7種目(動画付き)

運動不足を感じているけれど、ジムに通う時間がない…。筋力の衰えや姿勢の悪さが気になるけど、何をやっていいのかわからない…。

そんなダイエットの第一歩におすすめしたいのが、体幹トレーニング「プランク」。道具不要で、毎日数十秒からはじめられる手軽さが魅力です。

初心者でも無理なく取り組める基本のプランクから、慣れてきたら挑戦したい応用プランクまで、ダイエットに効くプランクを7種類、トレーニング動画付きで紹介します。

記事の監修は、日本コアコンディショニング協会副会長で運動指導者への指導教育を行っている石塚利光さん。気になるプランクのダイエット効果についても教えてもらいました。

プランクとは?

体幹トレーニング「プランク」の効果とやり方

体勢をキープするだけでインナーマッスルを鍛えられる「プランク」は、自宅で手軽に始められ、筋力の少ない女性や子ども、お年寄りの方もチャレンジしやすいエクササイズです。

プランクトレーニングにより、体幹を鍛えることで姿勢を改善して、基礎代謝を高める効果が期待できます。特にデスクワーク中心の方には、運動不足を補う手軽な方法としておすすめです。

ただしプランクで効果を出すには、何より「正しいフォームで行うこと」が大切。短時間でも効果的にプランクを行うためのポイントを押さえて実践していきましょう。

ではプランクを行う効果やメリットは?石塚さんに、聞きました。

Q.プランクの効果、メリットは何ですか?

A.プランクは体幹を中心に、全身の筋肉をバランス良く鍛えられます。これにより、身体の安定性が高まり、体力向上、ボディラインの引き締め、運動パフォーマンスの向上、ケガ予防を期待できます。

Q.プランクだけで痩せる?ダイエット効果は?

A.プランクだけで減量は難しい!けど、ダイエット効果は期待できます。

今まで何もしていなかった人が毎日プランクを始めたら、多少の変化はあります。しかしプランクだけで体重を落とす=減量、痩せることは難しいです。減量が目的なら、食事制限が必要になります。

しかし間接的なダイエット効果は期待できます。プランクにより筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい身体作りに役立ちます。さらに脂肪を燃焼したいなら、有酸素運動も行うと効果的でしょう。

筋トレ「プランク」で痩せる?痩せない?どこに効くのか[トレーナー回答]

プランクがダイエットの第一歩におすすめな理由

上述の通り、プランクは全身の筋肉をバランス良く使うエクササイズですが、特に腹筋を中心に、体を支える体幹を鍛えられます。プランクがダイエットの第一歩として、おすすめの理由を解説します。

「体を引き締める」健康的なダイエットに向いている

ダイエットと言っても、「体重減少」や「痩せる」という効果ではなく、「体を引き締める」や「運動習慣の第一歩」として、継続することで中長期的に健康的で美しいボディを手に入れるダイエット向きと言えるでしょう。

また、お腹周りの筋肉が鍛えられるため、姿勢が安定して良くなり、全身にバランス良く筋肉がつきます。これにより、体が引き締まって、見た目が美しくなるというような効果も期待できます。

運動が苦手な人も習慣にしやすい

さらに、プランクはフォームを維持する静止運動のため、心拍数を上げることなく、筋肉を鍛えることができます。心肺機能に負担をかけないため継続しやすく、運動が苦手な方でも取り組みやすいでしょう。

地道に続けることで、日常生活での動きが軽くなり、体のバランスもとりやすくなるため、運動パフォーマンスが上がるメリットもあります。

プランクで鍛えられる筋肉とダイエット効果

腹筋の深層部(インナーマッスル)まで鍛えられる

腹筋群(腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)

プランクはお腹の表面の腹直筋(シックスパック部分)を主に、腹斜筋(わき腹)や腹横筋(インナーマッスル)も鍛えられます。

表層部~深層部の腹筋を鍛えられるため、ウエストの引き締め効果を期待できます。

姿勢維持のための背筋を鍛えられる

多裂筋

プランクは腹筋以外にも、背中側の多裂筋脊柱起立筋などもバランスよく鍛えることができます。これらの筋肉が連動して働くことで、より強固な体幹が形成され、姿勢の維持や日常動作の安定性が向上します。正しい姿勢になることで、身体のラインが引き締まる効果を期待できます。

脊柱起立筋

体幹を鍛えることで、運動パフォーマンスが向上

体幹

首から上・腕・足を除いた胴体部分を「体幹」といい、プランクは体幹を鍛えられるトレーニングです。腹筋や背筋以外にも、実は肩関節・股関節まわりの小さな筋肉まで体幹であり、鍛えられます。

体幹がまんべんなく鍛えられることで、重心が安定した美しい姿勢が保ちやすくなり、腰や肩への余分な負担が軽減します。さらに、体幹部をしっかり支えられるようになると、運動パフォーマンスの向上にも役立つため、ケガの予防にも役立ちます。

体幹トレーニング「プランク」、何秒やれば効果的?長時間はむしろデメリットに

【初心者におすすめ】基本のプランク3種

筋トレ初心者、特にデスクワーク中心で運動不足を感じている方におすすめの基本のプランクを紹介します。どれも動きがなく、静かに行えますが、正しいフォームを維持することが大切です。動画でフォームをチェックしながら、チャレンジしてください。

腹筋・体幹を鍛える「フロントプランク(ノーマルプランク)」

フロントプランクは、うつ伏せの状態で行う基本のプランクのことです。初心者に最もおすすめのプランクで、腹筋を中心に体幹全体を鍛えることができます。姿勢改善や体幹強化に効果的で、デスクワークで固まった体をリフレッシュするのに最適です。

■フロントプランクの正しいフォーム&やり方(動画)

\動画で動きをチェック/

やり方はまず、腕を肩幅に開き、肘を床につけてうつ伏せになります。その状態で体を一直線に保ち、お腹を凹ませ腹部に力を入れながら、初心者は10~30秒キープします。1回の目安は、残り数秒でギリギリぐらいの時間を設定すると効果的です。

1日のセット回数:10~30秒×3~5セット(セット間に10秒程度の休憩)
鍛えられる筋肉:腹筋を中心とした体幹

関連記事:プランク効果を「最大限に」引き出すやり方。効果はいつ出る?毎日やるとどうなる?

わき腹の筋肉を鍛える「サイドプランク」

サイドプランクは、フロントプランクに次ぐ基本的なプランクで、特にお腹の横にある筋肉(腹斜筋)を鍛えるのに効果的です。ウエストの引き締めやバランス感覚の向上に役立ちます。

■サイドプランクの正しいフォーム&やり方(動画)

\動画で動きをチェック/

 

やり方は、横向きに寝て、片肘を床について体を支え、もう一方の手を腰に置きます。体を一直線に保ちながら、腰を床から持ち上げてキープします。

1日のセット回数:左右それぞれ10~30秒×3~5セット(セット間に10秒程度の休憩)
鍛えられる筋肉:脇腹の筋肉を中心とした体幹

関連記事:サイドプランク(横向きプランク)の効果とやり方、アレンジトレーニング

背中を鍛える「リバースプランク」

リバースプランクは、背中側の筋肉を重点的に鍛えるプランクです。姿勢改善や腰痛予防に効果的で、デスクワークで疲れた体をリフレッシュさせるのに役立ちます。

■リバースプランクの正しいフォーム&やり方(動画)

\動画で動きをチェック/

やり方は、仰向けに寝て、手を肩幅に開き、腕を伸ばして床につけます。その状態で、かかとで体を支えながら腰を持ち上げ、体を一直線にします。

1日のセット回数:10~30秒×3~5セット(セット間に10秒程度の休憩)
鍛えられる筋肉:背中、お尻の筋肉を中心とした体幹

関連記事:リバース(仰向け・逆)プランクの効果的なやり方。ハイリバースプランクとの「違い」とは

初心者が注意したいプランクのフォーム

プランク 正しいフォーム

プランクを効果的に行うためには、正しいフォームを維持することが重要です。

体を一直線に保つことを意識しましょう。腰が落ちたり、反ったりしないように注意して、首を自然な位置に保ち、目線は下過ぎず少し前を見るとよいでしょう。

また、呼吸も大切です。息を止めずに、自然なリズムで呼吸を続けることで、長時間のキープが可能になります。最初は10~30秒を目安にして、慣れてきたら徐々に時間を延ばしていきましょう。残り数秒でギリギリ保てる時間を設定すると効果的です。正しいフォームを意識することで、効果的に体幹を鍛えることができます。

そのプランク、ムダかも?毎日やるなら絶対知っておきたい効かせ方

動きをプラスして痩せる!応用プランク4種

基本のプランクをマスターしたら、さらなる体幹強化やダイエット効果を狙い、応用プランクにチャレンジしてみましょう。

応用プランクは脂肪燃焼効果を上げる「動きの大きい」プランク「有酸素運動」を掛け合わせたプランクメニューをピックアップしています。ダイエットを効果を高めたい方は、ぜひ取り入れてみてください。

下半身を鍛える「ハイプランクウォーク」

「ハイプランクウォーク」は、胸や背中にお腹、肩関節、股関節まわりの筋肉をまんべんなく鍛えられます。このエクササイズは、デスクワークで凝り固まった肩や背中や、脚のむくみをほぐす効果も期待できます。

初心者は、まず短い時間から始めて、慣れてきたら時間を伸ばしていきましょう。プランクウォークを取り入れることで、全身の筋肉をバランス良く鍛えることができます。

■ハイプランクウォークの正しいフォーム&やり方(動画)

\動画で動きをチェック/

やり方は、通常のプランクポジションから始め、右足⇒左足の順に前に出して、右足⇒左足の順にもとに戻して繰り返します。特に肩甲骨周りの筋肉を意識して動かすことで、姿勢改善にも役立ちます。動作はゆっくりと行い、フォームを崩さないように注意しましょう。

1日のセット回数:30秒×3セット
鍛えられる筋肉:脚、腕、体幹

関連記事:腕立ての姿勢でちょこちょこ歩く。体幹に効く、マット不要の「ハイプランクウォーク」

肩回りを鍛える「ショルダータッププランク」

\動画で動きをチェック/

「ショルダータッププランク」は、通常のプランクに肩へのタップ動作を加えることで、バランス力と体幹の安定性を一段と高めるエクササイズです。

このエクササイズは、コアの安定性を維持しながら動作を行うため、姿勢改善にも効果的です。特に、体が左右に揺れないように意識することで、より高い効果が得られます。初心者の方は、タップする際に体がぶれないようにゆっくりと行うことがポイントです。

■ショルダータッププランクの正しいフォーム&やり方(動画)

\動画で動きをチェック/

やり方は、プランクポジションから片手で反対側の肩をタップし、交互に行います。

1日のセット回数:30秒×3セット
鍛えられる筋肉:お腹の中心(腹直筋、腹横筋)、体幹、二の腕裏側(上腕三頭筋)

関連記事:【2分】腕・体幹を同時に鍛えるトレーニング。「ショルダータッププランク」の正しいやり方

お尻を鍛える「プランクレッグレイズ」

プランクレッグレイズは、通常のプランクで片足を持ち上げる動作を加えたエクササイズです。この動作により、体幹の安定性を高めつつ、下半身の筋力強化にもつながります。片足を持ち上げることで、バランスを取るために体幹がより一層働きます。

このプランクレッグレイズは、特にお尻や太ももの筋肉を鍛えるのに効果的です。初心者は、まずは足を少しだけ持ち上げるところから始め、徐々に高さを上げていくと良いでしょう。片足ずつ交互に行うことで、左右の筋肉を均等に鍛えることができます。

■プランクレッグレイズの正しいフォーム&やり方(動画)

\タップして動画を再生/

やり方は、プランクポジションをとったあとに、右足を上げて下げるを10回、終わったら左足も同様に行います。

1日のセット回数:左右 各10回×3セット
鍛えられる筋肉:お尻(臀部)、太もも裏(ハムストリング)

関連記事:【体幹トレーニング】お尻&もも裏を鍛える「プランクレッグレイズ」の正しいやり方

お腹周りに効く!「プランクジャック」

「プランクジャック」は、プランクポジションから足を開閉する動作を加えたダイナミックなエクササイズです。心拍数を上げることで脂肪燃焼効果を高めると同時に、体幹の安定性も強化します。ジャンプの動作により、下半身の筋力も鍛えられます。

テンポ良く行うことで有酸素運動の要素も取り入れることができ、短時間で効率的にカロリーを消費できるためダイエットにもおすすめのメニューです。

初心者はまずはゆっくりとしたペースで始めて、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。このエクササイズを取り入れることで、全身の筋力と持久力をバランス良く向上させることができます。

■プランクジャックの正しいフォーム&やり方(動画)

\タップして動画を再生/

やり方は、プランクの姿勢になり、足は肩幅か、それより少し広めに開き、ジャンプして両足を合わせます。着地してもとの姿勢に戻り、この動きを繰り返します。

1日のセット回数:5回×3セット
鍛えられる筋肉:お腹の前側(腹直筋)、太もも内側(内転筋)、太もも前(大腿四頭筋)

関連記事:【超キツいプランク】腹筋の限界に挑む「プランククラッピング」の正しいやり方(1分トレーニング)

ダイエット・脂肪燃焼効果の高いプランクメニュー

ダイエットを目的とする場合、脂肪燃焼効果の高いプランクを選ぶことがポイントです。

特に、プランクジャックやプランクウォークは、全身を動かすことで心拍数を上げ、カロリー消費を促進します。プランクジャックは、脚を開閉する動作を加えることで、より多くの筋肉を使い、脂肪燃焼効果を高めます。

また、プランクレッグレイズもおすすめです。片足を上げることで、体幹の安定性が必要となり、より多くの筋肉を動員します。これにより、基礎代謝が上がり、脂肪燃焼が促進されます。

これらのプランクは、短時間で効率的にダイエット効果を得られるため、忙しい方にも最適です。

初心者が無理なくプランクを続けるためのコツ

プランクは、無理なく続けられるステップを踏むことが大切です。まずは、短時間から始めていきましょう。

最初は10秒から30秒、慣れてきたら1分程度を目標にして、1日に2〜3セット行うと良いでしょう。正しいフォームをキープすることがつらくなくなってきたら、少しずつ時間を延ばし、セット数を増やしていくことで、無理なく強度を上げることができます。

また、毎日続けることが難しい場合は、週に3〜4回程度の頻度で行うことを目指しましょう。自分のペースで進めることで、継続しやすくなります。プランクを行う時間を決めておくと、習慣化しやすくなりますので、生活リズムに合わせて取り入れてみてください。

プランク30秒を毎日続けるとどうなる?効果と正しいやり方をトレーナーが解説

プランクに関するよくある質問Q&A

Q.プランクのNGフォームは?

よくあるNGフォームの一つは、腰が落ちてしまうことです。腰が落ちると腰痛の原因となるため、常に背中をまっすぐに保つことが重要です。

また、肩が丸まってしまうことも避けたいポイントです。肩が丸まると首や肩に余計な負担がかかります。肩はリラックスさせて、耳から遠ざけるように意識しましょう。

また呼吸も大切です。ゆっくり息を吸って吐き、腹筋に力を入れる意識で行いましょう。

これらの点を注意して、正しいフォームでプランクを行うことが大切です。

Q.プランクは何秒?毎日やるのがいいですか?

初心者はまず30秒を目標にして、慣れてきたら徐々に時間を延ばしていくと良いでしょう。プランクは体幹を鍛えるため、毎日行っても問題ありませんが、体の反応を見ながら無理のない範囲で行うことが重要です。

筋肉痛がある時はお休みして、痛みが取れてからチャレンジしましょう。

プランクの効果とやり方。筋トレ初心者は「まず30秒」から!

監修者プロフィール

日本コアコンディショニング協会 副会長
石塚 利光

日本コアコンディショニング協会 副会長
全米アスレティックトレーナーズ協会 公認アスレティックトレーナー
(BOC-ATC)
全米ストレングス&コンディショニング協会 公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト (NSCA-CSCS)
ナショナル・アカデミー・オブ・スポーツメディスン パフォーマンス・エンハンスメント・スペシャリスト&コレクティブ・エクササイズ・スペシャリスト(NASM-PES & CES)
コアコンディショニング協会では副会長として運動指導者への指導を現在も行っており、ストレッチポール(R)などの体幹ケアツールの使用方法を監修。また、株式会社LPNの新ツール「アシスティック(R)」は元水泳日本代表トレーナー、現ウエイトリフティング日本代表トレーナーの桑井太陽氏と共同開発。
現在では国内外のプロチーム、ナショナルチームで多数活用されている。
▼体幹ケア施設紹介
https://taikancare.com/trainers

<Text:編集部>