
【医師回答】ランニングで腹筋は割れる?脂肪を落とす順番とやり方を解説 (3/3)
ランニング前におすすめの筋トレ3選
腹筋を割りたいなら、「筋トレ→ランニング」の順番が効果的です。特に走る前に軽く筋トレを取り入れることで、脂肪が燃えやすい状態を作りつつ、腹筋にも刺激を入れることができます。
ここでは、ランニング前におすすめの筋トレを3つ紹介します。どれも器具なしでできるので、初心者でも今日から取り組めます。
クランチ
まずひとつ目は「クランチ」です。仰向けになり、膝を曲げて上半身を少しだけ持ち上げる動作を繰り返します。腰を浮かさずに腹直筋を意識しながら行いましょう。
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レッグレイズ
次に「レッグレイズ」。こちらは足をまっすぐ伸ばしたまま、脚全体をゆっくり上下に動かす種目です。下腹部への刺激が強く、ランニングではなかなか鍛えられない部分に効かせることができます。
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プランク
最後は「プランク」。うつ伏せの状態から前腕とつま先で体を支え、一直線をキープするだけの静的トレーニングです。腹筋だけでなく、体幹全体を活性化させる効果があり、ランニングフォームの安定にもつながります。
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時間がないときは1種目でも構いません。まずは1日3〜5分、ランニング前の習慣として取り入れてみてください。
腹筋を割るために知っておきたい食事法
腹筋を割るためには、運動だけでなく食事管理も欠かせません。いくら走っても、摂取カロリーが多すぎれば脂肪は減らず、腹筋は見えてこないのです。
脂肪を落としながら筋肉を維持するためにはどうするといいのか?基本的な食事の考え方を紹介します。
腹筋を割るためのPFCバランス
PFCバランスとは、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の三大栄養素の割合のことです。体脂肪を減らしながら筋肉を残すには、たんぱく質をしっかり摂ることが非常に重要です。
基本的に食事は、たんぱく質30%・脂質20%・炭水化物50%といったバランスが推奨されます。ただし、運動量が多い人は炭水化物をやや多めに、逆に脂肪を減らしたい人は脂質を控えめにするとよいでしょう。
たんぱく質は体重1kgあたり1.5〜2.0gを目安に摂取すると、筋肉の維持や合成が促進されます。肉・魚・卵・豆製品など、質の良いたんぱく質を意識して取り入れましょう。
糖質と脂質の摂り方と注意点
糖質は、トレーニング時のエネルギー源として欠かせません。完全に抜いてしまうと、パフォーマンスの低下や代謝の落ち込みにつながります。主食は玄米やオートミールなど、血糖値が上がりにくい低GI食品を選ぶのが効果的です。
脂質はホルモンの材料や細胞膜の構成成分であり、極端に制限すると体調を崩すおそれがあります。サバやアボカド、オリーブオイルなどに含まれる不飽和脂肪酸を中心に、1日30〜50gを目安に摂るとよいでしょう。
糖質も脂質も、「控えすぎず、質を選んで適量摂る」ことが腹筋を割るための近道です。
運動直後の食事で脂肪をためないコツ
運動後は栄養の吸収が高まりやすく、筋肉の回復や合成にとって最適なタイミングです。このときに糖質とたんぱく質を適切に摂取すると、筋肉を残しつつ脂肪の蓄積を抑えることができます。
理想的なのは、運動後30分以内にたんぱく質20g・糖質30〜50gを摂ることです。プロテインドリンクにバナナやおにぎりを組み合わせるなど、手軽にエネルギー補給ができる形にすると習慣化しやすくなります。
一方で、運動後にスナック菓子やジュースなどを摂ってしまうと、せっかくの努力が台無しになります。内容とタイミングに気をつけることが、脂肪をため込まないための重要なコツです。
よくある質問(Q&A)
「ランニングで腹筋は割れるのか?」と考えている人が抱きやすい疑問に答えていきます。運動や食事、期間など、行動に移す前に知っておきたいことを整理しておきましょう。
ランニングだけで腹筋は割れますか?
結論から言えば、ランニングだけでは腹筋は割れません。ランニングは脂肪を落とすのには有効ですが、筋肉を増やす効果は限定的です。脂肪が減っても、腹筋が十分に育っていなければ、くっきり割れて見えることはありません。
そのため、筋トレを並行して行い、筋肉を浮き上がらせるように育てていくことが重要です。脂肪を落とすランニングと、筋肉を鍛えるトレーニングの両立が、腹筋を割るための基本です。
毎日走ったほうがいいですか?
毎日走る必要はありませんし、むしろ逆効果になることもあります。走るたびに関節や筋肉には負担がかかるため、休養日を設けることで体を回復させ、次の運動に備えることができます。
基本的には週に3〜5回の頻度で、無理のない範囲で継続するのが理想です。もし走る習慣を毎日続けたいなら、強度や時間に変化をつけて、メリハリのある計画を立てるとよいでしょう。
ランニングとウォーキングではどちらが効果的ですか?
脂肪燃焼効果で比べると、ランニングのほうが消費カロリーは高く、短時間で効率よく脂肪を減らすことができます。一方、ウォーキングは関節への負担が少なく、初心者や体力に自信のない人でも継続しやすいというメリットがあります。
どちらが効果的かは、その人の体力や生活スタイルによって変わります。重要なのは、自分が「続けられる運動」を選ぶことです。継続こそが腹筋を割る最大の近道であり、運動の種類よりも習慣化のほうが結果に直結します。
腹筋が割れるまで、どれくらいかかりますか?
体脂肪率や筋肉量によって個人差はありますが、脂肪が多めの人でも3ヶ月〜半年ほど継続できれば腹筋の輪郭が見えてくる人が多いです。すぐに結果を求めすぎず、毎日の積み重ねが大切です。
監修者プロフィール
美容外科 SO グレイスクリニック院長
近藤惣一郎
医学博士(京都大学)
ロンリー侍ドクター
日本脳神経外科学会専門医
日本美容外科学会(JSAS)専門医
1988年 京大医学部卒
若返り専門の美容外科医。美は健康の上になり立つという理念のもと、正しい食生活・運動習慣・ダイエットに関する知識が豊富で、自らもダンサーとして、プロフィッシングアナングラー(DAIWA)として、若さとナイスボディを保ち続ける。
Instagram:https://www.instagram.com/kondo.soichiro/
<Edit:編集部>