フィットネス
2024年6月23日

握力の鍛え方とトレーニング4種目|どこの筋肉を鍛えればいい?握力強化のメリットとは (2/2)

握力を鍛えるトレーニング

ブックホールド

やり方

  1. 本を何冊か用意します。
  2. 複数の本を、親指と4本の指先で挟むように持ち上げます。
  3. 握力が続く限りキープします。限界がきたら下ろしましょう。
  4. この動作を繰り返し行います。

複数の本を両手でつかむ

ポイント

トレーニング器具がない人でも、本があれば大丈夫。本を重ねて持つだけで握力を鍛えることが可能です。腕力がない女性でもトライできます。

本の数や厚みが増えれば強度も増します。手のひらを広げ、グッと指に力を入れるように意識しながら行いましょう。

ハンドグリップ(ハンドグリッパー)

やり方

  1. 片手でハンドグリップを握ります。
  2. ハンドグリップが閉じるまで握ります。
  3. 閉じるまで握ったら、ゆっくりと手を広げて元に戻していきます。
  4. この動作を繰り返し行います。反対側も同様に行います。

ハンドグリップ

ポイント

握力のトレーニングといえばコレ! と言われるくらい、代表的な握力強化のエクササイズです。握力も他の筋肉と同様、負荷設定が重要となります。

高回数できる軽い負荷のものや低回数しかできない高負荷のものまで、いくつかハンドグリップを用意すると効果的にトレーニングを行えるでしょう。

リストカール

やり方

  1. 椅子やテーブルに手を置いて、片手でペットボトルを持つ
  2. 息を吐きながら、ゆっくりペットボトルを持ち上げる
  3. ゆっくりとペットボトルを下ろす
  4. ②~③の動作を繰り返し行う

▲手首を中心に動かしましょう

ラジアルフレクション

やり方

  1. 立った状態で肘を伸ばし、ペットボトルを持つ
  2. 手首の力だけで、ゆっくりと上下に動かす

▲可動域は大きく

握力を効果的に鍛えるためのルール

高頻度のトレーニングは要注意

握力のトレーニングを高頻度で行う場合は注意しましょう。

前腕部の筋肉は小さいため、あまり高頻度で鍛えすぎると疲労が取れません。結果、オーバーワーク状態になってしまい、肘や手首の痛みにつながる場合があります。

また、握力は他の部位のトレーニングでも使われることが多く、疲れが取れにくい部位です。

握力を鍛えるときは、他の部位をトレーニングしている際と同様、1~2日は休息日を作るようにしましょう。

超回復とは。筋トレ後、なぜ休息日が必要なのか、筋肉の回復にかかる時間は

プル系の筋トレでも握力は鍛えられる

普段からデッドリフトやベントオーバーロウなどのプル系エクササイズを高強度で行っている人は、同時に握力も鍛えられているはずです。

もっと握力を強化したいという人は、高重量を扱うようにすると、自然と握力もついてくるでしょう。

デッドリフトで腰を鍛える!効果とやり方、正しいフォーム、重量回数[トレーナー解説]

さらに握力をターゲットにするのであれば、ファットグリップと呼ばれるバーベルに厚みをつけられるグッズもオススメです。

握力をつけるスポーツを行うのも効果的

手軽に遊び感覚で握力強化に役立つスポーツが「ボルダリング」です。さまざまな形のグリップを握りながらカラダを持ち上げるため、常に握力のトレーニングになっています。

筋トレはちょっと……という人は、遊びながらできる運動で強化してみましょう。

ボルダリング初心者向け!シューズ・服装・登り方のコツetc... 

では、握力が低いことによるデメリットとしては、どんなものが挙げられるでしょうか。

握力が低いと、こんなデメリットが!

握力は他の部位に比べ、筋力の衰えが少ない部分です。しかし握力が弱くなることによって、以下のデメリットが考えられます。

  • 他の部位のエクササイズにも影響を及ぼす
  • 認知症や脳卒中のリスクが高くなる可能性

また、急な握力低下は頚部や肩・肘などの障害を判断するひとつの基準になるなど、健康のバロメーターとして使われることもあります。

握力計などの商品を使い、自分の握力がどのくらいあるか計測するのもおすすめです。

魅せる筋肉だけでなく、実用的な握力もしっかり強化していきましょう。

筆者プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳>

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