フィットネス
2020年10月26日

チェストプレス、ラットプルダウン、レッグプレス。筋トレ初心者がやりがちな間違いとは (1/2)

 筋トレ初心者にとって、自重トレーニングもマシントレーニングも、正しいフォームとやり方で行うことはなかなか難しいものです。今回は、チェストプレスやラットプルダウン、レッグプレスを例に、間違いやすい部分と効果をしっかり引き出すポイントを紹介します。

胸に効かないチェストプレス

 胸の筋肉を鍛えるトレーニングマシン「チェストプレス」。初心者の場合、どんな間違いをしやすいのでしょうか。まずは、チェストプレスのやり方を確認してみましょう。

1)マシンに座る。シートに背中をつけ、両手でグリップを握る。
2)肘を伸ばしながら、ウエイトを持ち上げる。
3)限界まで持ち上げたら、肘を曲げてウエイトをゆっくりと下ろしていく。
4)この動作を繰り返す。

間違いポイント:肩甲骨を動かしてしまう

 もっともよく見る間違いが「肩甲骨を動かして動作を行ってしまう」こと。つまり、ウエイトを持ち上げたときに両肩がシートから離れてしまうのです。なんとかウエイトを持ち上げようとする場合に起こりやすいでしょう。

 両肩を離すことで、確かにウエイトを持ち上げやすくなります。しかし、それでは大胸筋にかかる負荷がほとんどなくなってしまうのです。

対処法:肩甲骨を中央に寄せ、シートに背中をつける

 チェストプレスを行う場合、ウエイトを持ち上げる前に肩甲骨を中央に寄せ、シートに背中をつけることがポイントです。動作中は肩甲骨が広がらないよう、固定したままウエイトを持ち上げるように意識しましょう。そうすると、シートから両肩が離れることはないはずです。

背中に効かないラットプルダウン

 こちらも代表的なマシントレーニングである「ラットプルダウン」。「あまり背中に効いた感じがしない」と思ったことがある人は多いかもしれません。まずは、ラットプルダウンのやり方の確認です。

1)肩幅よりこぶし2つほど広めにバーを順手で握り、シートに座る。フットパットを太ももに当て、カラダを安定させる。
2)肘を曲げながらウエイトを下に引っ張る。
3)胸の位置まで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
4)この動作を繰り返す。

間違いポイント1:腕の力で引いてしまう

 ラットプルダウンで間違いやすいポイントが、「腕で引いてしまう」こと。これによって、背中に効く前に腕が疲れてしまう人が多いのです。その原因はいくつかあります。

 まずは、バーを握る手幅が狭いということ。狭めに握ってしまうと、肘の可動域が広がって上腕二頭筋に多くの刺激がかかります。バーを下ろしたとき、胸より下にある人は手幅の狭さが原因でしょう。

対処法:肩幅より広めにバーを握る、サムレスグリップで握る

 肩幅より広めにバーを握るようにしてみてください。また、親指を外して人差し指の脇に沿える「サムレスグリップ」で握ると、腕の力を使いにくくなるため、つい腕で引いてしまう人は、バーが抜けないよう注意しながらサムレスグリップで行いましょう。

間違いポイント2:チーティングを使いがち

 初心者だけでなく上級者にも多いのですが、ウエイトを引く際にカラダを後ろに倒し、勢いよく引っ張る人も少なくありません。セットの最後数レップであれば、追い込むためにチーティングを行っているのだとわかります。

対処法:ウエイトを調整する

 もし1レップ目から思いきり背中を倒しているのであれば、それは重すぎるウエイトを使っている証拠です。チーティングを使わなくてもいいウエイトへ調整してください。

 チーティングは、使い方によっては目的の筋肉への刺激を低下させてしまいます。上級者の真似をすれば効果が高いように思えるかもしれませんが、まずはしっかり上体を動かさない正確なフォームを身につけましょう。

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