フィットネス
2023年6月12日

体幹トレーニング「プランク」の効果と正しいやり方。プランクメニュー12選

初心者でも取り組みやすい体幹トレーニング「プランク」。室内でできて、道具も必要としないため、自宅エクササイズとして人気のあるトレーニングです。

プランクがおすすめの人や、プランクをやることによる効果、プランクの基本の「き」から、実践できるプランク動画まで総まとめでお届けします。

体幹トレーニング「プランク」がおすすめの人

プランク 正しいフォーム

プランクとは、うつ伏せになった状態で前腕と肘、そしてつま先を地面につき、その姿勢をキープする体幹トレーニングです。動きが少なく、フォームをキープすることで体幹を鍛えるエクササイズのため、老若男女さまざまな人におすすめと言えます。

運動初心者、子どもやお年寄りなど、筋力の少ない人

シットアップやクランチなど上半身を起こす腹筋運動に比べて、筋力がない人でも行いやすいのがプランクの特徴です。また、複雑な動作もないため、運動に慣れていない初心者の人や、筋力の少ない子どもやお年寄りでもチャレンジしやすく、老若男女におすすめの筋トレといえます。

腰痛持ちの人

腰へのストレスが少ないため、腰痛が不安な人でも腹筋を鍛えやすいです。プランクは深層部の腹筋も鍛えられるため、腰回りの筋肉がバランスよくつくことで、腰痛予防にもなります。

巻き肩など、姿勢を改善したい人

プランクはお腹に力を入れて、まっすぐの姿勢をキープするトレーニングのため、背中やお腹、腰、脚と全身の筋肉をバランス良く鍛えられます。体幹が鍛えられることで、長時間のデスクワークで悩む「巻き肩」や「猫背」などの姿勢についても、改善を期待できます。

トレーニングをすぐにはじめたい人

特別な器具は不要で、1畳のスペースがあれば、すぐにはじめられるのがプランクの魅力のひとつです。雨の日でも、時間のない日でも、寝る前に布団の上で1分でも実践できる手軽さです。

忙しくて時間がないけど筋トレしたい人

仕事・家事育児で忙しい人にもプランクはおすすめです。短時間で自宅でできて、アレンジメニューもさまざま。空いた時間に合わせて、トレーニングの分数を選べます。

時間があるときは、有酸素運動とプランクを交互に行うサーキットトレーニングメニューをやれば、脂肪燃焼も期待できます。

脂肪燃焼と筋力アップをねらう。痩せるサーキットトレーニング8分

プランクで得られる効果

体幹トレーニング「プランク」を続けることで、次のような効果があります。

・ボディラインを引き締める
・上半身の筋力アップ
・インナーマッスルや背筋強化による姿勢改善
・バランス感覚、日常生活やスポーツパフォーマンスを高める

体幹と言っても、深層部や細部の筋肉まで鍛えられることが、プランクの魅力のひとつと言えます。

プランクで鍛えられる筋肉部位

プランクで鍛えられる部位

プランクは、体幹部の筋肉を鍛えることができます。体幹とは、首から上・腕・足を除いた部分のこと。

プランクトレーニングで、お腹まわりはもちろん、胸や背中などの大きな筋肉、肩関節・股関節まわりの小さな筋肉まで鍛えることが可能です。

プランクは初心者でもやりやすい優れたエクササイズですが、正しくフォームができていなければ効果は低くなるので注意が必要です。

関連記事:体幹トレーニング徹底解説。体幹とはどこ?鍛えるメリットは?初心者向けメニューと効果を高めるコツ

基本のプランクのやり方

1 両肘を床につけ、うつ伏せになる

2 腰を浮かせる

3 頭、背中全体、腰、かかとが一直線になるように意識する

4 そのまま30秒キープする

プランクの効果を引き出すポイント

プランク 正しいフォーム

背筋を伸ばし、体全体が一直線になるようにする

プランクをやる際の注意点

  • お尻が下がっていないか、上がりすぎていないか
  • 肩が丸まっていないか
  • 呼吸することを忘れていないか

動画でもフォームと動作、効果を高めるポイントをチェックしてみましょう。

どれくらいやればいい?回数と時間の目安

  • はじめての人:正しいフォームで10秒~30秒
  • 初心者:20秒×3セット(セット間の休憩は10秒程度)
  • 慣れている人:60秒×3セット

プランクの時間を伸ばしても、効果が高まるわけではありません。長時間できるということは、楽にできる=負荷が少ないということです。

プランクはアライメントをしっかり意識して全身に力を入れるように行うと、長くても30秒程度しかキープできないハードなエクササイズ。何分も正しいフォームでキープし続けるのは難しいでしょう。

崩れたフォームで長時間行うより、正しいフォームで60秒×3セット行うほうが効率的です。

プランクの種類

プランクの種類は、基本のフロントプランク以外に、腕を伸ばすハイプランクや、脇腹に効くサイドプランクなど、バリエーションがたくさんあります。鍛えたい部位で選んでみてください。

1.ハイプランク
2.ストレートアームワンレッグプランク
3.ワンアームレイズプランク
4.ワイドスタンスプランク
5.ワンレッグプランク(片足プランク)
6.プランクレッグレイズ
7.サイドプランク
8.片手片足サイドプランク
9.スパイダープランク
10.プランクプッシュアップ

また、上級者向けアレンジメニュー「タバタ式プランク」や、毎日行う8分プランクメニューも紹介しています。すべてトレーナーが監修したYoutube動画がありますので、ぜひ毎日のトレーニングに活用してください。

体幹・肩・腕に効く「ハイプランク」

腕立て伏せのスタート姿勢のようなポーズです。基本のプランクができない、あるいはきつくて30秒もたないという人は、ハイプランクからやってみましょう。

ハイプランクの正しいやり方

1 両肘をついてうつ伏せになり、足は腰幅に広げ、つま先を床に立てる。肘は肩の真下へ

2 腰を持ち上げる。頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように意識する

3 20秒間キープする

プランク同様、カラダの一直線が正しくできていないと効果は低くなります。腰の位置が上がりすぎ、または下がりすぎていないか、頭の位置はまっすぐか確認しながら行いましょう。

なお、動作中はつねにお腹に力を入れておくことを忘れずに。

動画で動きをチェック

上半身・体幹を鍛える「ストレートアームワンレッグプランク」

ハイプランクができたら、片足を浮かせてみましょう。

ストレートアームワンレッグプランクの正しいやり方

1 両手をついてうつ伏せになり、足は腰幅に広げ、つま先を床に立てる。肘は肩の真下へ

2 腰を持ち上げる。頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように意識する

3 片足を肩の高さまで持ち上げる

4 10秒間キープし、反対側も同様に行う

頭・肩・腰・膝・カカトの一直線は、浮かせた足ではなく、床についている側の足が対象です。お尻や腰が高く上がらないよう意識しながら、足を上げましょう。

動画で動きをチェック

体幹・肩・腕を鍛える「ワンアームレイズプランク」

ハイプランクの姿勢から、片手を伸ばして体を支えます。お腹と背中、二の腕、お尻への負荷が高い種目です。

通常のプランクに慣れてきて、もう少しハードなトレーニングがしたいという方に、特におすすめです。

ワンアームレイズプランクの正しいやり方

1 プッシュアップの姿勢になり、腕は肩幅に広げる

2 肘を伸ばしながら、片手を肩のラインまで上げてキープ

3 この動作を左右で行う

左右それぞれ20秒ずつ行いましょう。お尻と腹筋に力を入れ、腰が反ったり丸まったりしないようにし、なるべく一直線をキープします。

動画で動きをチェック

負荷高め体幹トレ「ワイドスタンスプランク」

手幅・足幅を広げて行うプランクです。

ワイドスタンスプランクの正しいやり方

1 両肘をついてうつ伏せになり、足は腰幅よりもこぶし1個分広げ、つま先を床に立てる。肘は肩の真下へ

2 腰を持ち上げる。頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように意識する

3 20秒間キープし、反対側も同様に行う

手幅・足幅を広くするだけで、体幹部にかかる刺激量が大きくなります。カラダの一直線を保ちながら姿勢をキープしましょう。

動画で動きをチェック

腹筋・背筋を鍛える「ワンレッグプランク(片足プランク)」

プランクの姿勢から片足を浮かせるエクササイズです。

ワンレッグプランクの正しいやり方

1 両ひじをついてうつ伏せになる

2 足は腰幅に広げ、つま先を床に立てる。ひじは肩の真下へ

3 上半身と腰を持ち上げる

頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように意識する

4 片足を床から浮かせ、肩の高さくらいまで持ち上げる

10秒間キープし、反対側も同様に行いましょう。

足を上げたとき、お尻や腰を高く上げてしまったり、腰を反らせる人も少なくありません。しかしそれでは腹筋群への刺激が減るだけでなく、腰を痛める原因になります。

足を浮かせたときもしっかり腹筋を意識し、カラダの一直線を保ったまま行いましょう。

動画で動きをチェック

尻・裏太ももに効く「プランクレッグレイズ」

プランクのポーズから、足を交互に上げ下げしていきます。体幹部はもちろん、お尻ともも裏の筋肉に、特に効くメニューです。

プランクレッグレイズの正しいやり方

1 プランクの姿勢を作り、足は少しついた状態で、つま先でふんばる

2 片方の足を、膝が曲がらないように上げて下ろす

3 この動作を左右交互に行う

左右交互で、計20回行いましょう。かかとから蹴り上げると、お尻への負荷が高まります。腰が反らないように、常にお腹に力を入れておきましょう。

脇腹を鍛える「サイドプランク」

横向きで行う方法です。バランスが悪くなるのでしっかり姿勢を保ったまま行いましょう。

サイドプランクの正しいやり方

1 横向きになり、肘を曲げて床につく。両足は伸ばして重ねる

2 前腕と足でカラダを支えるようにして床から浮かせる

正面から見て頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように意識する

3 20秒間キープし、反対側も同様に行う

上から見たカラダの一直線も保つ必要があります。くの字に曲がっていたり、頭が前に出てしまうと、強度が低くなります。

また、カラダを浮かせた際に下腿部が床につかないよう意識してください。

動画で動きをチェック

高負荷で体幹強化「片手片足サイドプランク」

サイドプランクの姿勢から、さらに片手と片足を上げます。

片手片足サイドプランクの正しいやり方

1 サイドプランクの姿勢になる

2 上のほうの手と足を上げる

3 反対側も同様に行う

動画で動きをチェック

続いてプランクを使った自重トレーニングメニューです。

脇腹強化&脂肪燃焼「スパイダープランク」

プランクを維持しながら、下半身は膝を曲げる動きを繰り返します。蜘蛛が歩くように足を動かすことで、全身を刺激し、引き締める効果が期待できます。

スパイダープランクの正しいやり方

1 両ひじを床につき、上半身と腰を持ち上げる(プランクの姿勢)

2 膝をひじに近づけて曲げ、これを左右交互に行なう

まずは10~20回を目処に行ってください。

動画で動きをチェック

腕立て伏せで負荷増大「プランクプッシュアップ」

両肘を曲げたプランクの状態から片ひじずつ伸ばし、体を持ち上げていきます。

かなりきついですが、腹筋群、大胸筋、上腕三頭筋、三角筋など広い部分を鍛える効果が期待できます。

プランクプッシュアップの正しいやり方

1 両ひじを床につき、上半身と腰を持ち上げる(プランクの姿勢)

2 右のひじを伸ばして戻す。左のひじを伸ばして戻す。これを繰り返す

まずは30秒を目処にして、時間を増やしていきましょう。

動画で動きをチェック

上級者向け高負荷「タバタ式プランク」

20秒間の強度の高い運動と、10秒間の休息、あるいは負荷の軽い運動を1ラウンドとして、それを8ラウンド繰り返すタバタ式トレーニングを取り入れたプランクです。

タバタプランクの正しいやり方

プランクの状態を20秒間キープして10秒間休憩、これを8回繰り返します。

タバタトレーニング本来の目的である心肺能力の向上は望めませんが、負荷が軽くケガの危険も少ないのが特徴です。

ハイプランクやサイドプランクに変えてもよいでしょう。

関連記事:タバタ式トレーニングとは。効果とやり方、メニュー、HIITとの違い

【毎日8分】プランク活用トレーニングメニュー

プランク(20秒)

<休憩10秒>

サイドプランク右側(20秒)

<休憩10秒>

サイドプランク左側(20秒)

<休憩10秒>

ワンレッグプランク右側(20秒)

<休憩10秒>

ワンレッグプランク左側(20秒)

<休憩10秒>

ヒップリフトブリッジ(20秒)

<休憩10秒>

プランクプッシュアップ(20秒)

 <休憩10秒>

スパイダープランク(20秒)

<休憩10秒>

動画で一緒にトライ!

<Text:編集部>