「心が壊れそう、助けて」と思うあなたへ、臨床心理士が伝えたいこと (1/2)
悩み事を抱えていたり、漠然とした不安を抱えていたりすると、時に「心が壊れそう」「助けて欲しい」と思うことがあるかもしれません。そんな方々に向けて、大阪カウンセリングセンターBellflowerの臨床心理士・町田奈穂さんからの言葉を、以下記事より一部抜粋してお届けします。
「助けて」とSOSを出していること。それ自体が勇気の証
「助けて」というあなた。人に助けを求めるのは、大変勇気のいるものですよね。勇気を振り絞ってSOSを出していただいて、ありがとうございます。
そして、日々、仕事や家事・育児や勉強など、様々な出来事をよく頑張っておられます。頑張って、頑張って、頑張って、今少し、疲れてしまったんですね。大変でしたね。お疲れ様です。
頑張り続けてきたあなた。今は少しお休みが必要な時期です。お休みも簡単に取れるものではありません。でも、勇気を出してSOSが言えたあなただからこそ、勇気を持って休んでみませんか。
1人で抱え込まず、周りを見てください。あなたを助けたいと思って、伸ばされている手は意外とたくさんあるものです。勇気を持ってあなたも手を伸ばしてみてくださいね。
心が壊れ切ってしまう前に「逃げる」
取り急ぎ、ストレスや疲労の原因となっているものから離れましょう。仕事が原因であれば、早急に精神科を受診し、診断書をもらい、休職手続きを行いましょう。
休職中は給与をもらえないケースが一般的ですが、会社の業務が原因で発症したうつ病による休業など、種類によっては休職中にお金を受け取れる制度があります。どの制度を利用するにしても、医師の診断書をもらったり、対象となる機関に連絡したりなど一定の期間内の手続きが必要となります。
本当に心が壊れきってしまうと、そのような手続きが一切できなくなります。「自分が壊れていくのがわかる」、それがギリギリのタイミングです。
そう感じたらまず「離れる・休む」を実行しましょう。
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