
ウェルネスフード
2025年6月25日
”グルテンフリーは日本人に意味ない”ってホント?理由と効果があるケース[薬剤師監修] (2/3)
なぜ日本でもグルテンフリーが注目されるようになったのか?
「意味がない」といわれる一方で、日本でも多くの人が、小麦を控える取り組みを始めています。なぜ、こんなにもグルテンフリーは脚光を浴びているのでしょうか。
日本人のグルテン摂取量が増加したため
セリアック病は、小麦中心の食文化であるアメリカやヨーロッパで、有病率が高まっています。
そのため、日本人でも小麦食品を多く摂るようになると、将来発症リスクが高まる可能性が示唆されています[*2]。
日本人の年間の小麦消費量は、戦前は1人当たり約8kgでしたが、戦後になると約33kgと約4倍に増加[*2]。その後は昭和40年度で29.0kg、令和2年度で31.7kgとなっています[*3]。
戦後の急増に比べると近年はそれほどではありませんが、緩やかに増加しています。
人によっては、米より小麦の加工品を好んで食べている人もいるでしょう。小麦消費量が増えるにつれ、今後日本でも、セリアック病の有病率が高くなる可能性は否定できません。
小麦アレルギー患者が増えたため
食物アレルギー患者数は上昇の一途にあり、それに比例して小麦アレルギー患者も増えています。
2017年から2020年の3年間で、食物アレルギーの症例は4,851例から6,080例と約25%上昇しました[*4]。
小麦アレルギー患者が増えるなかで脚光を浴びたのが、グルテンフリーです。
グルテンフリーの食品にはさまざまな種類があり、小麦の使用を極力抑えたものや、原材料から除外したものがあります。
そのため、摂取してもアレルギー反応を起こしにくいのが利点です。