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筋肉はなぜ必要?筋収縮のしくみは?筋トレ初心者が覚えておきたい基礎知識 (3/3)

 前述したように「肘を伸ばしていくのだから、上腕三頭筋が収縮して……」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。この場合、上腕二頭筋が引き伸ばされながら力を発揮しています。これが伸張性収縮です。皆さんも無意識にこの両方の筋肉の収縮を行いながら、日々生活しているのです。

 ここで疑問です。

 同じ筋肉が力を発揮しているのに、どうして動きが変わるのでしょうか。これは、筋肉の発揮する力が変わっているということなのですが、それを調整しているのが筋線維の動員です。たとえばダンベルを持つ際に必要な力を発揮するために100本の筋線維が必要だった場合、ダンベルを下ろす際は筋線維の動員を少なくして50本しか働かないように制御され、重さに負けるようになっているのです。

 筋トレでは「ウエイトをゆっくり下ろすことを意識して」と言われたことがある人も少なくないでしょう。それは、この伸張性収縮によって筋肉を効果的に刺激するためです。持ち上げるときより筋線維の動員が少なくなるということは、筋線維1本1本にかかる負荷が大きくなるということ。そのため、刺激が強くなるのです。

 ちなみに、筋肉痛が起こりやすいのは伸張性収縮です。筋肉の仕組みが分かれば、どうして伸張性収縮で筋肉痛が起こりやすいかが理解できるのではないでしょうか。

関連記事:なぜ筋肉痛は2〜3日後にくる?筋トレや運動はしていい?専門家に予防・対策法を聞いてみた

筋肉の仕組みを理解すると筋トレにも役立つ

 今回は基本的な筋肉の仕組みについてご紹介しました。筋肉については、まだまだ判明していないことも山ほどあります。これからも筋肉について新しい情報を取得しながら、トレーニングに活かしましょう。

[筆者プロフィール] 
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
【公式サイト】https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
【公式Facebook】https://www.facebook.com/pt.wada/

<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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