外反母趾で気になる箇所に!足指テーピングの正しい巻き方|専門家が回答
マラソンランナーやサッカー、テニスなど、スポーツをしている人が貼っている印象がある「テーピング」。運動をしない人だと、突き指や腱鞘炎といった怪我のときにつけるイメージかもしれません。しかもなんだか難しそうで、一般人にはうまく巻けなさそうな……そもそもどんなときに使うものだっけ? 正しい巻き方は?
そんな疑問あふれるテーピングのアレコレについて、テーピングやサポーター、コンプレッションウェアなどを展開するピップ株式会社「プロ・フィッツ」ブランドのテーピングインストラクター、丸山里夏さんに聞いてみました。
今回のテーマは「外反母趾が気になる箇所をカバーするテーピング」です。
Q.ランニングをしていると、外反母趾で気になる箇所が靴に当たってたまに痛くなります。テーピングで予防できますか?
完全に痛みを防ぐことは難しいですが、痛みが出るリスクを減らしたり、痛みの軽減をサポートするようなテーピングは可能です。外反母趾で気になる箇所のテーピングについて、巻き方を解説します。
外反母趾テーピングの正しい巻き方
まずはテープの採寸から
まずはテープを2つ採寸します。1枚目のテープは足の親指の先から、かかとまでの長さのテープを用意してください。
約5cmくらい切り込みを入れます。
続いて2枚目のテープを採寸します。足の甲の中央から、足裏まで一周分プラス1cmくらいの長さのテープを用意してください。
合計2枚のテープを使います。
正しい巻き方
1.イスに座り、貼る側の足をもう片方の膝上に置き、足首は90度に保ちます。
2.まずは1枚目のテープです。紙の部分を表にして、切り込みの付け根から約2cmのところで折ります。
折り目に沿って、紙を破ります。紙は画像のように折り返しておきます。
3.切り込みの付け根を、親指の付け根の横側に貼ります。
4.指側の紙を剥がして、ひっぱらず、親指を包み込むように貼ります。
5.残りの紙を剥がし、小指側に曲がった親指を手の人差し指で、親指とかかとの外側が一直線になるようにします。
6.テープをひっぱり、内側のくるぶしの下からアキレス腱の下を通し、外側のくるぶしへ貼ります。土踏まずの部分にシワが入らないようにしましょう。
7.次に、2枚目のテープを使います。紙の部分を表にして半分に折り、紙を破って折り返しておきます。
8.足の甲の中央に、テープをひっぱらずに貼ります。
9.テープを足の両サイドまで下ろしておきます。
10.手で足を絞るようにします。
11.かかとの方へテープをひっぱって貼ります。
12.反対側も同じように、かかとの方へテープをひっぱって貼ります。
13.丁度、足の裏でたすき掛けになるように貼ります。
完成です。アーチが確保されて親指が外側に開き、指の間隔も広く保たれています。
靴下を履くときは摩擦で剥がれやすいので、たぐり寄せるようにゆっくりと靴下を履くようにしてください。
外反母趾サポーターとどっちがいい? 使い分けのポイント
サポーターの特徴は、繰り返し使えて経済的なところです。テーピングの特徴は、自分の体に合わせてサイズを調整したり、体調や感覚に合わせることができる点です。
足の大きさがサポーターの規格サイズに当てはまらない方や、使ってみてなんとなく合わないと感じたり、不具合が出た際はテーピングをオススメします。
テーピングは使い捨てになるので毎回買うのは難しいという方には、サポーターがオススメでしょう。また、練習の強度や頻度によって、どちらかを使い分けるのも良いと思います。
[プロフィール]
丸山里夏(まるやま・りか)
愛称まるちゃん。兵庫県神戸市出身、大学時代はテニス部に所属。2018年にピップ株式会社に入社し、テーピングインストラクターとしての活動を開始。テーピング施術人数1045名(2021年5月末)、テーピングセミナー受講者数は約2300名にのぼる。NESTA-PFT認定。
記事協力
ピップ株式会社
プロ・フィッツ公式サイト https://pip-profits.com/
<Text:編集部/Photo:ピップ株式会社>