レッグエクステンションの効果と正しいやり方、平均重量と回数 (2/2)
やり方
姿勢があまり崩れないよう手すりにつかまり、膝を限界まで伸ばします。
動中のポイント
背もたれから離れないようにします。腰を反ったり、お尻が上がらないように注意!
降ろす際も、一気に脱力せず、加減をしながら開始姿勢に戻ります。
伸ばす際も降ろす際も、勢いよく行うと怪我につながりやすく、大腿四頭筋を的確に鍛えることができなくなります。
レッグエクステンションの平均重量と回数設定
重量と回数は、個人の筋力や目的によって異なります。筋肥大を狙う場合は、上記の平均重量を目安にしつつ、以下のように調整していきましょう。
- 重量:8~10回で限界がくる重さ
- 回数:8~10回×3セット
※セット間の休憩は1~3分程度
初心者は、まずは動きに慣れることが大切です。普段使い慣れない筋肉を使うだけで十分筋肥大も期待できます。
- 男性:15〜20回で限界がくる重さ
- 女性:15〜30回で限界がくる重さ
ここに注意! レッグエクステンションの効果を落とすNGポイント
お尻が浮いたまま動作をしている
パッドを押し上げるとき、お尻がシートから浮いてしまうと大腿四頭筋への刺激が逃げてしまいます。
シート脇のレバーをしっかり握り、お尻が浮かないようにしましょう。
反動で動作を続ける
適度なスピード感で行うからこそ、筋力はついてきます。
目的によりスピード感が必要となるトレーニングもありますが、筋肥大・筋力アップという観点からすると誤った方法です。
股関節屈曲が優位となる動作
膝の伸展が基本動作になりますが、上記の反動動作と連動して勢いのあまり膝を伸ばした際股関節の強い屈曲が起こることもあります。
また、初動で股関節の屈曲が起こることもあります。どちらも大腿四頭筋のアンバランスが生まれ、怪我の発生につながりやすいでしょう。
中途半端な膝の伸展動作
膝を伸ばし切ることによる最終域での筋力発揮が重要です。
レッグエクステンションのトレーニングアレンジ
つま先の向きを内側にする
つま先の向きを内側に向けて行うと、大腿四頭筋のなかでもとくに外側広筋に刺激を与えることができます。
つま先の向きを外側にする
逆に、つま先の向きを外側に向けて行うと、大腿四頭筋のなかでもとくに内側広筋に刺激を与えることができます。
前傾して行う
シート脇のレバーを掴み、膝を伸ばすと同時に前傾します。
そして下ろすと同時に開始姿勢に戻ると、とくに大腿直筋(広筋群)に刺激が入ります。
レッグエクステンションは週に何回やればいい?
大きな筋肉である分、回復に時間がかかります。そのため週1〜2回で十分でしょう。
レッグエクステンションの効果が出るのはどれくらい?
レッグエクステンションに限らず、筋トレは約2~3か月で見た目にも違いが見えてきます。
また、他の運動も行うことで、2〜3か月で歩行距離が増える、動作の疲れやすさが軽減してくるといった実感ができるでしょう。
こんな人はレッグエクステンションがおすすめ!
大腿四頭筋は、日常生活を送るうえでなくてはならない筋肉です。歩行・立ち座り・階段の昇降・自転車を漕ぐ・ただ立っているだけでも使用されています。
しかし、加齢に伴い筋肉は衰えます。上半身に比べて下半身の衰えのペースはとくに早いものです。健康維持のためにも少しずつ運動をしようという方は、ぜひ大腿四頭筋を鍛えてみてください。
レッグエクステンションは正しい方法で行えば怪我のしにくい運動です。運動に慣れてない方には、いきなりスクワットやランニングよりおすすめと言えます。
レッグエクステンションのデメリット。やりすぎるとどうなる?
大腿四頭筋は、太ももの裏の筋肉「ハムストリングス」とバランスよく活動することで動作が成り立ちます。
そのため前ばかり発達させることで、膝関節や腰への負担が発生し、怪我のリスクが上がります。
こんな人はレッグエクステンションを避けたほうがいいかも!
まず怪我をしてる人は、慣れない運動はしないほうがいいと思います。
膝関節が緩い人
膝を伸ばした際、膝にいやな感覚がある場合はやめましょう。
動作中に痛みや痺れが出現する人
膝関節はもちろん、股関節や腰、下半身に痺れが出てくる場合はやめましょう。その場合は運動を中断し、整形外科への受診をしましょう。
ちなみに、太ももの前側にだるさが発生することがありますが、それは鍛えている証拠です。動作を中断しても引かないだるさや痛みであれば、受診をしたほうがよいと思います。
監修者プロフィール
なか整形外科リハビリテーションクリニック
トレーナー 佐藤舞
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。柔道整復師京都にある「なか整形外科リハビリテーションクリニック」で高齢者や、アスリートに向けた怪我の再発予防、競技力向上のためのトレーニングを指導。そして趣味である筋トレで、ボディメイクの大会に出場し、入賞経験の実績もある。メディカルリハビリテーション、アスリートリハビリテーションでのトレーニングに限らず、ボディメイク分野においても活動を展開し幅広いトレーニングを提供している。
<Text:編集部>