体幹トレーニング「プランク」の効果を高めるコツ。正しい姿勢とやり方で全身を引き締めよう (2/2)
体幹トレーニング「プランク」の正しい姿勢とやり方
ここでは、もっともポピュラーな体幹トレーニング「プランク」を解説していきます。プランクとは、うつ伏せになった状態で前腕と肘、そしてつま先を地面につき、その姿勢をキープするエクササイズです。
1.前腕とヒジを床につけ、うつ伏せになる。足は腰幅に開く。
2.腰を浮かせ、腕とつま先だけでカラダを支える。
3.その姿勢のままキープする。
プランクでは、注意すべき3つのポイントがあります。
1.お尻が上がってしまっている(アライメントの崩れ)
ありがちな間違いのひとつが、お尻が高く上がった姿勢です。疲れてくると無意識的にお尻が高く上がり、楽な姿勢になりがちですが、お尻が高く上がりアライメントが崩れると、体幹部、とくに腹筋への刺激が少なくなります。
頭・肩・腰・ヒザ・カカトが一直線になるよう、つねに姿勢をキープしましょう。
プランクはアライメントをしっかり意識して全身に力を入れるように行うと、長くても30秒程度しかキープできないはず。正しく行えば、それほどハードなエクササイズなのです。3分も5分も、正しいフォームでキープし続けるのは難しいでしょう。
正しい「プランク」は30秒でもキツイ。初心者がやりがちなNGフォームと対処法 より
2.頭を深く下げてしまっている(末端部の意識ができていない)
頭の向きも重要。姿勢をキープ中に頭が下がることで、背中が丸まり、お尻が上がりやすくなります。逆に正面を向いた状態は腰が反りやすく、腰が反ることでお腹の刺激が少なくなるのです。
頭は常に床の方向を見て、動かさないようにしましょう。
3.膝やヒジが曲がっている、骨盤が捻れて体が傾いている(動作の乱れ)
プランクの強度を高めようと、片腕や片脚を持ち上げるなどの動作を行う場合があります。そのとき、膝が曲がったり、骨盤が捻転してカラダが傾いてしまうことが多いでしょう。動作を楽に行うために自然と現れる現象です。
しっかり膝を伸ばす、骨盤を捻転さないように脚を持ち上げるなど、正確な動作を心がけましょう。
\動画で動きをチェック/
体幹トレーニングは正しいフォームで行わなければ効果が出にくい
体幹トレーニングは道具やスペースを必要とせず、どこでも手軽に行えるというのも大きなメリットです。一方、正しく行わなければ効果的に体幹部を刺激することができません。
体幹トレーニングにはいろいろなバリエーションがありますが、どの姿勢でも今回紹介した内容は共通ポイントです。
▼今回の動画をおさらい
[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
【HP】https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
<Text:和田 拓巳>