なぜ肩甲骨をストレッチするべきなのか?肩甲骨まわりの筋肉をほぐすメリット (2/3)
こんな症状があれば「肩甲骨まわりが硬くなっている」かも?
肩甲骨まわりが硬くなると、以下のような症状を感じやすくなります。
肩甲骨まわりの張り
筋肉が硬くなることで血行が悪くなり、背中や肩甲骨周辺に張りやダルさを感じやすくなります。
関節可動域の低下
筋肉の柔軟性が低下し、関節の可動域が低下します。腕が上がりにくくなったり、動かしにくさを感じるようになります。
肩こり
肩甲骨まわりの筋肉の緊張により、首や肩の負担が増え、肩こりの症状を引き起こします。
腕や手のしびれや痛み
筋肉の張りが強くなってくると、肩まわりの神経を圧迫し、腕や手のしびれや痛みを引き起こすことがあります。
肩甲骨まわりにある筋肉ってどんなもの?
肩甲骨まわりの筋肉には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは肩甲骨周辺にあり、関節の安定性に重要な働きを持つ筋肉を紹介します。
肩関節を安定させる「ローテーターカフ」
肩甲骨の安定に欠かせない筋肉が、ローテーターカフです。
ローテーターカフには、上腕骨と肩甲骨をつなぐ役割があり、肩を回すときや腕を挙げるときに、肩関節がスムーズに動かせるように関節を安定させる働きをしています。
肩甲骨と上腕骨をつないでいる関節「肩甲上腕関節」の形状は、球関節という種類に分類され、さまざまな方向に動くことができます。
そのため、肩の可動域は広く、腕を自由自在に動かすことができるのです。
一方、球関節にはデメリットもあります。それは安定性が悪く、関節が外れやすいということです。ローテーターカフをはじめ、肩関節まわりの筋肉が弱くなることで、肩が外れやすくなってしまうのです。
また、ローテーターカフが硬くなることで、肩関節の動きが悪くなり、腕をスムーズに動かせなくなってしまいます。
ローテーターカフを構成する4つの筋肉
ローテーターカフは、以下の4つの筋肉によって構成されます。
- 棘上筋(きょくじょうきん)肩を横に挙げる動き(外転)を助けます
- 棘下筋(きょくかきん)肩を外側に回す動き(外旋)に関与します
- 小円筋(しょうえんきん )棘下筋と同様に肩を外側に回す(外旋)働きをします
- 肩甲下筋(けんこうかきん)肩を内側に回す動き(内旋)を担います
ローテーターカフは、どの筋肉も細く弱い筋肉で、スポーツ動作はもちろん、日常生活での不意な動作により痛めてしまうことがあります。
また、使い過ぎによって炎症が起き、筋肉の硬さにつながってしまうことがありますので、日ごろからのトレーニングやケアが大切なのです。