
筋トレ効果を高める姿勢「パワーポジション」とは?やり方とフォームの作り方 (1/2)
- トレーニング
- 2021年1月15日
皆さんは「パワーポジション」をご存知でしょうか。パワーポジションとは、「もっとも力が出やすい構え」のような基本姿勢のこと。普段のトレーニング時から意識して行うことで、筋トレの効果を高めるだけでなく、サッカーやテニス、バスケなど競技パフォーマンスの向上にも大きく役立ちます。また、パワーポジションは、スポーツ選手だけでなく一般の方もトレーニング時に活用できる姿勢です。今回はそのメリットと姿勢のやり方を解説します。
パワーポジションの効果とは
瞬時に素早く動く力を身につけることができる
パワーポジションをとることで、静止状態から前後左右への動き出しや素早い切り返し動作が可能になる、瞬時に力を発揮できるようになるなど、パフォーマンス向上にさまざまなメリットがあります。具体的には以下のシーンなどが挙げられます。
・野球の守備やテニスなどで行う、前後左右への素早い動き
・サッカーやバスケットボールで、相手選手がドリブルで抜きにきた際に行う、素早い左右の動き
・サッカーやハンドボールなどで、ゴールキーパーがシュートへの対応で1歩目を素早く出す動き
ケガのリスクを低くする
力の発揮だけでなく、ケガのリスクを抑えることができるというのも大きなメリットです。素早い切り返し動作には、関節や筋肉へ思った以上のストレスがかかっています。特に腰や膝は、悪体勢の状態で力を発揮したことによる大ケガが少なくありません。そのようなケガを防ぐためにも、普段から無意識にパワーポジションをとれるようにしておくことが重要です。
パワーポジションの正しい作り方
では、さっそくパワーポジションをやってみましょう。作り方は以下の通りです。
1. 足は肩幅よりも少し広めに開き、つま先は膝と同じ方向へ向ける
2. 背中をまっすぐにしたまま上体を前に傾け、お尻を後ろに引くように股関節を曲げる
3. 股関節と同時に膝も曲げていき、上体と下腿部が平行になるくらいのところでキープする
4. 肩に力を入れず、肩甲骨を軽く寄せておく
重要なポイントは、“骨盤を軽く前傾させて股関節をしっかり曲げる”こと。そうすることで、下半身でもっとも強い力を発揮できるお尻の筋肉を使うことができます。上体を落とす際に膝を曲げて重心を低くするのではなく、股関節を曲げる意識をしておくとよいでしょう。
また、NGポイントとして気をつけておきたいのが“膝の向き”です。膝の向きが内側に入り内股になってしまうと、力が発揮できないだけでなくケガのリスクが高まります。つま先の向きと膝の向きは同じ方向にしましょう。内股の癖がある人は特に注意が必要です。ジャンプ後の着地時でも無意識にパワーポジションがとれるよう、誰かにチェックしてもらいながら感覚をつかんでください。