インタビュー
2018年11月6日

夢はパラリンピアンの「伴走者」。マラソン芸人が語る盲人マラソンの世界(後編) (3/4)

レース中はトイレを我慢しなくてはいけない

――今年の4月には『かすみがうらマラソン』で初めてフルマラソンの伴走をされたそうですが、実際にレースを経験してみていかがでしたか?

フィニッシュを迎えた時は、通常の2倍うれしさがありましたね。ランナーの方のお役に立てたことで、素直にまたやりたいなと思いましたし、すごく良い経験をさせていただきました。

――レースならではの難しさはどんなところでしょうか?

給水を取るのが大変でしたね。自分の分とランナーの分のコップ2個を片手で取らないといけないので、通常よりも難易度が高かったです。あとはトイレですね。相手が「トイレに行きたい」と言うまで、伴走者は我慢しなくてはいけません。実はスタートしてからずっとトイレを我慢していて、相手の方が「トイレに行っていいですか?」と言い出した時は心の中で「よっしゃ!」と思いました(笑)。

――一緒に走ったランナーの方は、何度もレースに出ている方だったのでしょうか?

いえ、その方は初マラソンだったので、ゴールした後は本当に喜ばれていました。何と自宅にトレッドミル(ルームランナー)があるらしくて、普段は手すりにつかまりながら走っているそうなんです。レース前に1度だけ練習をご一緒にした時に、「外を走ったのは1年ぶり」と言っていたのには驚きました!

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