フィットネス
2025年5月23日

「デッドリフト」の効果とやり方|初心者~中級者向けメニューを徹底解説 (2/4)

「初心者」におすすめ!基本のデッドリフトのやり方

デッドリフトは全身を鍛える効果的な筋トレですが、初心者は基本のフォームをしっかりと身につけることが重要です。

1.足を肩幅に開いて立ち、つま先は正面に向ける

2.股関節と膝を曲げ、両手でバーベルを持つ

3.カラダの前面(スネや太もも)に沿わせるように、バーベルを持ち上げていく

4.胸を張って背筋を伸ばす

5.持ち上げる際と同様に、バーベルをカラダの前面に沿わせながら、スネの位置まで下ろしていく

肘ではなく、カラダを起こす力で持ち上げるのがポイント。初心者は軽めの重量から始めて、まずは正しいフォームを習得することが大切です。

なお、この基本のデッドリフトのことを「コンベンショナル・デッドリフト」とも呼びます。

≫デッドリフトの重量設定を知りたい方はこちら≪

バーベルの握り方

初心者は、まだ重量が軽い初めのうちは、両手の甲を外側に向けるオーバーハンドグリップで行なっても良いとは思いますが、慣れてきて重量を増やす場合は、右と左を逆にするオルタネイトグリップがおすすめです。

オルタネイトグリップ、オーバーハンドグリップ

理由は、重量の負荷が増していくとバーベルが回転して、手から離れてしまうリスクがあるからです。また、オーバーハンドグリップの場合、手から離れるのを防ぐために腕に負荷が掛かりすぎることで、結果として本来効かせたい背中や足にフォーカスできなかったり、腕に気をとられることでフォームが安定しなかったりします。

ただしご自身の感覚で、オーバーハンドグリップのほうが持ちやすいのであれば、それでも構いません。ケガをしない、正しいフォームに集中できる持ち方を見つけていきましょう。

デッドリフトで腰を鍛える!正しいフォームとやり方、重量、持ち方[トレーナー解説]

デッドリフトの種類

デッドリフトには様々な種類があり、それぞれ異なる筋肉を効果的に鍛えることができます。どのような効果があるのか、またどのように行うのが良いのかなど、デッドリフトの各種類について詳しく解説します。

初心者から中級者まで、目的に応じた最適なデッドリフトを選ぶ参考にご覧ください。

ハーフ・デッドリフト

ハーフ・デッドリフトは、ウェイトをセーフティーバーに置いた状態から始めます。通常のデッドリフトよりも高い位置から始めることで、腰への負担を軽減しつつ、背中やハムストリングスを効果的に鍛える方法です。フォームも崩れにくいため、初心者にもおすすめのトレーニング方法です。

1.セーフティーバーを膝の上あたりに設定する

2.バーベルを上から両手で掴み、背中をまっすぐに保ったままバーベルを持ちあげる

3.広背筋に力を入れ、肩甲骨を真ん中に寄せる

4.背中をまっすぐに保ったまま、ゆっくりバーベルを下ろしていく

5.セーフティーバーにバーベルが触れたら、再びバーベルを持ちあげる

15回×3セットを目安に行う

ルーマニアン・デッドリフト

ルーマニアン・デッドリフトは、通常のデッドリフトと比べて、ハムストリングスと臀部を重点的に鍛えるトレーニングで、筋力だけでなく、柔軟性の向上にも役立ちます。バーベルを持った状態でスタートするので、比較的負荷が少なく、初心者も取り組みやすいトレーニングといえるでしょう。

1.足を腰幅か肩幅程度に狭めに開いて、両手でバーベルを握る

2.膝は軽く曲げ、背筋をまっすぐに保ちながら、腰を引いて上体を前傾させる

3.バーベルを太ももに沿って動かし、ハムストリングスにストレッチを感じるまで下げる

4.腰を押し出すようにして上体を元の位置に戻す

15回×3セットを目安に行う

スティッフレッグド・デッドリフト

スティッフレッグド・デッドリフトは、膝をほとんど曲げずに行うことで、ハムストリングスと下背部を集中的に鍛える方法です。腰への負担に繋がりやすいので、正しいフォームで行うことがより一層重要です。

バーベルをスネや太ももなど、体の前面に沿わせながら持ち上げる

1.肩幅より広めにバーベルを持ち足を腰幅より狭く開いて立つ

2.膝を曲げずに、腰を前に倒しながらバーベルを膝下まで下ろす

3.ハムストリングスがしっかりと伸びるのを感じたら、腰を起こして元の位置に戻る

15回×3セットを目安に行う

スモウ・デッドリフト

スモウ・デッドリフトは、相撲の四股を踏むような姿で行います。通常のデッドリフトよりも広いスタンスで行うことで、内転筋や臀部を強化するトレーニングです。広いスタンスにより、腰への負担が軽減され、より大きい重量を持ち上げられるようになります。

1.バーベルを床に置き、足を肩幅よりも広く開いて立つ

2.つま先は外側に向けて、背中をまっすぐに保ち、膝を軽く曲げながら腰を下ろす

3.肩幅程度の間隔で両手でバーベルを握る

4.かかとに重心を置きながら、足を使ってバーベルを持ち上げる

5.バーベルが膝を通過したら、腰を前に押し出すようにして体を完全に伸ばす

6.ゆっくりとバーベルを元の位置に戻す

15回×3セットを目安に行う

「スモウデッドリフト」の効果とやり方。通常のデッドリフトとの違いは?

パワーラック・デッドリフト

パワーラック・デッドリフトは、パワーラックを使用して安全に高重量を扱うことができるトレーニングです。

1.パワーラック内、膝のすぐ下あたりにバーベルをセットする

2.足を肩幅程度に開き、つま先をわずかに外側に向けて立つ

3.腰をしっかりと落とし、背筋を伸ばした状態でバーベルを握る

4.息を吸いながら、膝と腰を同時に伸ばし、バーベルを持ち上げる

5.バーベルをゆっくりと元の位置に戻す

15回×3セットを目安に行う

ダンベル・デッドリフト

ダンベル・デッドリフトは、バーベルの代わりにダンベルを使ったデッドリフトのことです。バーベルに比べてより柔軟な動きが可能なので、バランスの向上や体幹の安定性を高める効果があります。

1.足を肩幅に広げ、両手にダンベルを持つ

2.背中をまっすぐに保ち、膝を軽く曲げた状態で、腰を引きながら足のラインに沿うようにダンベルを下ろす

3.太ももが床と平行になる位置まで下げたら、かかとを押しながら元の姿勢に戻る

15回×3セットを目安に行う

ダンベルデッドリフトの正しいやり方。自宅で背中を鍛えられる最強種目!【動画で学ぶ】

ケトルベル・デッドリフト

ケトルベル・デッドリフトは、バーベルの代わりにケトルベルを使うことで、体幹の安定性を高めながら筋肉を鍛えるトレーニングです。ケトルベルという独特の形状を持つ重りを使用することで、通常のデッドリフトとは異なる負荷がかかり、筋肉の発達を促進します。

1.足を肩幅に開き、ケトルベルを足の間に置く

2.背筋を伸ばし、膝を軽く曲げて腰を落としながら、両手でケトルベルのハンドルをしっかりと握る

3.かかとに重心を置きながら、膝と腰を伸ばしてケトルベルを持ち上げる

4.ケトルベルを持ち上げたら、ゆっくりと元の位置に戻す

15回×3セットを目安に行う

筋トレ「デッドリフト」を自宅で行うには?ケトルベルやダンベルで代用するやり方

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