筋トレ「デッドリフト」の効果とやり方|重量設定、鍛えられる部位、グリップの握り方、初心者向けフォーム (4/4)
ダンベルを使ったデッドリフトもおすすめ
デッドリフトに慣れていないと、バーベルを引き上げる際に膝で引っかかってしまうなど、正しいフォームが行いにくい人もいるでしょう。
そんな人は、まずダンベルでデッドリフトを行ってフォームづくりをしてみましょう。
ダンベルデッドリフトのやり方
- 肩幅に足を広げ、両手でダンベルを持つ
- 上半身を前に出し、肩を落としながら膝を曲げていく
- まっすぐ上へ押し上げ、大きく胸を張る
肩は上げない、肩甲骨まわりの動きを意識
15回×3セット行います。
ダンベルなら左右別々に動かすことができ、動作中にやりにくさを感じるバーもありません。ダンベルでフォームを習得したら、バーベルでのデッドリフトにチャレンジしてみてください。
中級者はサポートアイテムをとり入れるのもおすすめ
パワーグリップ、ストラップで握力をサポートする
より安全かつ効果的に行いたいのであれば、トレーニングギアの活用も検討しましょう。オススメなのは、パワーグリップやストラップです。
これらのトレーニングギアを活用することで、握力がなくてもバーベルを保持できるうえ、動作中に背中を意識しやすくなり効果的です。
本格的にトレーニングを行うなら、ストラップを一つ用意しておけば、背中のエクササイズ時に活躍してくれるはずです。
リフティングベルトを活用する
また、腰に不安がある人は、リフティングベルトの使用も検討しましょう。腹圧を高め、腰の負担を大きく減らすことができます。
なお、ベルトはただ巻いているだけでは効果がありません。お腹を目一杯へこませた状態できつく巻くことで、腹圧が最大限まで高まります。
また、ベルトを使うことで体幹部が安定し、大きな力を発揮できるというのもメリットのひとつ。使用重量が停滞しているようであれば、ベルトを使用することで停滞を抜け出すことができるかもしれません。
デッドリフトとスクワット、どちらが良いか?
「デッドリフト」と「スクワット」はどちらも下半身を鍛えるBIG3種目ですが、鍛えられる部分に少し違いがあります。
両者ともすばらしいトレーニングですので、鍛えたい部位や自身の筋トレ歴で選んだり、両方とも行うとよいでしょう。
鍛えたい筋肉に合った種目を選ぶ
時間に制約がある以上、鍛えたい筋肉に合わせた種目を選ぶことがひとつの選択基準です。
大雑把に分類するならば、デッドリフトは体の裏側(背中や臀部)を鍛えるのに適していますし、スクワットは太腿の前面(大腿四頭筋)と腰を鍛えるのに適しています。
難易度で選ぶならスクワット
筋トレ初心者向きなのは「スクワット」です。まずは自重スクワットから始めるのがよいでしょう。
デッドリフトとスクワットの違い
バーベルを用いた例で両者を見ていきます。
デッドリフトの場合
デッドリフトは、腰を支点にして蝶番のような動きで、床に置いたバーベルやケトルベルなどを持ち挙げます。
おもに背中、臀部、ハムストリングスなどを鍛えることが可能です。
スクワットの場合
スクワットはお尻を後方に突き出して膝を曲げ、太腿が地面と平行かそれより低い位置までしゃがみ、そして立ち上がります。
おもに臀部、大腿四頭筋、ふくらはぎなどを鍛えることができます。
デッドリフトには柔軟性も重要である
デッドリフトの正しい動作を行うためには、ハムストリングスなどの柔軟性も必要です。そのため、カラダが硬い人はうまくデッドリフトができないこともあります。
デッドリフトに限りませんが、日頃からストレッチなどで全身の柔軟性を高めておくことは、トレーニング効果を引き出すことに繋がるのです。
著者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
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<Text:和田拓巳/Photo:角谷剛>