
カーボローディングの効果とやり方、メニュー例【マラソン大会前の食事戦略】 (1/2)
- 健康
- 2022年12月2日
大切な大会や試合には、少しでもよい状態で臨みたいところ。コンディションを高める方法のひとつに、試合中にエネルギー切れを起こさないための食事方法があります。
それが、パフォーマンスを長時間発揮できるように、パスタやラーメンなどの糖質をカラダにため込む「カーボローディング」です。
マラソン大会に挑むランナーの中には、大会前日に餅やパスタを多く食べる人もいるのでは。必要である、不必要であるとさまざまな意見が見受けられます。
このカーボローディングの効果とやり方、カーボアップ食材について、プロスポーツトレーナーが解説していきます。
カーボローディングとは
カーボローディング(グリコーゲンローディング)は、カラダを動かすエネルギー源である糖質を、試合前にできるだけ体内にため込んでおくための食事戦略のことです。
食事により摂り込んだ糖質は、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして貯蓄されます。カラダを動かすのに使われる血中のグルコースが失われていくと、グリコーゲンが血液中に放出されグルコースとなってエネルギーとして使われるのです。
長時間試合が続くような競技ではグリコーゲンの消費が多く、試合終盤にエネルギーが枯渇してしまうとパフォーマンスが低下してしまいます。それを防ぐために、試合前にカーボローディングを行い、エネルギー源の貯蓄を増やすのです。
カーボローディングを行うと筋肉中には約2~3倍、肝臓には約2倍も貯蓄しているグリコーゲンを増やすことができるとされています。
カーボローディングのメリット
カーボローディングを行うことによって得られるメリットを紹介します。
持久力の向上
先述の通り、カーボローディングを行うと体内のグリコーゲン量が増え、試合終盤のエネルギー不足を防ぐことができます。
とくに、サッカーやバスケットボール、マラソン、水泳など、長時間動き続けるような持久力が必要な競技で効果を発揮するでしょう。
逆に、短時間で終わる陸上競技や、動いていない時間が多い野球などではあまり効果を感じないかもしれません。
カラダを大きくする
ボディメイクブームのきっかけとなったフィジーク系のコンテストなどに出場したいと考えている人にとっても、カーボローディングは効果的です。
減量時にしぼんだ筋肉を、糖質を摂取することによって一時的に大きくすることに繋がります。
カーボローディングのやり方
カーボローディングは、ただ摂取する糖質の量を増やせばいいというものではありません。実際には、いくつかの段階を経て行われます。ここでは、カーボローディングのやり方を紹介しましょう。
試合1週間前
試合1週間前くらいになったら食事から糖質を除いていき、高たんぱく・高脂質食に変えていきます。これは、糖質を極力摂らないことで、体内のグリコーゲンを少なくすることが目的です。
急に糖質を制限すると、集中力の低下などを感じる人がいるかもしれません。その場合は、日ごとに糖質の量を減らしていき、徐々に制限するようにしましょう。
糖質量と同様に、練習も少しずつ量を減らして疲労の回復を行い、コンディションを整えていくのです。