猛暑の外ラン、こんな危険性が!ベテランランナーが教える回避術 (2/2)
適したランニングウェアを選ぶ
吸水性や速乾性に優れたもの、あるいはUVカット効果の高いものなど、ランニングウェアは適した素材のものを選びましょう。キャップを被る、首元を隠すなど直射日光を避けるのも有効です。
なお、スポーツウエアでよく使われる素材はポリエステルです。綿(コットン)は吸水性、吸湿性は高いものの、運動によって出た汗を乾かすことができないのが難点。
夏場は汗を大量に放出するので、綿100%のシャツで運動をすると、雑巾を絞るかのように汗を含んでしまいます。
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風が強いときは、走り始めるまで肌寒さを感じることがあるかもしれません。そうした際はアームカバーを着用して身体が温まったら外すなど、体温調節の行いやすいアイテムを活用するのもおすすめです。
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水分はこまめに補給する
水分は大量に摂取せず、こまめに少しずつ補給しましょう。喉の渇きを感じ始める前から、できれば冷たすぎない常温、もしくはこれに近い温度のものを選んでください。
「ランニング後は冷たいビールで乾杯!」という方がいるかもしれませんが、アルコールには利尿作用があり脱水症の原因になります。アルコールを摂取するのであれば、その前に十分な水分を補給しましょう。
喉が渇いたという症状は、すでに脱水症状が始まっています。水分が体内へ吸収されるまでの時間を考えると、のどが渇いたあとに摂取するのではタイミングが遅いでしょう。そのため、のどの渇きを感じる前からこまめに摂取するようにしてください。
また、飲料の温度を5℃~15℃程度にすることで、体内への吸収がもっとも早いと言われています。氷をたくさん入れてキンキンに冷やしたものよりも、冷蔵庫から出したくらいの温度の方が水分補給の観点からすれば適しています。
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首まわりや頭部を冷やす
ランニング中、もしくは走った後に身体を冷やすのもおすすめ。冷却スプレーを用いるほか、水を頭からかぶるのもよいでしょう。
冷却効果を持続できるアイテムを首に巻いておけば、ランニングが快適になるかもしれません。
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[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com
<Text:三河賢文>