マラソンの怪我予防に!テーピングの巻き方を専門家に聞いてみた (1/2)
日本最大のマラソン大会「東京マラソン」。めでたく当選し、普段の練習により一層熱が入る! なんて人も多いのではないでしょうか。
ただ、普段から長い距離を走り慣れていない人にとって、42.195kmは未知の領域。走っている途中で思わぬケガ(怪我)に見舞われることもあります。
そこで、長い距離を走り慣れていない人に向けて、ケガのリスクを軽減できるテーピングの方法を、日本コアコンディショニング協会・会長である岩崎由純さんに伺いました。
サムズアップで迎えてくれた岩崎さん
テーピングはケガのリスクを軽減してくれる
−−そもそものお話ですが、東京マラソンを走る人にとってテーピングは必要なのでしょうか。
「東京マラソンにはいろんなレベルの人が参加しますよね。長距離を走り慣れているプロ並みの人や、普段は長くて10〜20kmしか走っていない人。普段、長距離を走り慣れている人は自分の体のどこが弱点か把握しているので何をすればいいかもわかっています。しかし問題は、普段長距離を走り慣れていない人。この場合、30〜32kmくらいからは未知の領域で、自分の体でいちばん弱い部分、もしくは強いと思っている部分に負担がドッとかかってきます。しかも、東京マラソンのルートは、小さなアップダウンが多い。知らず知らずのうちに負担が蓄積されてしまいます。それによりケガを負ってしまうこともあります」
−−では、その負担を軽減するためにテーピングをする必要がある?
「そうですね。テーピングはケガをしやすい部分や、ケガなどで弱くなった筋肉や関節、靭帯などを補強する役割があります。少しでもケガのリスクを軽減するために、テーピングすることをおすすめします」
——万が一ということもありますし、ランナーの方は少しでも不安があるなら貼った方がよいですね。
「はい。ただ、いちばん言っておきたいことは、走っている時に『もうダメだ』と思ったら我慢しないこと。完全にダメになる前に歩くか、ペースダウンする。もしくは給水ポイントで水分をとったりバナナやオレンジで栄養を補給するなどして、休憩する。テーピングはあくまで補助的な役割です。体力の限界がくる前に潔く休んで、自分の体を労ってあげましょう」
長距離初心者におすすめ! 3つのテーピング方法
ということで、長距離を走り慣れていない人にとって、テーピングは超重要! ケガだってしたくない……! 長距離を走り慣れていない人が注意すべきポイントを押さえた3つのテーピング方法を、岩崎さんに教えてもらいました。
下り坂は要注意! ひざへの負担を軽減するテーピング
「『上り坂の方が辛いのでは?』と思われそうですが、実は下り坂こそ注意したいポイント。上りでは自然と減速しますが、下りはスピードがつくため、ブレーキをかけるためにひざに負担をかけてしまいがち。ひざを安定させるテーピングをしておけば、負担が軽減されます。また、1枚貼ってひざのお皿を持ち上げ、ひざの動きをよくする方法も紹介します」
両サイドからひざを支えるパターン
1)ひざは45度ほど曲げておく。テープは適度な長さで切り、真ん中から割いてひざの内側にある即副靱帯に沿ってまっすぐ、テープを置くようなイメージで貼る。
2)テープは1)と同様に切り、ひざの外側にある即副靱帯に沿ってまっすぐに貼る。
3)足を伸ばしたときに前にシワが、曲げたら後ろにシワができたら完成。
ひざの動きをよくするパターン
1)テープは適度な長さで切る。ひざは立てる。脛骨の上部にテープを貼り、残りのテープは置くようなイメージで貼る。
2)足を伸ばしたときときに全面にシワができたら完成。
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