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2024年6月4日

小中学生の筋トレ、どんなメリットがある?身長が伸びなくなるってホント?専門家が解説 (2/4)

理由の多くは「成長を止めてしまう」「筋トレによって関節を痛める」など、子どもの成長に悪影響を与えるとされる情報が広がっているためです。

たしかに大人のようにハードな筋トレを行っても、効果が薄かったり、カラダを痛めやすいという問題はあるかもしれません。

しかし筋トレによって成長が止まることはなく、むしろ運動によって成長ホルモンの分泌が促されるというメリットの方が大きいのです。

関節のケガについては、子どもの成長に合ったメニューを、正しい動作で行わせることが大切です。世界で活躍するトップアスリートが行っているメニューだからといって、そのままメニューを真似するなど、無理なトレーニングを行うとケガに繋がってしまうでしょう。

ところで、子どもの頃から筋トレすると身長が伸びなくなるという噂がありますが、本当でしょうか。

子どもの頃から筋トレすると身長が伸びなくなるってホント?

アメリカ・カリフォルニアで子どもへのコーチ指導を行う角谷剛さんは、自身の教育経験からこう語ります。

「背が伸びなくなるから、ウチの子には筋トレをさせないで」

これは、子どもを入会させるために連れてきた保護者から、筆者が実際に言われたことがある言葉です。

クロスフィットでは、バーベルやダンベルなどを使った筋トレのほかに、走ったり跳んだり、鉄棒やリングなどを使った体操競技のようなエクササイズも行っています。

そのため、筋トレ以外のことだけをやらせてほしいということでした。

クロスフィットとは。効果やメニューの組み方も、自宅でできるトレーニング

この人に限らず、子どもが筋トレをすると背が伸びなくなるという説を信じる人は日本では多いでしょう。実際、アメリカでもけっして珍しくはありません。

正しい筋トレは子どもの成長に悪影響はない

結論から述べますと、筋トレを正しい方法で行えば子どもの成長を阻害することはなく、むしろ逆に成長を促す効果があります。

さらに運動能力を高めて、怪我をしにくい丈夫な体作りに役立つでしょう。

  • 筋トレは自重のみかごく軽い重量で行う

確かに、やみくもに重い重量を担がせるようなエクササイズは成長軟骨に強い負担がかかり、成長を阻害する可能性があります。

とくに、スクワットのような上下方向の動作には注意が必要です。そのため、私たちのジムの子どもクラスでは、筋トレは自重のみかごく軽い重量で行っています。

「筋トレをやったから背が低いのではありません」

余談になりますが、私の身長は160cmで日本人としても小柄。米国社会ではさらにその背の低さが際立ちます。

コーチである私を見て、「ウチの子も背が伸びなかったらどうしよう」という不安を持ってしまう親御さんもいるかもしれません。

ですので、よく次のように伝え、笑いをとると同時に安心してもらっています。

「私が筋トレを始めたのは30歳を過ぎてからです。子どもの頃にやっていたのは野球とサッカーです。筋トレをやったから背が低いのではありません」

「子どもの頃から筋トレすると身長が伸びなくなる」って本当?トレーナーが解説

子どものうちは自重トレーニングがおすすめ

実は、赤ちゃんが大泣きしたり、ハイハイする動作も、筋力を鍛える動きの一種です。

筋トレというと、ダンベルやバーベルなど重りを持って行うウエイトトレーニングが一般的ですが、子どもが行う場合は、自重トレーニングがオススメです。

自重トレーニングというのは、自分の体重を負荷にして行うトレーニング方法のこと。年代別に適したトレーニング内容を見ていきましょう。

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