
筋トレ初心者へ!腕立て伏せ(プッシュアップ)ができない原因と練習のやり方 (1/2)
- トレーニング
- 2023年11月30日
腕や胸など、上半身を鍛える自重トレーニング「腕立て伏せ(プッシュアップ)」。筋トレメニューに加えている人も多いなか、「実は腕立て伏せができない」という人も少なくないはず。
腕立て伏せは、簡単なようで意外とキツい種目です。とくに女性や体力がない男性にとっては、思うようにカラダが持ち上がらないと感じることが多いでしょう。しかし筋力が向上すれば、誰でも必ずできるようになります。
腕立て伏せができない理由
腕立て伏せができない理由は二つ。まず挙げられるのが主働筋(ある動作において主となる役割を果たす筋肉)である「大胸筋」の筋力不足です。
原因1 大胸筋の筋力不足
腕立て伏せの動作でもっとも力を発揮するのが大胸筋。大胸筋は胸の大きな筋肉で、腕立て伏せでカラダを一番下に下ろし、上げていくときに力を発揮します。
また、一番下にカラダを下ろした状態は、大胸筋の筋力がもっとも出しにくい関節角度(スティッキングポイント)となります。
深く腕立て伏せができないという人は、大胸筋の筋力不足が考えられるでしょう。
原因2 上腕三頭筋の筋力不足
もう一つの理由が、「上腕三頭筋」の筋力不足。上腕三頭筋は腕の後ろ側の筋肉で、肘を伸ばすときに力を発揮する筋肉です。
腕立て伏せの場合、上腕三頭筋は大胸筋のサポートをして力を発揮する筋肉で、カラダを途中から一番上まで持ち上げるときに力を多く発揮します。
胸よりも腕が先に疲れてしまう人は、上腕三頭筋の筋力不足が考えられるでしょう。
筋トレ初心者は「膝をついた腕立て伏せ」から練習
まずは膝をついた「膝つき腕立て伏せ」からスタートします。
膝つき腕立て伏せのやり方
- 両手を肩幅よりも少し大きめに床につき、膝をつけて足は浮かせる
- 背中に力を入れて肘を曲げ、体を限界まで下げていく
- 少しキープしたら、手のひら全体で身体を押し上げる
10回×3セットを目安に行いましょう。
背中は丸めたり反ったりせずまっすぐをキープします。
しかし、この「膝をついた腕立て伏せ」すら難しいという人も珍しくありません。その場合、どんなトレーニングメニューから始めるのが有効でしょうか。
まずは腕立て伏せができる筋力を鍛える
まずは腕立て伏せ以外のエクササイズで、大胸筋と上腕三頭筋を鍛えてみましょう。
腕立て伏せの姿勢をキープする
大胸筋を鍛えるエクササイズです。腕立て伏せができない場合、無理に肘を伸ばしていく必要はありません。姿勢をキープするだけでも大胸筋に刺激が入ります。
- 腕立て伏せの姿勢になる。手は肩幅よりもこぶし2個ほど広げる
- 肘を曲げ、胸が床につく位置までカラダを下ろしていく
- 10秒間キープする
キープする姿勢はできるだけ低く、カラダを一直線に保つようにしてください。慣れてきたら、手幅を少し広げるとより大胸筋を刺激できます
リバースプッシュアップ
イスやベンチを背中側に置き、姿勢を逆にして行います。上腕三頭筋を鍛えるエクササイズです。
- イスに浅めに座り、両手をお尻の横につく
- 手でカラダを支えながら、お尻を浮かせる
- 足を伸ばし、肘をまっすぐにする
- 肘を曲げ、体を下げていく
肘があまり曲げられない場合は、膝を曲げ、足のつく位置を手前にすると負荷が減ります。慣れてきたら足の力を使わず上腕三頭筋で押すように動作を意識しましょう。
また、カラダを前に動かさず真下に下ろすようにすると、より負荷が高くなります。
インクラインプッシュアップ
カラダを斜めにして行うことで負荷を軽くすることができます。
- 両手をイスの上に乗せ、頭が足よりも高くなる姿勢になる
- 肘を曲げてカラダを下ろしていく
- 限界まで下ろしたら、肘を伸ばし、カラダを起こしいく
手は肩幅に開く
肘の角度は90度が目安
頭側が高ければ高いほど動作は楽になります。慣れてきたら、腕立て伏せの角度に近づけていくようにしてください。
イスの代わりに、筋トレ用のインクラインベンチを使ってもOKです。
こんな方法でも腕立て伏せができるように!
エクササイズは面倒だしつらいという人は、日常生活の行動で取り入れられる“ながら”エクササイズを有効に活用しましょう。
浴槽のヘリでカラダをキープ
浴槽の両ヘリに両手の肘から先を乗せ、カラダを浮かせてみましょう。大胸筋を鍛えることが可能です。
お湯が入っている状態なので浮力によってカラダが浮き、負荷が軽くなります。
浴槽の中で腕立て伏せ
座った姿勢で両手を浴槽の底につき、手だけでカラダを浮かせます。その姿勢のまま肘を曲げ伸ばしします。カラダは浮かせたまま動作を行いましょう。
上腕三頭筋や腹筋まわりを鍛えられます。
お風呂でのエクササイズは、水中の浮力を活用し、負荷を軽減して行えるため誰でも簡単に行えます。ある程度続けて行っていると、いつの間にか腕立て伏せができるようになっていたという実体験が得られるでしょう。
膝をついた腕立て伏せがこなせるようになったら、いよいよ通常の腕立て伏せトレーニングです。