踏み台昇降ダイエットの効果とやり方、適切な高さ[医師解説] (2/2)
② 片足ニーアップ ステップ運動
▲「右足を上げる」「左足を上げる」をそれぞれ20秒ずつ
③ ツイストジャンプ
▲「右足から踏み出す」「左足から踏み出す」をそれぞれ20秒ずつ
リズミカルに行いましょう!
④ 両足ジャンプ
▲20秒行う、両足を揃えてジャンプする
⑤ ステップダッシュ
▲20秒間早いスピードで行う
実施時間 | 2セット(合計8分間) ※1種目行ったら10秒間休憩をはさむ |
ポイント | ・足をしっかり上げる ・呼吸を止めないように気をつける |
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高さは? 1日何分やればいい? やり方の疑問
踏み台昇降の高さ
一般的な踏み台昇降の踏み台の高さは、20cmです。この高さは、エクササイズで使用される昇降台の目安とされています。
ただ、人によって適した高さがあるので、以下を参考にしてください。
高さ | |
一般的な人 | 20cm |
初心者 高齢者 |
10cm ⇒ダイエットや健康維持に適している |
上級者 背が高い人 |
30cm ⇒体力アップを図りたい人におすすめ |
踏み台は高ければ高いほど、脂肪燃焼効果がある?
確かに踏み台が高いとその分、負荷が加わりますが、安全面から見ると、足を上げた時に膝が股関節を超えない高さがおすすめです。
高ければ高いほど良いというものではないので、高さよりも実施時間にこだわった方が良いでしょう。
踏み台昇降は1日何分やればいい?
「踏み台昇降ダイエットのやり方」で解説した「①ステップ運動」であれば、20~30分続ければ、十分な運動量になり、脂肪燃焼効果が高まるでしょう。
脂肪燃焼という観点から見ると、運動時間は長ければ長いほど脂肪燃焼効果が高まります。ダイエット目的であれば、最低でも20分は続けましょう。
「踏み台」の代わりになるものはある?
踏み台昇降運動は、専用の昇降台以外でも行うことが可能です。家にあるアイテムで代用できるので、器具の置き場所がない・お金をかけたくないという人にもおすすめです。
踏み台の代わりになるものとしては、以下などが良いでしょう。
- 新聞
- 雑誌
- 階段
- 段ボール箱
新聞や雑誌はいくつか束ねて、高さを作ってください。滑りやすい場合は、滑り止めマットを敷くのがおすすめです。
ただし、これらは踏み台昇降用のアイテムではありません。ケガや破損の恐れがあるので、十分に注意して行ってください。100円均一ショップでも、踏み台の代わりになりそうな台があるので、チェックしてみるのも良いかもしれません。
踏み台昇降でダイエットした場合、どの部分が痩せる?
踏み台昇降は有酸素運動なので、全身の脂肪燃焼が期待できます。昇降運動によって、足の筋力アップも狙えるため、ふくらはぎ・太もも・お尻などの下半身の引き締めにも効果的でしょう。
しかし、踏み台昇降だけで、部分痩せは難しいと言えます。踏み台昇降などの有酸素運動は、全身の脂肪を燃焼するものです。そのため、部分痩せしたい人は、その部位に特化した筋トレも行って、引き締められるようにしましょう。
踏み台昇降ダイエットはどれくらいで痩せる?
計算上、踏み台昇降を毎日30分行うと、2ヶ月弱で1kg痩せられるでしょう。
踏み台昇降30分で消費できるカロリーは、約125kcal。1kg痩せるために消費しなければいけないカロリーは、約7,000kcal。2ヶ月間毎日30分踏み台昇降を行うと、7,500kcal消費される計算になるので、2ヶ月弱で1kg痩せられるということになります。
40代や50代でも踏み台昇降ダイエットは有効!
40代や50代でも、もちろん踏み台昇降ダイエットは減量や体の引き締めに有効でしょう。
踏み台昇降は、実施時間や負荷のかけ方をコントロールしやすいです。そのため、運動不足や体力に自信のない40代~50代でも挑戦しやすいでしょう。また、「ながら」で行えるので、仕事や家事などで忙しい40代~50代にもぴったりです。
40代~50代が踏み台昇降を行うメリット&デメリット
メリット | デメリット |
・運動習慣がなくても始めやすい ・血流改善による脳の活性化(認知症予防) ・足首や膝などの稼働域が広がる ・健康寿命を伸ばせる ・基礎代謝が高まり、太りにくい体になる |
特になし |
さらに、どの年代にも言えるメリットとしては、以下などが挙げられます。
- 自宅で行えるので、天候に左右されずに行える
- 人目につかず運動できる
- お金をかけず気軽に始められる
デメリットを強いて挙げるとするのなら、「単調な運動のため飽きやすい」ということでしょう。
このデメリットを補うためには、テレビを見ながら行う・音楽を聴きながら行うなど、他のことと同時に「ながら」で取り組むのがおすすめです。
40代~50代が踏み台昇降を行う際の注意点
いきなり無理な高さの踏み台から始めると、転倒や関節を傷めるリスクがあります。高さを調節できる踏み台を準備して、低い高さ(10cm)から始めると良いでしょう。
「踏み台昇降はダイエット効果なし」の声も。なぜ?
「踏み台昇降をやってもダイエット効果がない」場合、以下の原因が考えられます。
- やり方が間違っている(負荷をしっかり与えられていない)
- 実施期間や時間が短い
- 消費カロリーに対し、摂取カロリーが多い
やり方が間違っていたり、実施時間が短かったりするということは、体にしっかりと負荷を与えられていないということ。そのため、脂肪燃焼効果が下がってしまいます。
また、当たり前ですが消費カロリーに対して摂取カロリーが多いと痩せません。ダイエット効果を得たいのであれば、食事内容にも気を使いましょう。
踏み台昇降ダイエットが向いていない人
- 心疾患がある方
- 重度の変形性関節症がある方
- 息切れや関節の痛みで、普段から階段の昇り降りが困難な方
上記の人は、踏み台昇降は行わないでください。踏み台昇降によって、不調やケガの恐れがあります。
踏み台昇降とウォーキング、どっちが痩せる?
ウォーキングより、踏み台昇降の方がダイエットに効果的です。踏み台昇降の方が、消費カロリーが多いからです。
▼10分間行った時の推定消費カロリー
踏み台昇降 | ウォーキング |
42kcal消費 | 30kcal消費 |
監修者プロフィール
なか整形外科京都西院リハビリテーションクリニック
院長 樋口 直彦 先生
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。バレーボールVリーグ「サントリーサンバーズ」のチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。
<Text:編集部>