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2024年2月14日

脱・ハードゲイナー(太れない体質)!太る食事&筋トレ[専門家監修] (2/2)

消費カロリーに+500kcal多く摂る

男女ともに基礎代謝と活動代謝を含めた消費カロリー+500kcalを目安としてください。

たとえば、

  • 50キロの女性で、基礎代謝がおおよそ1100kcalほど
  • 70キロの男性で、基礎代謝がおおよそ1600kcalほど

これに活動代謝を合わせて計算してみます。下記の1~4の中から自分の生活に近いものを選び、基礎代謝×当てはまる数をかけてみてください。

1. 一日ほぼ座っている
⇒基礎代謝×1.3

2. 仕事、通勤などで2時間ほど立っている

⇒基礎代謝×1.5

3.
仕事、通勤などで2時間ほど立っており、さらに1時間以内の軽い運動をしている
⇒基礎代謝×1.7

4. 仕事、通勤などで2時間ほど立っており、さらに1時間程度の激しい運動をしている

⇒基礎代謝×1.9

そして、さらに+500Kcalがハードゲイナーの摂取カロリー目安となります。

1日5~6回に分けて食べる

ハードゲイナーは消化吸収が苦手なので、一度に一気に食べても吸収できません。1日5~6回に分けて食べるのが良いでしょう。

昼ごはんと夕飯の間にもう1食増やしたり、寝る前にプロテインなどでエネルギーをチャージしておくことも有効です。

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何を食べればいい? 効率よくカロリーを摂取できる「太る食べ物・飲み物」

良質な脂質を含む肉や魚、アボカド、ナッツ類など

効率よくカロリー摂取と聞くと、脂質が多いフライドチキンなどを思い浮かべた人も多いかもしれません。

しかし、ハードゲイナーは胃腸が弱い場合が多いので、調理油ではなく、肉や魚、アボカド、ナッツなど良質な脂からの摂取が好ましいです。

▼魚やアボカドに含まれる脂質、どんなメリットがある?

魚は油が多いから太る?お肉の脂質とはどう違うのか

タンパク質が多い肉、魚などの食べ物

摂取カロリーを増やすといっても、ただご飯や甘いもの、高カロリーな食材を食べればいいわけではありません。どうせカラダを大きくするなら、体脂肪ではなく筋肉量を増やしたいものです。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準によると、筋肉の材料となるたんぱく質は、1日に体重×1g前後ほど摂取するのが望ましいとされています。

しかしウエイトアップしたい場合は、体重×2g(体重50キロであれば50×2g)が目安です。

ウエイトゲイナープロテインを活用する

増量に特化した「ウエイトゲイン(ウエイトゲイナー)プロテイン」というものもあります。

たんぱく質と一緒に糖質が多く含まれているのが特徴で、手軽に摂取カロリーを増やすことができます。

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一般的にプロテインは1食100kcal程度ですが、ハードゲイナー向けのものは1食300Kcal摂取できるところが大きく違います。

海外製のものでは1回の摂取で900~1200kcalも摂れる商品もあり、このようなプロテインは世界中のハードゲイナーの人たちに活用されているのです。

間食時をはじめ、空腹を感じたときや、寝る前に飲むとよいでしょう。

▼国内で買えるウエイトゲイナープロテイン
ハードゲイナーにいは太るプロテインがおすすめ
太るプロテインおすすめ11選!太りたいのに太れない男女へ

ウエイトゲインプロテインだけに頼るのは避けよう

飲むだけでカロリー摂取が可能なところがメリットですが、一方で、この気軽さゆえ、食事からのカロリー摂取が疎かになる傾向が強いようです。

とくにハードゲイナーは食事の優先順位が低い人が多く、この思考に陥りやすいと言われています。

▼食事に興味がない人もいる

「食事は完全栄養食とサプリメントだけ」。デメリットは?

お菓子やファストフードじゃダメ?

太りにくいからと言って、お菓子やファストフードで気軽にカロリーを摂り続けると、高血圧や糖尿病などのリスクが上がり、生活習慣病を招く危険性があります。

なお、筆者のオススメの飲み物は「黒糖ココア」です。黒糖の栄養も摂取できます。

マルトデキストリンを活用する

炭水化物を分解し、細かくしたパウダー「マルトデキストリン」もおすすめです。ドリンクに混ぜて飲むもので、体内への吸収が速く、運動中や運動後のエネルギー補給に最適です。

飲み物に入れるだけで多くの糖質を摂取することができるため、食事だけではカラダが大きくならない人にとって、大きなサポートとなるでしょう。

食べても排泄で出ていってしまう。対処法は?

お腹を下すからといって、食べることをやめてしまうとますます痩せてしまいます。良質な脂、たんぱく質、炭水化物を意識して、お腹に優しいものをこまめに食べましょう。

サラダより温野菜、コシの強いうどんより煮込みうどんなど、消化しやすい食べ物を選ぶことも重要です。

また、しっかり噛むことで消化吸収を助けることもできます。お腹が弱い人は、しっかり噛んで食べましょう。

消化を助けるサプリメントを検討してみるのもアリ

消化吸収能力が低い場合、食事量を増やすと胃腸の負担を増やし、お腹の調子を崩してしまうことが考えられます。これでは、せっかく頑張って摂取したものも無駄になりかねません。

そこで活用したいのが、消化・吸収を助けてくれる酵素のサプリメントです。とくに、たんぱく質の多い食事をしたときの摂取がよいでしょう。

体重を増やす筋トレ

食事と並行して筋トレも行うようにすると、カラダを大きくする効果が高まります。

ルール1 大きい筋肉から鍛えよう

体重を増やすためには、大きい筋肉を鍛えるのが効率的です。胸、背中、太もも、お尻などです。

まずは、「スクワット・ベンチプレス・デッドリフト」から始めるとよいでしょう。

スクワット

大臀筋(お尻)や大腿四頭筋(太もも前)をメインに、ハムストリングス(太もも裏)、脊柱起立筋(背中)の筋肉を鍛えます。

筋トレポーズ(正面)

膝がつま先よりも前に出ないよう、お尻を後ろに突き出す

  1. 足を肩幅よりやや広めに開く。つま先は軽く外側へ
  2. 胸を張り、軽く腰を反らせながら股関節と膝を曲げていく
  3. 太ももが床と平行の位置になるまで下ろしたら、元の姿勢に戻る

関連記事:筋トレの王道「スクワット」の効果とやり方、正しいフォーム、種類と回数

ベンチプレス

大胸筋(胸)をメインに、三角筋(肩)や上腕三頭筋(腕の裏)などを同時に鍛えることができます。

  1. ベンチに仰向けになる。足は腰幅に開き、足裏を床につける
  2. 肩幅よりやや広めにバーベルを握る
  3. 肩甲骨を寄せて胸を張り、肘を曲げてバーベルを下ろしていく
  4. バストトップまで下ろしたら、肘を伸ばして元の姿勢に戻る

関連記事:筋トレ「ベンチプレス」の正しいフォームとやり方|重量と回数、ダンベルを使ったトレーニング

デッドリフト

脊柱起立筋をメインに、僧帽筋(背中)や、広背筋(背中)、大臀筋(お尻)、ハムストリングス(太もも裏)を鍛えます。

  1. 足を肩幅に開いて立ち、つま先は正面に向ける
  2. 股関節と膝を曲げ、両手でバーベルを持つ
  3. 胸を張って背筋を伸ばす。バーベルをカラダの前面(スネや太もも)に沿わせるように持ち上げていく
  4. 再び沿わせながらバーベルをスネの位置まで下ろしていく

関連記事:筋トレ「デッドリフト」の効果とやり方|重量設定、グリップの握り方、初心者向けフォーム

ルール2 7~10回で限界になるくらいのキツさでやろう

筋肉を大きくするためには、負荷設定にも気をつけましょう。筋肥大させるためには、7~10回で限界になるくらいの負荷が適切です。

それ以上に重い、もしくは軽いと、筋肥大の効果はあまり期待できません。

関連記事:筋トレの頻度、週2が効果的ってホント?目的別で考える負荷強度と回数の決め方

トレーニングが楽に感じてきたら、ダンベルやトレーニングチューブなどで負荷を調節しましょう。

ハードゲイナーは疲れやすいってホント?

ハードゲイナーは睡眠の質も良くない場合が多く、慢性疲労を感じている人も多いようです。

内臓機能が低下しており、胃腸も弱いため、老廃物を体外へ排出することが苦手です。そのため、疲れやすいと言われています。

▼動画で知りたい人はこちら

ハードゲイナーって自然と治るの?

ハードゲイナーが自然と治ることも十分にありますが、人により経過は異なります。

自然と通常の体型に戻るのを待つよりは、日々そのときの体と向き合い、体重が落ちやすければオーバーカロリーでも体負担の少ない食事を心がけましょう。

幸運にもハードゲイナー体質が変わったと感じたら、通常モードの食事に切り替えてみても良いかと思います。

参考文献
日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要
日本人の食事摂取基準(2015年版) 各論 たんぱく質

監修・執筆者プロフィール

野本麻紀子


ビューティーボディアドバイザー。matou Tokyo ABM代表 株式会社matou代表取締役会長。アクティブボディメイク協会理事長/ビューティーボディアドバイザー/リズムボイストレーナー
URL: https://www.mat-ou.com /about

プロスポーツトレーナー
和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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※本記事は「太りたい人へ!体重を増やす方法|太るための食事&体を大きくする筋トレ」と「脱・ハードゲイナー!健康的に太りたい人に捧げる太る食事方法」をまとめて編集したものです。

<Edit:編集部>

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