ウェルネスフード
2024年5月2日
「カフェインにはダイエット効果が期待できる」ってホント？
カフェインはコーヒー豆、紅茶や緑茶、マテ茶などの茶葉、カカオ豆、ガラナなどに含まれる天然食品成分のひとつ。市販品ではエナジードリンクや栄養ドリンク、かぜ薬、鎮痛剤などの薬にも含まれます。
カフェイン中毒などデメリットが注目されやすい成分ですが、運動前に飲むことで脂肪燃焼を高める、食欲を抑えるなどのいわゆる「ダイエット効果」も期待できるとされています。
カフェインにはどんな効果があるの？
カフェインには中枢神経に刺激を与え、交感神経を優位な状態にさせる働きがあります。
それにより覚醒作用や血管収縮作用・利尿作用・脂肪燃焼作用が働き、適量を摂取することで次のような効果が期待できます。
- 疲労感の緩和
- 眠気の防止
- 集中力が高まる
- 頭痛の軽減
- むくみの予防
- ダイエット（脂肪燃焼）
気になる「ダイエット効果は期待できる？」という点ですが、これはイエスです。
カフェインのダイエット効果とは
脂肪燃焼を促進させる
先述の通り、カフェインは交感神経を刺激します。交感神経は、脂肪分解に必要な脂肪分解酵素リパーゼを活性化させる働きがあり、脂肪燃焼効果を促進させます。
この脂肪燃焼の効果をより高めるために、カフェインを摂取した上で運動をするトレーニーもいます。
関連記事：カフェインは筋トレやダイエット効果を高めるのか。1日の摂取量と中毒症状を防ぐ飲み方、コーヒー豆知識［管理栄養士監修］
持久力を高め、長時間運動を可能にする
カフェインは、おもに持久的な運動能力を向上させます。脳の興奮水準を高め、長時間運動時の疲労を軽減してくれます。
また、運動中の脂肪利用を促進し、糖質（グリコーゲン）の枯渇を予防し、運動持続時間を延長することも知られています。
これらのことから、運動をしっかり行えるため脂肪燃焼や筋肉量増加も増えるという流れに繋がります。
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カフェインに直接的な筋力増強効果は期待できない
トレーニング前にカフェインを摂る人もいますが、これは飲むことで筋力が高まるのではなく、疲労の軽減により質の高いトレーニングを継続でき、結果的に筋力が高まるからと考えられています。
トレーニング前に飲むと効果的なサプリメントは？おすすめの種類と働きダイエット効果を引き出すカフェインの摂り方
カフェイン摂取のタイミングは運動直前？
では、運動をするどのくらい前に、カフェインを取れば良いでしょうか。
答えは30～90分前です。
かなり時間の幅がありますが、これはカフェインの摂取から効果が実感できるまでに個人差が大きいためです。
ちなみに、脳を覚醒させるまでの所要時間は15～30分と言われています。
運動前にカフェインを飲むと、脂肪燃焼が高まるってホント？量は3～6mg/体重ほどが目安
たくさん摂ればいいわけではなく、「運動開始60分程度前に、3～6mg/体重をカプセルなどで摂取」するのが最適で、これ以上摂取量を増やしてもさらなる効果は期待できないとされます（注1）。
3～6mg/体重ということは、体重60kgであれば180mg～360mg。マグカップ1～3杯ほどが目安ですね。
（注1）『スポーツ栄養学 科学の基礎から「なぜ？」にこたえる』寺田新：著 東京大学出版会 234P
※本記事は「チョコレートのカフェインがもたらす効果とは。脂肪燃焼、疲労回復…取り過ぎのデメリットも」の一部を再編集したものです。
＜Edit：編集部＞
