インタビュー
2017年11月24日

ギネス世界記録を次々ゲット。縄跳びに人生を賭けてハマった男のストーリー(前編) (4/4)

 長さを変えただけで二重跳びや三重跳びができるようになることもあります。ロープの真ん中を片足で踏んだ場合、初心者は脇の下くらいにくる長さでいいんですが、安定して前跳びが跳べるようになってきたら少しずつ短くしてください。目指すはおへそ。三重跳びが目標なら腰ぐらい。ロープを短くするとフォームや空気抵抗、回転スピードなどが効率良くなっていきます。一気に短くするとまったく跳べなくなるので、上達するごとに5cmぐらいずつ徐々に短くしていくといいと思います。

 あとは、縄跳びの保管の仕方も大事です。ビニール製のロープの場合は、なるべく結ばない方がいいです。保管しやすいですけど、ロープにクセがついてしまいます。可能なら高さのある棚などにグリップ部分を置いて、ロープの部分をたらすように置いていただきたいです。ロープの中心をフックに引っ掛けてグリップを下にたらす方法だと、引っ掛けた部分にクセがつくので要注意です。

--やっぱりロープに形やクセをつけてしまうと跳びづらいんですか?

 跳びづらいです。ロープのせいで上手く跳べていない子が小学校に行くと必ずいます。

--縄跳びをメンテナンスするという意識はなかったですけど、必要なんですね。

 必要ですね。縄跳びを買って袋から出したら、まず最初にロープの形を直してあげてほしいですね。熱いお湯に浸すとクセが直しやすいです。

 それと、ロープを短くしたいけどもったいないから切らないという人も多いです。それでグリップの中で結び目を作ってしまう。でもそうするとロープが回転しなくなり、どんどんよじれて跳びづらくなる。グリップの中で結び目を作るのは一番やってはいけない。自分で跳べない原因を作ってしまうことになる。子どもは身長が伸びるので、どうしても切りたくない場合は、グリップの外で結び目を作って長さを調節してくださいね。

 跳び縄(ロープ)を友だちや家族のように大切に扱うと縄跳びも必ず上達しますよ!

[プロフィール]
SADA(さだ)
2000年に順天堂大学を卒業後、バンダイの『Jロープ』デモンストレーターとして縄跳び普及活動を開始。2001年には、日本初のフリースタイル縄跳びプロフェッショナルチーム『NAWA-NAWA』を結成。2002~2009年は『好縄』『縄★レンジャー』のリーダーとして活躍。2003年に国際連盟の日本支部『日本ロープスキッピング連盟』を仲間と共に設立し、
『全日本ロープスキッピング選手権大会』『DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD』などの縄跳びイベントを運営。現在は体育・スポーツ指導者や芸能人等への指導・振付を中心にフリーで活動中。2004年に世界大会(個人フリースタイル部門)でアジア人初の銅メダルを獲得。ギネス世界記録にも挑戦し、現在3つの記録を保持している。
【縄跳道場】http://www.nawatobi-dojo.net/top.html

<Text:京澤洋子(アート・サプライ)/Photo:森カズシゲ>

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