ウォーキングと腹筋トレーニング、どっちがお腹痩せに効果的? (2/3)
「A.ウォーキングのほうがお腹痩せに繋がると思う」を選んだ人へ
体脂肪が多い人は、腹筋トレーニングより有酸素運動を優先したほうが、効率よくお腹瘦せにつながります。
ウォーキングを始め、ランニングやジョギングといった有酸素運動は、脂肪を燃焼するはたらきがあります。人体の仕組み上、お腹だけ痩せることはできません。かならず全身の脂肪を分解・燃焼させ、カラダ全体から少しずつ減っていくのです。
そのため、お腹痩せをする=全身の脂肪を落とすことが、結果的にお腹のぜい肉減少に繋がります。
腹筋トレーニングの消費エネルギーは少ない
なら腹筋トレーニングをめちゃくちゃ行って脂肪燃焼すればいいのでは? と思うかもしれませんが、腹筋トレーニングの消費エネルギーは少なく、ダイエットには非効率。
それよりは体の大きな筋肉を鍛える筋トレや有酸素運動を行った方が、脂肪をはやく減らすことができるのです。
ランニングは脂肪より糖質のほうが多く消費される
ちなみに痩せそうに思えるランニングですが、脂肪より糖質のほうが多く消費されます。ジョギングはちょうど半々の消費で、ウォーキングは脂肪のほうが多く消費される傾向にあります。
ウォーキングの場合、だらだら歩くのではなく「会話ができる程度の早足」と「歩幅を大きくする」ことがポイントです。
坂道を選んだり、腕を振る動きも加えるとさらに消費カロリーがアップします。
運動前後にストレッチも取り入れると、関節や筋肉の動きがスムーズになって大きな動きもしやすくなり、消費カロリー増にもつながりやすくなります。
腹筋はもともと割れている
腹部の筋肉はもともとうっすら割れている形でついており、その上に脂肪がついています。
脂肪が多くついている人は腹筋も隠れてしまっており、そこで腹筋トレーニングばかりをしても、上に覆いかぶさっている脂肪がある限り、見た目に変化は感じづらいでしょう。
有酸素運動で脂肪を落としつつ、エネルギー消費が多い下半身の筋トレを組み合わせるのがもっとも効率的です。体脂肪がある程度落ちたら、腹筋トレーニングで腹筋やウエストまわりのラインを整えてあげるとさらに効果的です。
なお、筋トレと有酸素運動を同日に行う場合、先に筋トレを行う順番がおすすめです。筋トレ後に有酸素運動を組み合わせることによって、脂肪燃焼効率の促進につながりやすくなります。
有酸素運動は1日どれくらいが目安?
スポーツ栄養士・健康運動指導士の堀越理恵子さんによると、1日20~30分以上、週3日以上で血糖値や血中脂質の改善に効果が期待できるとのこと。
しかし「何分以上」にこだわるより、短時間でも毎日続けることがなにより大切です。運動を習慣化すると代謝が活発になることで全身の血流がよくなり、脂肪細胞から分泌される物質が正常化し、体重の減少につながります。
朝・昼・夜とこまめに行っても運動効果は期待できるので、まずはハードルを下げて習慣化を目指しましょう。
▼運動は何分やれば効果的なの?
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有酸素運動は筋肉量を減らすってホント?
必要なエネルギーが枯渇している状態で有酸素運動を行うと、カラダの筋肉を分解してエネルギーを確保するため筋肉量の減少が起こりやすくなります。
また、有酸素運動を長時間行うと、AMPキナーゼという細胞内のエネルギーセンサーが働き、タンパク質の合成を阻害してしまうために筋肉量の増加が難しくなります。
筋肉量を維持しながら有酸素運動を行いたい場合、プロテインやBCAA(分岐鎖アミノ酸)を摂取してエネルギーの枯渇を防ぐことが大事になります。